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2010年11月17日

101115 pm.7:00 東京文化会館小ホール

[音楽--music ]

この月曜日、東京文化会館に室内楽の演奏会を聴きに出かけました。
「アンサンブル・アデッソ」秋の室内楽、と題されたコンサートで主催はNPO法人音楽博物館であるとチケットに書かれていました。
調べてみると、このNPOは今回のチェリストでもある木越洋さんが中心になって活動されている団体でした。

さて、演奏された曲は次のとおり。

ベートーベン ピアノ三重奏曲第4番「俗歌」
シューベルト 弦楽四重奏曲第13番「ロザムンデ」
ドヴォルジャーク ピアノ五重奏曲

東京文化会館の小ホールは、実は初めてでした。
大ホールは何度か行っていますが、小ホールも大ホールと同じく演奏者の力量が足りないと小さく小さく演奏がまとまってしまうような響き方をするなあと思いました。
これは、演奏者にとってはかなりのプレッシャーになるでしょう。

クラシックでの音楽ホールというのは、「もうひとつの楽器」というようなところがあって、演奏される音がホールでどのように響くかが作品を成立させるためにとても重要です。もちろん、観客も音を吸収したり跳ね返したりしますからホールの響きの一員として参加していると言ってもいい。ですから、演奏者の演奏と、共演者同士の響き合いと、ホールでの音の響き方、そして聴衆の存在が毅然一体となった一期一会の関係が大切になってきます。そのなかでも、一番重要なのは演奏者同士の響きあいでしょうか。

前置きが長くなりましたが、今回の演奏は、そうしたホールの鉄の扉を超えて、美しく響きあいほんとうに素晴らしかった。
特にドヴォルジャークのピアノクインテットは素晴らしかった。
第三楽章の第一バイオリンと第二バイオリンが縦に響く旋律を奏でながら、艶やかな織物をおるが如く絡み合い、そこにピアノの旋律が現れる。胸を打ちました。

私もそれなりに演奏会に出かけていますが、これほど胸をうつ演奏は久しぶりでした。
ほんとうに素晴らしかったです。
それしか言葉のない自分がもどかしいほどです。

演奏者は次のとおり。

第一バイオリン 名倉淑子
第二バイオリン 前田尚徳
ビオラ     岡田伸夫
チェロ     木越洋
ピアノ     堀由紀子

<蛇足>
実はピアノの堀由紀子さんは、私のブログでも何度かご紹介しているスイス人セルフビルダーのハンスさんの奥様です。会場にハンスさんの姿を見つけて一緒に聴いていたのですが、ハンスさんも素晴いい演奏だったと二人で感動していました。それはともかく、ハンスさん自信もフルート奏者なんですが、会場でハンスさんに挨拶される人みなさんが、開口一番、自邸はどうですか?と質問されていました。ハンスさんは東京文化会館でもセルフビルダーとして通っているようです。


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2010年11月17日 15:30

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コメント

古川さま

コンサートが気に入っていただけて、こちらも嬉しいです。

ドヴォルジャークは私にとって、今回初めてさらった曲でした。ピアノクインテットは編成が大きいので、なかなか演奏のチャンスがないのです。

最近、弟子がコンサートでこれを弾くというので、レッスンをしたところ、相手はアマチュアのカルテットながら、なかなかいい感じで演奏していて、「やっぱり素敵な曲だな、これを弾かないなんて何とも惜しいなあ!」 と思っていたら、ひと月もたたないうちにこの曲の共演の話が舞い込んできたのでした。

そういうことって、よく起こりませんか? 何だか不思議です。つよく思うと、何かが伝わるような気がします。

投稿者 Yukiko Hori : 2010年11月18日 20:22

Yukiko Hori さま
先日はご挨拶もせずに会場をあとにしてしまいまして失礼いたしました。

初演ですか?曲を自分のものにしておられる、と思ったので、意外、というかスゴイです。

>そういうことって、よく起こりませんか?

あります!なにごともまっすぐに強く思う気持ちが大切だと、この頃特に思っています。

それでは、次にお会いできるのを楽しみにしております。

投稿者 fuRu : 2010年11月18日 20:35