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2004年10月29日

All That You Can't Leave Behind--U2

[音楽--music ]

All That You Can't Leave Behind / U2

ストレートなロックとメッセージと。
このCDは、2000年10月に発売されたのだから、いまちょうど4年になります。

Who said that if you go in hard
You won't get hurt
(from "Peace on earth")

(↑某国の大統領に聞かせたい)

このCDを初めて聞いた時は、ストレートな感動をもちました。
歩き続けろ!・・・Walk on
地球に平和を・・・・Peace on earth
こんなにシンプルでありながら、なかなか言えなかったメッセージを
何の曇りもなく僕らに伝えてくれる「U2」の姿は、
やっぱり格好良い。
すり切れるくらいに聞いたこのCDを
4年ぶりの新譜の知らせを聞きまた手にしています。

さて、

デビューからU2のファンの方。
1987年の「The Joshua Tree」からU2のフアンになった方。
映画「Rattle and Hum」からの方・・・・
いろいろな方がおられるかと思いますが
僕はそのどれでもなかったりします。

もちろん、初期の頃の「October」とかも結構好きだったし
映画「Rattle and Hum」にもいたく感動しましたが
それは「好き」というレベル。
その一線を越えてゆくきっかけだったのは
ミケランジェロ・アントニオーニ監督の「愛のめぐり合い」(1995)です。
この映画は、3話のオムニバス映画なのですが
映画と映画のあいだをつなぐイメージフィルムのようなものが挿入されています。
その部分を監督したのがヴィム・ヴェンダース。
そして、その中で使われていたのが「Passengers」というバンドの曲。
その「Your Blue Room」という曲は、なんとも言えないかたちで僕の心に沁みたのです。
まるで二晩おいたおでんの大根のように。

映画の終わりのクレジットを睨んでいて出てきたのは「Passengers」の名前。
しかし、どう聞いてもそのバンドのボーカルはU2のbonoです。
不思議な思いと、そのサントラ欲しさからCDショップで「Passengers」を探すと、ありましたありました。日本語版もあって、その帯を読んでなっとく。
「Passengers」とは、U2とブライアン・イーノのコラボレーションの名前だったのです。
ストレートなロックのイメージが強い「U2」の名前に縛られることなく
あくことなき音楽の追及を求めてつくったクレジットが「Passengers」だったのです。

Passengers: Original Soundtracks No. 1

U2とブライアン・イーノ。
両者の関係を「コラボレーション」と書きましたが
これは、僕が何回となくふれている
「エラボレーション」のひとつの実例ですね。
「武満徹のエラボレーション」
「「自分の木」の下で」--大江健三郎

イーノとの仕事について良く言わないU2ファンもいますが
僕にとってイーノがいなかったらU2もいなかったも同然。
この両者の、ちょっと考えるとミスマッチな関係こそが
U2をこのCD(All That You Can't Leave Behind)で聞かれるような
限りなく透明に近い響きをもった世界にまで導いていったのではないでしょうか。

Bonoはあるインタビューで、最初のイーノとの仕事になった「焔」(The Unforgettable Fire)
いかに難産であったかを語っていました。
コンビの相性というのは、「ツー」といえば「カー」とか
言わなくてもあいつはわかっている、なんていう阿吽の呼吸が良いというものではない。
そこに、生じる緊張感の質が大切で、
ある種の緊張感は一皮剥けた次のステップへと導く結果を生み出すのだと思います。
その過程を僕らは「焔」と「The Joshua Tree」で聞くことが出来ます。

さて、U2を発見した僕は
ここからU2回顧への旅を始めます。
そして、のめり込んじゃうんですね。

新譜へは期待-大です。


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2004年10月29日 11:27

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コメント

僕はNew Year's DayのPV(MTV)を見てやられました。小林克也かなんかの番組でしたけど、一発で好きになりました。かっこええけど湿ってて、男臭いけど繊細な、アイルランドのバンドが好きです。Sunday Bloody Sundayのライブ映像(Under a Blood Red Skyの頃 )でボーノが白い旗を持ってPAによじ登り、セットの一番上まで上がって旗を振っていたのが今でも印象に残っています!カッコ良かった!
i-podのCMにも使われているNew Single / Vertigoはチェック済みですか?先日、ハロウィンのパーティーで回したら大盛り上がりでした。踊りましょう!

投稿者 Lucha? : 2004年11月02日 17:30

Lucha? さん こんにちは
デビューしたての頃、僕は「October」からなんですが
今でも、あの湿気た感じ、とても好きです。
では、イーノなしのU2なんて考えられない、といっていたのはどうするのかといいますと
それは、今のU2のこと。過去の遺産まで否定するつもりはありません。そう考えると、昔からU2はかっこよかった、ということで、めでたしめでたし。

投稿者 古川泰司 : 2004年11月02日 21:30

U2が、より大きく飛躍したのは84年の「焔」でのイーノをプロデューサーに据えてのコラボの成功でした。「THE JOSHUA TREE」 でイーノがU2のサウンドを完成に近づけた功績は大きいと思います。イーノがいなくっちゃ!名作:トーキングヘッズ「REMAIN IN LIGHT」
でも彼がいなくっちゃあんなには売れなかったと思います。「イーノなしのU2なんて考えられない」はやっぱ!正しいと思っています!

投稿者 Lucha? : 2004年11月03日 00:29

イーノ、ッてやっぱりすごいですよね。
TalkingHeadsの「それ」もすごいですよね。

U2との共同作業では「Passengers」が良いですよ。
「U2 THE BEST OF 1990-2000」にもはいっている
「Your Blue Room」という曲がそれです。

イーノについては、彼のソロアルバム(ロックやっているやつ)も僕は大好きだったりしますがそれは後日別のエントリーで書きたいと思います。

投稿者 古川泰司 : 2004年11月03日 11:30