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2007年03月29日

QUARTET---METHENY MEHLDAU

[ジャズ--jazz ]

QUARTET---METHENY MEHLDAU
2005年12月録音
amazon

先日、吸い寄せられるようにタワーレコードに。
試聴コーナーで一曲目を聴いて、頭をぽかりと叩かれて、肩を押されて、CD持って、レジに並でいました。
発売されたばかりのCDを買うなんてひさしぶりです。
ちなみに、日本盤は昨日が発売日だったようです。

正直言って、Pat Methenyは苦手でした。
Lyle Mays と一緒にやったBill Eavnsへのオマージュアルバム(As Falls Wichita, So Falls Wichita Falls)とか好きで良く聴きましたが、それ以外はどうも、なじめない。Jim Hallとのデュオ(Jim Hall & Pat Metheny)、Derek Bailyとの共演(The Sign of 4)、Ornette Colemanとの共演(SONG X)なども、興味本位で聴いていましたが、悪くはないがのめり込むほどではない。

一方、Brad Mehldauは、もっとも気になるピアニストではあったんですが、何枚か聴いて、すごいなと思いはしたんですが、やはりこちらも今ひとつのめり込めない。

それが、この一枚で大きく変わったというわけです。

このアルバムは、聴く人によってはMethenyのカラーが強いと感じたり、逆にMehldauのカラーが強いと感じるようです。
私は、2人のカラーがお互いに濁らずに生かしあっていると感じました。
たしかに、MehldauのトリオにMethenyが客演していると言うメンバーではありますが、MethenyとMehldauはあくまで対等ですし、さらにはベースのLarry GrenadierとドラムスのJeff Ballardも対等に音楽を紡ぎ出してゆく様は感動的ですらあります。
最初は、この組み合わせはとても意外な組み合わせだと思ったのですが、この2人の相性はかなり良いと感じています。Methenyの持っているある種の臭みが、Mehldauの前衛性といいますか、ジャンルを選ばない幅広い音使いで消えている。逆に言えばMehldauの少し鼻につく気負いがMethenyのポップな感覚で柔らかくなっている。

1970年8月23日生まれのMehldauは今年37歳。まだまだ変幻自在な可能性を秘めたアーティストですし、その活動は「Jazz」なんていうある意味つまらない枠を大きく飛び越えています。
それについては、あらためて書きたいと思っていますが、
Bill Evansなんて聞いたことない、とか
Kieth Jarrettってだれ?、なんてとうそぶく彼の音楽の大きさははかりしれません。

そして、秋にはこのカルテットで来日するということです。
Jazzの今を体験できるチャンスですね。

カルテット・ジャパン・ツアー2007


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2007年03月29日 10:45

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コメント

私もメセニー教の信者ですが、このCDは買いでしょうか?
同じくメセニー命の旦那に「暗すぎる」と却下されています。
(ちなみにメセニーのコンサートツアーはまだ2回しか行ったことがありません。)

投稿者 りぼん : 2007年04月04日 16:19

りぼんさま
そうですねえ。
私としては、基本的にメセニーが苦手なんですね。
それは、彼の演奏には影がないからなんですよ。
一方、メルドーの演奏には深い影がありまして、これは、はまってしまうと抜け出せないのではないかという深い深い海の底のような味わいがあります。
ですから、メルドーが生理的に大丈夫でしたら大いに買いのCDとして、超お勧めであります。そこが分かれ道ですね。

投稿者 fuRu : 2007年04月04日 16:38