jazzについて、あれこれ

2013年12月11日

Jim Hall

(初出:2012年7月5日)
Jim Hall というJAZZギタリストがいます。
初リーダーが1957年の「jazz guitar」そして、二枚目のリーダー作が1969年の「It's Nice to Be with You」。
この12年間、彼は何をやっていたかというと、1950年代は Jimmy Giuffre のトリオのメンバー、そこから引き継ぐように paul desmond のカルテットのメンバー、さらには1963年くらいからは art farmer のカルテットのメンバーでした。
1960年代には、sonny rollins や bill evans との素晴らしい共演盤も残しています。
これらのどのグループにおいても jim hall の果たした役割はとてつもなく大きく、一サイドメン、グループのメンバーというくくりでは語れないものがあります。そんな、リーダーではない Jim Hall の1950年代後半から1960年代の演奏を聴くのが好きです。

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投稿者 furukawa_yasushi : 16:27

UNDER CURRENT----Bill Evans & Jim Hall

UNDER CURRENT----Bill Evans & Jim Hall
1962年4月24日、5月14日録音
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(初出:2005年6月8日)
ビル・エヴァンス初のデュオアルバム。
ピアノとギターのデュオなんて、他にあるのかな?

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投稿者 furukawa_yasushi : 08:50 | コメント (9)

2013年01月29日

Ella fitzgerald - Mack The Knife

PCオーディオというのに、ちょっとはまっています。
CDのデータをパソコンに取り込んで
そのデジタルデータをDACという機械でアナログにコンバートして聴きます。
今までのオーディオだったら
CDプレイヤーがあって、そこにアンプを接続して聴いていたわけですが
PCオーディオでは、高級CDプレイヤー並のオーディオが、かなり手軽に楽しめます。
本当はスピーカーに接続して聴くのが王道なんでしょうけれども
スペースが無いので、ちょっといいヘッドフォンで聴いています。

前書きが長くなりましたが
先日、エラのベルリンでのライブ(超名盤!)を、自分の環境で聴き直して
その音の広がりの自然なことと、自然でいて実に艶やかで深みがあって
肉声の温かい息吹に包まれたのでした。
びっくりです。そんな経験初めてでした。
もちろん、エラの歌声の素晴らしさもありますが
オーディオの奥深さを感じた瞬間でした。

投稿者 furukawa_yasushi : 11:29 | トラックバック

2012年11月12日

Bobo Stenson Trio in the Swedish woods

投稿者 furukawa_yasushi : 13:10 | トラックバック

2012年03月23日

IKE QUEBEC, It Might As Well Be Spring

あああ、あの曲あの曲・・・・
って、検索するとすぐに出てきます。
アイク・ケベック。オルガンの音色と共に強烈な印象があるアルバムですが、気軽に聞ける、それも無料で、というすごい時代であります。

投稿者 furukawa_yasushi : 21:47 | トラックバック

2012年02月21日

jazz 1950'

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amazonからメールがやってきます。
「あなたにおすすめの商品がありますよ。」
メッセージにはそう書かれています。
さてさて、amazonは私にどんなものをおすすめしてくれるのかなと
時々見ていますが、自分の書いた本を紹介してくれたりと、ちょっと苦笑気味の時もあります。

さて、先日のメールには、なにやらジャズのCDが紹介されていました。
よくみると、レコード8枚分が詰まっていて1200円程度(今はもっと安いです!)。一枚150円。ブルーノートの名盤もありますし、今まで気になっていたけれどもCDを買い揃えるほどでもないかなというプレイヤーのものもあって、この値段で買えるとは、とても魅力的なラインナップです。良い時代になったものです。
いくつか品定めをして二つ購入。リー・モーガンとルー・ドナルドソン。どちらもモダンジャズの名手。ハズレのないラインナップ。
昨日届いたのですが、一枚ずつ聞いています。1950年代後半のジャズがストレートに響いていた時代の音楽。この時代のジャズは掛け値なしにいいですね。二人のリーダーも共演者も絶好調の名演ぞろい。しばらくはこの響きにはまりそうです。

