家づくりに関する様々な話題 家づくりについて考える事なども

2006年11月07日

「「間取り」の世界地図」---服部岑生

「「間取り」の世界地図」
著:服部岑生 青春出版社青春新書
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タイトルが大げさで読んでがっかり、という新書が少なくない。
この本も、「世界地図」とうたっているものの、それはまあ大風呂敷。
期待してはいけない。
けれども、日本人の「南面信仰」についてふれている下りが面白かったので
書き留めておこうと思う。

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2006年08月26日

「「間取り」で楽しむ住宅読本 」---内田青蔵

「「間取り」で楽しむ住宅読本 」
著:内田青蔵 光文社新書189
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戦前から戦後にかけての、貸家から持ち家への変遷をふまえ
住まいの中で間取りというものがどのように考えられてきたかを紹介している。
章立てで「玄関」「居間」「台所・食堂」「客室」「子供室」「寝室」「トイレ・浴室」と、それぞれの部屋について、歴史的な視点から、変わったもの変わらないものについてふれることによって、間取りっていったい何なんだろうという問題を、われわれに投げかけてくれる。

こうした歴史的な視点は、これから、家を作られる方には、常識にとらわれない自分にあった間取りを考えるきっかけを与えてくれるだろう。また、僕ら、間取りを考えることを仕事としている者にも興味深い内容になっている。

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2006年07月11日

まだまだ知らないことは多い。

今日は、関係者からは「そんなことも知らなかったの?」なんて
突っ込まれそうな話題です。

先日、設計者仲間のご自宅を見学させていただいたときに話題に出ていたので、いろいろ調べてみるとこういう報告書が見つかりました。

廃石膏ボードのリサイクルの推進に関する報告書

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2006年06月03日

Tana_House---6年10ヶ月

Tana_Houseの竣工は1999年8月。
竣工以来、毎年のように遊びに寄らせていただいているのですが、
今回はパン焼き小屋を増築したいという相談。
趣味が高じて本格的に営業許可が取れるようなパン焼き工房をつくりたいと言うことでした。
このあたりに、このくらいの大きさのものが出来そうだとか、
水がどこから引いてくるとか、排水はどうするとか
パン焼き小屋でパン焼き教室もやりたいとか、いろいろ様々。
予算など現実的な選択と可能性についてお話しさせていただきました。
それにしても出していただいた焼きたてパンのおいしかったこと。
こういうパンは、ほんと、多くの人に味わっていただきたいですね。

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2006年05月22日

ローコストで家を建てるということ

NewHOUSE ムック本「1000万円台で家を建てる」に
7.dd._Houseが再掲載されました。
内容は2005年3月号に掲載されたものです。
というわけで、この機会に、ローコストについて、もう一度考えてみました。

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2006年01月19日

「ハローアーキテクト」にコラムを書きました

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旭硝子が運営している
Glass Plazaというホームページのコーナー
ハローアーキテクト」にコラム記事を書きました。

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2005年12月30日

「ものをつくる」ということ--2005年を振り返る

2005年は暮れになって偽造計算書の事件で 一級建築士という存在が注目されました。 また、建設業界というものも注目されています。 この事件に関しては テレビで盛んに報道されていますね。 黒幕を追求することも結構ですが まじめに建設現場で働いている人たちまで 疑いの目で見られるような、そんなことにだけはなって欲しくないと思っています。

ものをつくると言うことは
管理することではないのです。
管理されてつくられたものには魅力はない。
つくる人の自立した気持ちがものをつくる元なんです。
その大本は、信じることでしかその存在を証明できないもの。
信じることが出来なくなったら
そこには、魅力的なものを作り続けてゆく関係は崩壊してしまうのです。
そんな疑心暗鬼の世の中にはしたくないと思っています。
(アトリエフルカワ通信 No.141)

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2005年09月09日

設計者は芸者稼業か?

