« ヨウシュヤマゴボウ | メイン | 「人間はこんなものを食べてきた」---小泉武夫 »

2006年09月26日

「セーラー服と機関銃」---相米慎二

[映画・ドラマ・舞台--movie/play ]

「セーラー服と機関銃」
監督:相米慎二
amazon

セーラー服と機関銃」といったら、誰がなんと言っても「薬師丸ひろ子」なのである。
これは、僕らの世代が引き受けた時代のトラウマなのに違いない。
だから、長澤まさみが、といったところで動じてはいけないのだ。

相米慎二を見直そうと思って
レンタルやさんでDVDを借りてきて見ていた。
「セーラー服と機関銃」は、はずせない。
本当は、「魚影の群れ」も見たかったのだけれども
近くのレンタルやさんにはあいにくなかったのです。

それで、薬師丸ひろ子を堪能したその直後、
余韻にひたりながらテレビを見ていたら、
なんとこの秋からのドラマで「セーラー服と機関銃」なのだそうな。
その偶然に、テレビの前で、飲みかけのアサヒクリアブラックをひっくり返しそうになくらいに、のけ反っていました。

うーん、長澤まさみですか。
どうなるのかな?
1981年の薬師丸ひろ子の「星泉」の印象が強すぎるから
負けないで欲しいと影ながら応援することにしよう。
ちなみに、1982年には原田知世(フジテレビ)があったようですが、記憶にないですね。

それで、相米慎二である。
いやあ、この映画は良いです。
ちゃんと作ってある。
監督の意図が、変にねじ曲げられていない。
こういうアイドル映画って他にはないんじゃないかな。
というか、これはアイドル映画なのか!?

薬師丸ひろ子は映画の中で「星泉」をいきいきと生きている。
それを生かしている相米の姿が見えるようだ。

相米節でもある長回しによって、
演技者が登場人物と一体化して画面の中で生き抜く力を与えられる。

映像の持っている力、映画の力。
人を写す映像。
では、映像は人の何を写すのだろうか?
何を写すか、何を写すことが出来るのか。
そこに、監督の眼差しがある。

とすれば、映画の魅力とは、眼差しの魅力ではないのか。

相米慎二の眼差しに、もっともっと溺れてみたいと
そういう気持ちを「セーラー服と機関銃」を見て、ますます募らせたのであった。

<蛇足>
北野武の描く暴力は、相米慎二の影響を受けていはしまいか。


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2006年09月26日 09:15

コメント

「台風クラブ 」大好きでした〜。

個人的に「日本のゴダール」でした。

投稿者 眼谷猪三郎 : 2006年09月26日 23:38

眼谷猪三郎さん コメントありがとうございます。

>個人的に「日本のゴダール」でした。

そうです、そうです。
僕もそう感じています。
とくに「ションベンライダー」は
「勝手にしやがれ」だと思います。
もっと、評価されて良いと思うんですけれどもね。

でも、相米フアンがここにもいて、嬉しいですね。

投稿者 fuRu : 2006年09月27日 11:10