投稿者 furukawa_yasushi : 11:30 | トラックバック

2011年09月28日

振り返らないMilesと振り返ることしか出来ない私たち

今の私たちが、Miles Davisの歩いた足跡をたどってみるというのはどういうことなのかと考えています。Milesは決して過去を振り返らなかったと言われています。生涯一度だけ死ぬ間際に行われた再開セッションをのぞいては、確かに自分のフットプリントをもう一度踏むようなことはしていなかったわけで、それはもうそれだけですごいことなのですが、私たちはCDや残された映像の記録でMilesの歩んできた足跡を振り返ることばかりやっています。すでに死んでしまったMilesのフアンに残されているのは、彼の過去を掘り起こすことでしかありません。

そんな振り返り企画としては、これはもうすごすぎる企画物で、22枚のCBSのMilesのオリジナルレコードが入っていて、なんと5800円強。1枚250円程度とうことですが、そのCDのどれもが、愛聴盤として抱いて眠れるくらいのレコードなのですから凄すぎます。このBOXセットを買って、一気にMilesを聞くと、Milesが大いなる未知を切り開いてきた偉大な先駆者として、いつの時代もそこにいたということがよくわかるというものです。ただ、70年代の凄まじいライブの音源が入っていないのだけが物足りないでしょうか。

たしかに、Milesのそれぞれの時代に残した音楽は今でも魅力にあふれています。しかし、私たちはMilesの足跡から何を学ぶのかは、Milesが私たちに問いかけ続けるくれている問題なのだと思います。

投稿者 furukawa_yasushi : 14:00 | トラックバック

2011年09月27日

Miles Davis Quartet - My Funny Valentine

急に寒くなってきました。
こんな時にはミュートトランペットの音色が心地良いですね。

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投稿者 furukawa_yasushi : 11:40 | コメント (2) | トラックバック

2011年07月28日

Third Round---Manu Katche

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Third Round---Manu Katche
2010年録音
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打楽器は面白い。仲間が「ポン!」と叩けば「ポン!」と返す。「ポン!ポン!」とくれば「ポン!ポン!ポン!」と返す。コールアンドレスポンス。音と音との共鳴、共振、ひとつのうねりがうまれます。それだけ、プリミティブな世界が太鼓にはあるのです。だから、最初の一音が魔術のように心を捉えて離さないような太鼓の響きが世の中にはあるのです。

マヌ・カッチェの太鼓の一音は、まさに魔術師の杖の一振りのようです。何か、その一音ですべてが根源にまで引き摺り下ろされて、みんながみんな、平等な舞台に立つ。もうそれだけがすべてになって、ここで演奏されている音楽がジャズだとかフュージョンだとか、まあそんなことはどうでも良くなってしまう。というのが、これまた、マヌ・カッチェの魔術と言えるのではないでしょうか。

マヌ・カッチェの太鼓の響きに身をまかせ、大きな大きなグルーヴに身を横たえる悦びがここにはあるのです。

<蛇足>
Art Ensemble of Chicago もバーカッションが加わってからのほうが より人の心に訴えるようになったのですが、それは、太鼓をたたき合うことが人としてとてもプリミティブな行為なんだからに違いないと思ったりします。

投稿者 furukawa_yasushi : 11:45 | トラックバック

2011年07月06日

YJS@JZ Brat

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Facebookのスポンサー広告欄に表示された「Young Jazz Summit Vol.1」の文字。そういえば最近、生の演奏、ご無沙汰だなと、ふらっと予約。出演者の名前で知っているのは向井滋春くらいでしょうか。どんな人が出るのか、予備知識もないまま昨夜、渋谷の「JZ Brat」に行ってきました。

