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2004年05月31日

7.dd._House 外壁-ガルバリュウム鋼板

[0303---7.dd._House ]

7dd-040531.jpg

7.dd._Houseの外壁工事が完了した。
シルバーのガルバリュウム鋼板。
最近はガルバリュウム鋼板をよく使う。屋根はもちろん外壁にも使う。

ガルバリュウム鋼板について考えた。

ガルバリュウム鋼板とは鉄板にメッキをほどこしたものだが
メッキの素材が亜鉛+アルミとなっていて
今までの亜鉛メッキにくらべて格段の耐候性・耐久性を得る事が出来たという。

ガルバリュウム鋼板は、メッキ素地でメーカー保証が10年。工場で塗装をほどこせば、メッキと塗膜面で保証期間はさらに延びる。普通の工場塗装でも塗膜面の保証は10年。あわせると20年の保証になる。フッ素樹脂塗装ならばもっと保証期間は延長される。

この保証というのは、雨風にさらされた条件で針の穴ほどの穴がメッキ面にあくというもの。
一度穴が空いたら鉄板はすぐに錆びてしまうから、そこをひとつのターニングポイントとしたということだろう。

しかし、20年というのは一体どういう時間だろうか。

住宅の引き渡しの時にメンテナンスの事をお話しする。
最初の一年は様子を見る。
そして、3年、5年、10年。
外壁にモルタル下地の吹き付け仕上げだったりすると
そのくらいで一度 ちゃんと全面点検をする。
外壁の仕上げがサイディングの場合では、つなぎ目のコーキングが弱くなっているかもしれないので
やはり、10年くらいには全面点検をしたほうが良い。

ところが、外壁にガルバリュウム鋼板を使ったらどうなるか。継ぎ目のコーキングについて点検していれば20年以上は放っておいてもそれほど心配する必要がない。
ようするにメンテナンスフリーなのだ。
ただし、20年後とかに錆がでたりしてだめになっていたら、メッキは補修がきかないので全面取り換えになる。
20年後に全面取り換えになるかもしれないというのは、これはリスクなのか?

考えてみると20年というのは生活が変わる大きなターニングポイントではないか。
現在40歳ならば20年後は定年退職。お子さんがおられれば成人して結婚、お孫さんもおられるかも知れない。20年後は結構近い未来だ。

世田谷のS_Houseは外壁にガルバリュウム鋼板を張った。
20年後の定年の時に、もし外壁がだめになっていたら退職金で改装しましょう、などと冗談のような本気の計画を立てている。

メンテナンスという観点から見ても住宅というものは大きく変わりつつある。
「たたみ」のエントリーでふれたような日曜大工でまめに手入れするような住まいのあり方自体が変わってくるのかもしれない。

○7.dd._Houseは2004年7月に竣工しました。
完成した姿はこちら
○7.dd._Houseは雑誌「NewHOUSE」2005年3月号に掲載されています。

<追記>2006.01.05.
ほぼメンテナンスフリーとはいえ
沿岸部、海岸線より1km以内の範囲では塩害のおそれがあるとのこと。

投稿者 yasushi_furukawa : 2004年05月31日 11:33

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