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2006年10月19日

「ティンブクトゥ」---ポール・オースター

[books ]

「ティンブクトゥ」
著:ポール・オースター 訳:柴田元幸 出版:新潮社
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きみは、ミスター・ボーンズに会ったかい?
きっと、ミスター・ボーンズは「ティンブクトゥ」に行ったに違いないのだ。
そう、ウイリアム・グレヴィッジ・クリスマスのもとへ。
そんなすてきな物語がここにある。

でも、この物語を「すてきだ」なんて言ってしまうのは、いただけないことかもしれない。
ウイリーもボーンズも、ほとほといやになっちゃうくらいに惨めで
ふたりのことは、とても幸せだなんて言えないからだ。

でもでも、この本を読んだあとのすがすがしさったら、ありゃあしない。

だから、きっと、この小説は、読んだ人を幸せな気分にする
そういうすてきな小説であることは、間違いなのだ。

犬好きでなくても、幸せになれますよ。
犬嫌いは、犬のことが、少しは好きになるかもしれませんよ。


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2006年10月19日 09:20

コメント

昔々、「ティンブクトゥ(Timbuktu)」と云うMacのソフトがあったこと知っている人がいるだろうか。
西洋の人は(Timbuktu)のメタファーに特別な意味や感情を持っているらしい。

投稿者 iGa : 2006年10月19日 10:04

>「ティンブクトゥ(Timbuktu)」と云うMacのソフト
iGaさん、とっても気になります。
それはいったいどのようなソフトなんでしょうか?

投稿者 fuRu : 2006年10月19日 10:14

Apple Remote Desktopのようなものです。
失礼!「Timbuktu Pro」はまだ現役でした。
「Timbuktu」を開発したFarallonをProxim社が買収して、そのProxim社が別なNetopia社を買収して、「Timbuktu Pro」はNetopia社の製品として販売されているらしい。ややこしい。

投稿者 iGa : 2006年10月19日 10:39

おっ!
そういえば、聞いたことがあります。
それにしても、「Timbuktu」とはどういう意味なんでしょうね。
調べてみたら、マリ中部の町で16世紀には西アフリカ最大のイスラム都市とでました。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=Timbuktu&dtype=1&dname=1na&stype=0&pagenum=1&index=07343200
西域に思いをはせた、シルクロードの人々と同様に
チベットに「失われた地平線」シャングリラを求めた人々と同様に
特別なものなんでしょうね。

投稿者 fuRu : 2006年10月19日 10:49

わわっ、こもっている間に出てたんですね!
そしてもうお読みになったのですね。
早速本屋に行かなくては。わくわくです。

書名の地は、アフリカだとすればパリダカでよく耳にしていた地名です。
奇遇ながら、先日マリにゆかりのある人の話を聞きました。

投稿者 sesami : 2006年10月25日 01:23

sesami さん こんにちは
この本はとってもシンプルなんだけれども
訳すのは、ものすごい難しいのではないかとおもいました。
語り手の場所が、とてもユニークなんですね。
それが、味わい深いペーソスの源になっています。
短いですが、上質な詩の世界という趣です。

投稿者 fuRu : 2006年10月25日 09:42