20代の若手を、向井滋春と高樹レイがサポートするという企画。
若手ピアニストが4名、宮川純(24歳)、菊池太光(26歳)、寺島優樹(28歳)、若井優也(25歳)、が、同じく若手、大塚義将(25歳)ベース、福森康(26歳)ドラムスと組んだピアノトリオ。さらには、早川惟雅(22歳)サックスが加わるカルテットでの演奏は、どの組み合わせも個性的で演奏の質も高く、何も知らないで行ったにしては、おもいっきり楽しんで帰ってきました。

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投稿者 furukawa_yasushi : 11:25 | トラックバック

2011年05月18日

MOTION---Lee Konitz

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MOTION---Lee Konitz
1961年録音
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高校時代に買ったLPレコードでMiles Davisの「クールの誕生」の冒頭を飾る「Move」。Milesのソロの後に流れるように現れるアルトサックス。Lee Konitzとの出会いでした。
高校生の私は、熱いジャズを好んで聞いていましたので、耳の奥にKonitzのアルトの響きを残しながらKonitzのことは棚の上に置いておいて歳をとっていたのでした。
30も近くなってBill Evansの良さが心の奥に滲み込むようになると、同じく棚の上に置いていたStan Getzにも心動かされるようになり、白人のJazz、そういう括りがあればということなんですが、私は目覚めてゆくことになります。
そのなかでWarne Marshの発見などもありつつ、高校生の耳にも届いたLee Konitzの音色は今の耳にも新たな驚きを与えてくれるようになるのです。

Jazzの面白さはアドリブの醍醐味にあります。しかし、アドリブというのは毎回違う演奏をするということ。毎回毎回眼の前で繰り広げられる予想もつかないスリリングな演奏がアドリブでありJazzであるわけです。そうすると、レコードに録音されたアドリブとは一体なんなのか、ということになります。Jazzのレコードというものは一体何なのかということになります。
一方、Jazzはレコードになることによって、世界に共有されるようになりました。ニューヨークの小さなクラブに行かないと聴くことのできなかった音がレコードプレーヤーから、時間差こそあれ聞こえてくるのですから。
この時間差はインターネットの発達と普及で解消してしまいました。坂本龍一のカナダでの、あるいは韓国での演奏がUstremで放送され世界で同時に体験できるのです。
世界がつながった。音楽が世界で共有されるようになった。それでも、音楽と私たち間に何か薄いベールのようなものが立ちはだかっているのは否めません。音楽というものがもともと人間の聴覚に直接訴える大変生々しいものであり、その生々しさに薄いオブラートがかけられている感じがになめない。それが「メディア」ということなんですが、逆に言えば「メディア」という縛りによって、私たちは生物である音楽を流通できる記号にし、世界の共通言語にしているのだと思います。そう考えると、Jazzのアドリブは生々しい音楽の力を呼び起こすためのメディアの縛りへの抗いがたい抵抗として聴こえてくるのかと思います。

Lee KonitzはJazzプレイヤーの中でもアドリブの旨さでは群を抜いていると思います。彼の演奏を聞くにつけて、メディアに封じ込められながらも自由を求めて飛翔しようとする力を感じます。メディアを飛び越えて音がやってくる。そんな演奏自体が特別なものなのではありますが、飄々として流麗な彼の演奏の魅力はそこにあるのだとを考えています。

投稿者 furukawa_yasushi : 10:40 | トラックバック

2011年03月01日

LIVE IN MARCIAC---Brad Mehldau

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LIVE IN MARCIAC---Brad Mehldau
2006年8月2日
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CD2枚組にDVDが付いていてお買得だなんて思ってなめていたらえらい目に会います。
フランス・マルシアックで収録されたソロコンサートなんです。2006年ですからちょっと古い演奏です。が、むむむむ、すばらしい。ひょっとして、Mehldauの数多い演奏の中でも一二を争うほど素晴らしいかもしれません。少なくとも私にとっては、これはMehldauのベストかもしれない、そう思うほどの完成度の高さです。
いままで、Mehldauは?と思っていた方も、このCDを聴くと見方が変わるかもしれませんね。

