« 「東京大学のアルバート・アイラー---東大ジャズ講義録・キーワード編」(BlogPet) | メイン | まだまだ知らないことは多い。 »

2006年07月10日

瞬間

[サッカー--soccer ]

中央でフリーになったジダンの鋭いヘディング。
その瞬間、伸びるブッフォンの手。
後方にはじかれる球。

この瞬間がすべてだと思った。

開始早々、フランスに与えられた怪しげなPKでもなく
退場したジダンの後ろ姿でもなく
失敗したトレセゲのPKでもなく。

イタリアは優勝したけれども
どちらが勝っても、おかしくないほど拮抗していた。
トレセゲを試合終了後に無言で見守るアンリの姿が印象的だ。
フランスが負けたのは、確かにトレセゲがPKをはずしたからだとも言える。
でも、そんなことはこの勝負にとってどうでも良いことだ。

唯一、この勝負を決めた瞬間は
ジダンのヘディングをブッフォンが止めた瞬間だ、と僕は思う。

それにしても、その瞬間の神懸かっていたことか。
こうした瞬間を目撃するために僕はいままでサッカーを見てきたのだなと思うし、これからも見続けるのだろう。

勝敗を決めることが、これほど残酷なことかとも思う。
どちらが優勝とか、そういうことは言いたくないような試合。
そして、ベストフォーに残ったすべてのチームが優勝に等しいほど偉大だと思った。

そんななかで、イタリアの優勝を支えたのはピルロとカンナバーロの成熟だと思う。
特に、最後のPK戦でのピルロの表情はすばらしいと思った。そこには何の迷いも感じられなかった。

ともかく、こうして最大のイベントは終わった。次は4年後の2010年。

<蛇足>
試合終了の時に、僕は、二つの偉大なタイトルのそれぞれの決勝まで上り詰めながら、どちらも手にすることの出来なかったアンリのことを考えていた。

WC-2006-resolt.jpg


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2006年07月10日 06:22

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://af-site.sub.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/924

コメント

確かに、ブッフォンの片手だけで止められたジダンのヘディングシュートが決まっていれば、ジダンもキレてレッドカード一発退場になることもなかったでしょうが、まぁブッフォンの今大会失点がオウンゴールとPKの二失点だけだったことを誉めるべきでしょうね。ベスト4に残った欧州勢は2008年の欧州選手権で再び因縁の火花を散らすことになりそう。

投稿者 iGa : 2006年07月10日 10:43

iGaさん
ジダンの退場はマテラッティがいったい何を言ったんだと思うことしきりです。
それにしても、iGaさんも、すでに2008年のユーロに心は向かっていますね。
今度のユーロはスイスとどこかとの共同開催。
スイスが力を伸ばしていますのでホームの追い風で大躍進ということも考えられます。
さらには、ポルトガルも精神的に成熟して、特にロナウドが、くればもっとすごいチームになっているだろうな。
それにしてもヨーロッパの選手たちはすぐにユーロの予選が始まりますから、まったくすごいですよね。

投稿者 fuRu : 2006年07月10日 10:51

まぁ、アジアカップではレベルがねぇ。
ルーニーは既にあのレッドカードでユーロ予選リーグ二試合出場停止が決定ですね。

投稿者 iGa : 2006年07月10日 11:29

そういえば、アジアカップにオーストラリアも参加することになるんでしょうね、きっと。
そうすると、面白いですよ。

ちなみに、審判への告げ口で、ルーニーを退場に追い込んだとして
C.ロナウドはイングランドサッカー界を追放、なんて言う変なニュースがでていましたね。

ルーニーとロナウドの遺恨対決なんていうことになるのでしょうか。

投稿者 fuRu : 2006年07月10日 11:40