ある人、大先輩の建築家ですが、ちょっと前にこんなことを言っていました。

「建築家(設計者)は芸者稼業だ」

ようするに、お金を払ってくれる旦那さん(建て主さん)のご機嫌取りも大切だ、ということなんです。
ただ、設計者は「大きな期待」を込めて設計を依頼されるわけで
それに答えられるだけの技(芸)を持っていなくてはしかたがない。
そして、出来上がったものが、社会に対してメッセージを持っていいてほしい。
そのメッセージが、次なる「大いなる期待」を生むのですからね。

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2005年07月02日

おとぎ話を語ることと設計について--「空腹の技法」から

オースターの「空腹の技法」のなかにおさめられている
インタビューで、
オースターが興味深いことを言っているので、引用してみよう。

私の作品に一番影響を与えているのは、おとぎ話、つまり物語を声に出して語りつたえる伝統だと思う。グリム兄弟、千夜一夜物語、子供に読んで聞かせる類いの物語だ。いわば語りの骨子だけで出来ていて、細部はろくにないのに、膨大な情報がわずかな時間にわずかな言葉で伝達される。おとぎ話が証明しているのはおそらく、読み手にーーあるいは聴き手にーー物語を語っているのは読み手や聴き手自身だということだろう。テクストは想像力のスプリングボードにすぎない。「昔むかし、ある女の子が、大きな森のはじっこでお母さんとくらしていました。」少女の顔立ちも、家の色もわからないし、お母さんは背が高いか低いか、太っているかやせているかもわからない。わからないことだらけだ。だが、そうしたことを我々の頭は空白のままにしておかない。自分で細かい点を埋め、みずからの記憶や体験に基づいてイメージを創る。だからこそ、この手の物語は、我々のなかでこれほど深く反響する。聴き手が物語に積極的に参加するんだ。

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2005年03月19日

「設計」は、すまい手の生活の「翻訳」

つねづね、住まいの設計というのは、住まい手の生活を「家」というかたちに翻訳する作業だなと思っている。そんなことを、今までいろいろ考えてきた。
「村上春樹と柴田元幸のもうひつとのアメリカ」--三浦雅士
「翻訳夜話」--村上春樹・柴田元幸

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2004年12月29日

森林をいかす家づくり-2

<2、理想に限りなく近いところから>--1から続く--

しかし、今もう一度考えてみれば、「下草刈り」「枝打ち」「間伐」などの過酷な労働を強いられる林業というのは「皆伐」による一斉造林によってもたらされているのではないかということです。

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2004年12月28日

森林をいかす家づくり-1

僕らの「森林をいかす家づくりの会」が
考えていること、目指していることを2回にわけて書きます。

「森林をいかす家づくり」について僕は語ろうと思います。
それは理想かもしれません。
でも、その理想に少しでもこの現実を近づける事が大切なのであって
理想を否定することも、現実を否定することも、どちらにも意味がないと思うから、僕は理想について語ろうと思います。
「皆伐(かいばつ)」から「択伐(たくばつ)」へ。
「生産主義」から「生態主義」へ。
僕が考える理想はそこにあります。

<1、まずは僕が知っている現実から>

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2004年10月12日

基本設計とは?--cucu_Houseの場合

基本設計というのは設計者によって いろいろなとらえられかたをしているようですが
ここでは、アトリエフルカワの場合どうなの、っていうことをcucu_Houseを例にしてお話しましょう。

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2004年10月04日

お父さんの場所

cucu_Houseのご主人から
自分の部屋が欲しいと言われました。
「お父さんの部屋」です。

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2004年09月01日

僕のOMソーラー原体験-1990

5月の南相木村は
日中はTシャツでも過ごせるくらいだけれども
日が沈めば冷気が空から降りてくる。
僕らはその日小屋の中でにぎやかに歓談していたのだが
いつの間にか暗くなった外に広がる星空を見ようと
みんな外にでた。
外の寒さは格別で、みんなの息は白く、それでも夜空の星は輝くばかりで
みんなで見とれ、しばしを時間を過ごす。
そして、もうそろそろかと、戻る僕らをむかえてくれた小屋の中の暖かなこと。
寒空に冷えきった僕らの身体を芯から暖めてくれる。
ほっぺもポーッと赤らんでくる。
「これがOMソーラーなのか・・・」
その時の感動は、僕の身体にいまでもはっきりと記憶されている。
1990年のことだ。