投稿者 furukawa_yasushi : 13:25 | トラックバック

2011年01月31日

jazz of two cities---Warne Marsh

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jazz of two cities---Warne Marsh
1956年10月録音
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Jazzを聞く楽しみは、Jazzについて語り合うことにつきると思います。世に名盤と言われるものをひと通り聞いていると、その話題だけで見知らぬ人とも何時間でもJazz談義ができるのが、Jazzを聞く楽しみではないでしょうか。

このCDは、実質的なウォーン・マーシュの初リーダー作品。ウォーン・マーシュといえばリー・コニッツとの双頭コンボで吹き込んだ「Lee Konitz With Warne Marsh」が有名ですね。
また、同じくコニッツといっしょにビル・エバンスと共演した「CROSSCURRENTS」もよく知られた演奏です。
ただ、それ以外では、というと実に地味な立ち位置で、ジャズフアン多しといえども限られた人が注目するテナーサックス奏者になってしまいます。
でも、本国アメリカでの評価はかなりのもので残された録音の数は数え切れないほど。ですから、わたしのようにウォーン・マーシュのCDを集めている人にとっては、アイテムはいっぱいあるのに入手困難なものばかり、ということになってしまいます。
当然、ここでご紹介する初リーダアルバムもいままでは入手不可能だったもの。それが、なんと税込999円という破格のディスカウントで店頭に並んでいるのを見て、ちょっと感激してしまったのでした。
というわけで、レコードの内容ですがTed Brownとのダブルテナーの快演。レニー・トリスターノ門下生だけあって、いわゆる東海岸のハードバップの同時期のレコードと比べると実に新鮮な演奏が詰まっています。
とはいえ、ウォーン・マーシュについて語り合える人は数少なく、たぶん私の周りにもいるようないないような。とすると、冒頭で書いたJazzを聞く楽しみがこのCDにはないのではないか、という人もいるかも知れませんが、それはまた別の話で、良いモノは良いわけで、いつかその良さについて語り合える人を、こういう渋いCDを聴きながら待っていたりするのです。

投稿者 furukawa_yasushi : 11:25 | トラックバック

2010年12月17日

AFRO-CUBAN---Kenny Dorham

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AFRO-CUBAN---Kenny Dorham
録音:1955年1月30日、3月29日
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Carlos "Patato" Valdes。3月29日のセッションに参加しているコンガ奏者。
彼のコンガの響きはこのレコードで永遠に刻み込まれました。

はじけるビートに永遠の生命が宿る。
生の演奏は一期一会の現れだったはずなのに、毎回毎回、CDプレーヤーを回すたびに私たちの前に立ち現れる音。そのたびに、私たちは音の中に身をゆだねます。私たちを包みこんでくれる音、まるで生演奏を聞いているかのように。

これは、レコードの不思議でも何でもなくて、
技術革新で私たちの生活環境が変わったということです。
それは不思議ではなくて、ただ変わったということ。

そして、録音されて25年経った80年代にこのレコードが大復活しました。
この事件は象徴的です。逆に言いますと、私たちはレコードの誕生と共に膨大な音楽のアーカイブを持つことになった。そのアーカイブをたどれば、ひょっとしたら新しい音楽は必要ないかもしれない、くらいに過去のアーカイブは充実したものになってきている。

複製芸術の時代。哲学者が憂いた、一期一会の神聖さの喪失は、今では誰もオオゴトとしていないのかもしれません。

寒さが厳しいこの頃。ホットなレコードを一枚ご紹介しました。

投稿者 furukawa_yasushi : 10:20 | コメント (2) | トラックバック

2010年10月27日

VOYAGE---Stan Getz

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VOYAGE---Stan Getz
1986年録音
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あのいまわしかった熱い暑い夏もようやく終わり、秋と初冬がせめぎあうようにやってきたような肌寒い日。と思っていたら北海道では雪が振り関東地方は凍えるような寒さ。そんな時、ふと、晩年のゲッツが、無性に聴きたくなりました。

