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2007年08月07日

「黒水晶」訪問

[建築--architecture ]

8月4日。
とても暑い日。建築家の伊藤寛さんの自邸を見学させていただきました。

小田急線生田駅を降り、つづら折りに坂を登ってゆくと
「黒水晶」と名付けられた自邸は急な斜面に水晶石が頭を出すようにありました。

外側が黒く塗られた八角形の筒の
その中心を支える四本の柱に、様々なレベルで床が掛けられています。
お風呂、トイレ以外には間仕切りはなく
全体が一つの空間としてつながっています。
興味深かったのは、ひとまとまりの空間は6帖から8帖くらいの大きさに押さえられている事。
大きすぎない「身の丈の空間(伊藤さん談)」がレベルを違えて構成されている。
所々視線をさえぎりながら、限定された空間のなかに様々なレベルでの距離感をつくり出していました。

家という箱の中でいっしょに生活する家族のそれぞれがどんな関係でそこにいるのかということ。
つかず離れずという程よい距離感を、様々な工夫で実現してゆく作業。
自邸としての思い入れと、自らの家族への思いが詰まっていると感じました。

ちなみに、こちらは自邸であるとともに伊藤寛アトリエの事務所でもあります。
玄関を出て、事務所の入り口がもうひとつあり、地下に降りると事務所です。

事務所へと階段を下りてゆくと暑い夏日の外がウソのような涼しさ。
地下室の快適さを改めて感じるとともに、崖地ですから大きな窓もあり、とても居心地が良い事務所でした。窓からは空と緑が目に飛び込んでくるのは、また格別なご馳走という感じでしょうか。

ついつい長居をしてしまいましたが
今回は伊藤さんの自邸を見学に、大阪と愛知からも来られている方がおられました。
伊藤さんの人気がうかがえますし、若い世代の建築家への影響も大きいですね。
私も、しっかり刺激を受けて帰ってきました。

<蛇足>
伊藤寛さんは私もお世話になった長谷川敬アトリエの先輩になります。
長谷川アトリエのOBは交流があり、毎年行われる忘年会にはほぼ全員がいつも参加しています。


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2007年08月07日 12:00

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コメント

いいな。いーな。いい繋がりですね。

投稿者 nt-lab : 2007年08月07日 13:14

nt-lab さま
不思議な関係ですが、みな仲良しというか強い仲間意識があります。
確かに、良いつながりだと思いますね。
ちなみに、我々が見学している時に
nt-lab さんは女性建築家の生き様について語っておられた頃でしょうか。
そちらも、興味深かったのですが、こっちに足をはこんでしまいました。

投稿者 fuRu : 2007年08月07日 15:15