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2004年08月31日

「世界をデザインする家」

事務所の近くで工事が始まった。新築住宅だ。
そこに、こんな看板が建っていた。
「世界をデザインする家」・・・・。
ところで「世界をデザインする」ってどういうことだろう。

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2004年08月17日

next,and...--そして設計が始まる

設計の相談のはじめは
何回か会ってお話をすること。
書いてもらった「設計ノート」を開くと
面談でのインタビューではでてこなかったような話もでてきます。
さまざまなご家族、さまざまな家。
さまざまなアプローチ、さまざまな価値観。

10人10色です。

そして、そのご家族の生活の様子が少しずつ僕の中にイメージされてゆきます。
その段階になって、初めて家の「かたち」を描き始めます。

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2004年08月16日

second step--設計ノート

設計の依頼は、まず相談から。
メールや電話でのやり取りの後、直接あってお話しします。

相談者とのそうしたキャッチボールで
相手の望むこと、自分が答えられることが少しずつ見えてきます。
あるいは、お話だけではピンと来ない場合には
僕の仕事を実際に見ていただくことになります。
百聞は一見にしかず、ですね。
それから、どんな家が良いのか、今までの家はどうだったのか、
そういうことを書き留めておくための「設計ノート」というものを
相談にきてくださった方々にお渡ししています。

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投稿者 yasushi_furukawa : 17:29 | トラックバック

first time--初回面談のとき

初めて会う人
待ち合わせの場所で
アンテナをピンッ、と立てていると
お互いに目が合う。

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2004年08月07日

いやな暑さ--都市の輻射熱

松本と長岡の実家から
東京に戻ってみて気づくのは
東京のこの「いやな暑さ」だ。
日中の気温は松本も長岡も東京と変わらないだろう。
では、この「いやな暑さ」の原因は何か、考えてみた。

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2004年07月29日

「施主直営」と「family」

家をつくる方法としては、
まずは、すべてを自分でやってしまう方法がある(=セルフビルド)。
しかし、それではあまりにも大変だ。
だから現実的な選択としては、お金を払って専門家に依頼することになる。

一般的には「工務店」「ハウスビルダー」に窓口となってもらって
家づくりに関わる数多くの職人さんを手配・管理してもらうことになる。
これが「請け負い」方式。一般的な方式だ。
この場合、「工務店」「ハウスビルダー」を「元請け」という。
これに対して、「施主直営」とは、各職人さんの手配やとりまとめを建て主(施主)自らが行う。
あるいは、誰かにコーディネートしてもらう場合には単に「直営」方法と呼ぶ場合もある。

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2004年07月19日

「世田谷のアウトレット住宅」

世田谷区のS_Houseが、本日、テレビ東京の「快適!住まいるナビ」で紹介された。
テーマは「アウトレット住宅」と「施主直営」。

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2004年07月18日

「トラック・列島3万キロ」-流通について

NHKスペシャル「トラック・列島3万キロ」を観た。
http://www.nhk.or.jp/special/libraly/04/l0007/l0718.html
「追っかけ」と呼ばれる長距離ドライバーの姿をとらえていた。
流通と地産地消について考えた。

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2004年06月11日

「北の国から」--五郎さんの家

五郎さん、とは黒板五郎さん。北の国から、である。
実は、私はこのドラマに全く縁がなかった。
テレビで放映しているときも、その後定期的にスペシャル番組が放映されたときも
一度として観たことがなかった。

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2004年05月26日

木の家と大工さんとプレカット

take_Houseのプレカット図についてのエントリーを読んでくださった
建築家の大先輩でblogの大先輩である秋山さんからお電話をいただいた。
お電話の中でいろいろアドバイスをいただいたので自分なりに消化して整理してみた。

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2004年05月11日

たたみ--取り外し可能な床

tatami-01.jpg
まちで畳を見た。
たたみというのはとてもすごいと思った。
何たって、誰にでも取り外しが出来て、こんなふうに外で干しちゃう事が出来る。
一体世の中のどこの国にこのようにフレキシブルな床材があるのだろうか。
外で干せる!!!!

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