スタン・ゲッツはプレスティッジに残した「カルテット」など1950年代の華やかな姿も良いし、60年代になってボサノバやっているのも良いのですが、実は晩年の演奏もよろしい。それぞれの時代でそれぞれの顔があるのですが、あのゲッツ独特のトーンはいつの時代にも健在なり。音やフレーズを聞いただけで「おや、ゲッツじゃないの」とすぐわかる。

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投稿者 furukawa_yasushi : 10:35 | トラックバック

2010年09月30日

Sep.29.2010--Keith Jarrett/Gary Peacock/Jack DeJohnette.

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3年ぶりのトリオの来日。
来日情報を知ったのが遅くて公演の2週間前。
それでも29日のチケットが取れました。

どうでしょう。3年前よりも、さらにぐっと心を掴む音楽がそこにあった、というのは私だけでしょうか。
それは、東京文化会館の乾いたかさかさした音と、Bunkamuraオーチャードホールの、ちょっとしっとりとした響きの違いでしょうか。
あるいは、3年前はベースのGary Peacockの体調がすぐれなかったという話もあり、その影響もあったのでしょうか。私の耳には、昨夜の演奏が3年前の演奏よりも優れていた、と思うのです。
私にとって、優れた演奏というのは、Jazzに限らずClassicもそうなんですが、聞いていると身体の芯から熱を帯びてくるものなのです。昨夜の彼らの演奏も、まさにそうでした。
もちろん、気になるところもいくつかありました。10年前ならば完璧だったかもしれない。しかし、世の中に「たられば」はありえない。今しかない。その今しかない演奏を、昨夜はずいぶんと楽しませていただいてきたというわけです。
それでも、第二部の後半になるとGary Peacockさんは少々お疲れ気味。これもまた、致し方のないことであります。

会場で売られていたパンフレットにプロモーターの鯉沼さんがKeithとの思い出をエッセイで書かれています。Keith Jarrette小史とも言える内容で、チャールズ・ロイドのバンドにいた頃のことも書かれています。スタンダードを始めた経緯も書かれていて、とても面白かったですが、一人のアーティストと長く付き合ってゆく中で培われた鯉沼さんとKeithの信頼も厚いものなのだということが、改めてよくわかるエッセイでした。

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2010年09月15日

From Left to Right----Bill Evans

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From Left to Right
Bill Evans 1969年-1970年録音
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1969年10月14日、10月21日、11月13日
1970年3月26日、3月28日、4月23日、4月29日、5月1日
これは、このレコードが録音された日です。
1年半にわたり8回も録音されているわけですが、ずいぶんと時間をかけて作られたレコードだということが分かります。

BeatlesのSgt. Pepper'sの発売日が
イギリスにおいては1967年6月1日に、アメリカにおいては1967年6月2日。
その録音はというと、1967年2月1日に始まり、3回のさらなるセッションのあと、3月6日に終わっていましたから、その回数はせいぜい5回です。

多重録音の可能性については、1966年5月16日に発売されたブライアン・ウイルソンのPetSoundsが先行していますが、ジャズの世界ではBillEvansが1963年に発表した「自己との対話」が最初に評価された作品と言われています。とはいえ、「自己との対話」は多重録音された作品というだけであり、その可能性まで切り開いたというのには少々の無理があります。

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投稿者 furukawa_yasushi : 10:45 | コメント (2) | トラックバック

2010年03月13日

「IMPORTED FROM EUROPE」---Stan Getz

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「IMPORTED FROM EUROPE」
Stan Getz 1958年
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1950年から59年まで「ダウンビート」の読者人気投票で連続首位だったほど、スタンゲッツのアメリカでの人気は抜群でした。
その人気はヨーロッパまで届き、1951年に初めて北欧の地を訪れた時の歓迎振りはなかったといいます。そして、現地ミュージシャンと録音まで果たしたゲッツ。
1955年のスウェーデン女性モニカとの出会いは偶然ではないでしょう。
北欧とアメリカを行き来するゲッツ。
そして、1958年にモニカと北欧で永住する決意をします。

1950年代のゲッツは向かうところ敵なしという感じで素晴らしい。
その一種憂いを帯びた陰影のあるトーンが唯一無二。
もちろん、泉のごとく溢れ出る、柔らかく優しメロディラインは誰も真似が出きないものです。
この時期に数多くのレコードを吹き込んでいて、そのどれもが聴かせてくれる。
その中でも、北欧での永住を決意した時のこのレコードは異色といえば異色の存在。

かなりのハードな味付けが施してある、ハードバップ中のハードバップ。

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投稿者 furukawa_yasushi : 21:15 | コメント (2) | トラックバック

2010年03月04日

The Hunt---Dexter Gordon

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ジャック・ケルアックの「オン・ザ・ロード」に出てくる、デクスター・ゴードンとワーデルグレイの「ハント」。小説を読んでいると是非とも聴きたくなり探してみたら、Wikipediaのディスコグラフィににありました。
Dexter Gordon(Wikipedia)
しかし、amazonにはありませんでした。
幸い、先のディスコグラフィで収録されている曲名などが分かりました。
The Hunt (Wikipedia)

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2010年02月06日

John Abercrombie@Cotton Club

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Jazzが好きな私ですが、大学時代に一番良く聞いていたレコードはJack DeJohnette率いるNewDirectionsというグループのヨーロッパライブでした。
そこでギターを弾いていたのがJohn Abercrombieです。
なにせ、今まで聞いたこともないようなギターでして、とても新鮮でなおかつ、私の心にフィットするサウンドでありましたから、その後、彼のレコードを集める事になったわけです。
彼のフアンを始めて25年は経とうとしていますが、未だに彼の演奏を生で聞いたことがない。日本での認知度は余り高くないので来日すると言う事が、まずは望めないのであきらめもあります。
ところが、昨日、偶然にアクセスしたmixiのコミュで来日しているという情報をゲット。なになに、コットンクラブで木曜日から土曜日までの三日間、各日2ステージ。そして、なによりも、どうしてだか、ミュージックチャージが5000円。ひょっとして、と、コトンクラブのHPを見れば座席が残っている。すぐさま、昨日の夜の1stステージを予約したというわけです。

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2009年12月09日

Someday My Prince Will Come---Miles Davis

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Someday My Prince Will Come
Miles Davis 1961年
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マイルス・デイビスは「Kind of Blue」に続く作品としてこのレコードを発表しました。
高校生の時に「Kind of Blue」の斬新さに心底魅了されていた私にとっては、どうして次の作品がこの保守的なアルバムなのか、まったく理解できずにいたのです。
正式な次作としては「Sketches Of Spain」というアルバムがありましたが、これは「Porgy And Bess」を完成させたものであり、その意味では単独作というよりもギル・エヴァンスとの共同作業ですから、全く別の流れと理解できます。すると、「Kind of Blue」から直線でつながる次の作品はこのアルバムになるのです。

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2009年09月10日

Lew Tabackin Trio@柏WUU again!--ライブについて

昨夜は柏の「studio WUU」までルー・タバキンさんのトリオの演奏を聴きに出かけました。
そういえば、昨年も行っていたなあと、早いものでもう一年です。

昨年と変わらずにビッグなルーさんの演奏にひたすら感激。2ステージを聴いて300%の満足。これだけ、観客を満足させてくれるステージはなかなかないと思います。サックスの生の音、その音量に圧倒されて、身体ごとシビレテしまったのですが、これはCDを聴いていたのでは感じる事の出来ない世界ですね。やはりライブならでは、と思いました。

そして、オープニングアクトは昨年同様、我らが岩城里江子さん。4曲の演奏はどれも素晴らしかった。彼女の息遣いがアコーディオンという楽器で増幅されて会場を心地よい振幅で包んでいる感じ。おそらく彼女のアンテナも聴衆である我々の息遣いを察知して、それが彼女のバイブレーションと共振し楽器の中で増幅されて我々の元に届き、そして再び彼女のアンテナがそれを察知して・・・と繰り返す一体感。これもまた、ライブならではの高揚感です。
やっぱりライブは良いなあと思う事しかリ。

時は期せずしてiPodの新製品の発表と重なり、ライブの興奮さめやらぬままにインターネットでライブ配信されている会場の様子をチェックしておりましたけれども、iPodとかiTunesMSとか、音楽のライブ感とは全くかけ離れた遠い世界の出来事だといえましょう。

そういえば、ブライアン・イーノのインタビューを読みました。

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2009年08月16日

Waltz for Debby---Monica Zetterlund

「あなた、いきていたら80歳ですって!」
「君だって、生きていたら72歳になるんだよ」

そんな二人の会話が聞こえてきそうなアルバム。
デュエットではないけれども、これはデュエットって言って良いような気がします。

ビルの、こなかった80回目の誕生日に、みんなでそっと聞きたいアルバムです。

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2009年07月23日

moving out---Sonny Rollins

「moving out」
Sonny Rollins 1954年8月録音
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1950年代のRollinsを時々無性に聞きたくなるのはどうしてでしょうか?
ジャズというスタイルの中でRollinsが吹く一音一音に熱い息遣いが聞こえてくるからでしょうね。録音された音には、記録されたテープの磁気信号には、刻まれたレコードの溝には、もちろん生きた人はいないわけで、そこにある音はすでに演奏された音であり、今を生きている音ではないわけです。それでも、私たちはレコードからあふれてくる音に体を熱くする。ここにいる我々は壮大な実験を自ら受け入れるパブロフの犬のようではありませんか。音は純粋な信号であり、純粋な記号であります。その無機質な面白さこそが、実は、すでに半世紀も前に録音された音の溝を慈しむかのように楽しむ楽しみ方なのでしょう。半世紀もの時を隔てて体を熱くする私たち。
たとえ、この時のRollinsが、麻薬の悪習に身体をからめ捕られていたとしても、ここで繰り広げられる演奏の説得力は我々の元に届けられるのです。これぞ、複製音楽の不思議であります。ジャズの息吹であります。

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2009年07月01日

「ジャズCDの名盤」---悠 雅彦,福島 哲雄,稲岡 邦弥

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「ジャズCDの名盤」
著:悠 雅彦,福島 哲雄,稲岡 邦弥 文春新書
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ジャズの名盤を紹介する本はたくさんあって、私も数冊待っていますが、それでもこの本を買わずにはいられなかったのは、なんとヘンリー・スレッギルが紹介されていたからなのです。ヘンリー・スレッギルの紹介に2頁を使ったジャズの名盤を紹介する本なんて初めてです。

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2009年03月03日

BRAD MEHLDAU TRIO @ SuntoryHall

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~音楽の大きさと建築の大きさ~
予定の開演時間を7分過ぎて彼らの演奏は始まりました。
久しぶりのサントリーホールです。
前回は、マーラーの6番。
数え切れないほどの楽団員が奏でる音の渦。
マーラーを生で聴くという体験は他に代えがたい力を持ってると感じました。
そして、今日の演奏。
ジャズの編成では「最小限で最大の効果」といわれるピアノトリオ。
ステージには三人だけです。
ところが、彼らの演奏は
以前にマーラーを聞いた時のように大きく私の前に存在していたのです。
巨大な、巨人のような音楽。音の渦。
演奏から現れたその大きさに私はひたすら感動していました。
数え切れない楽団員で奏でる巨大さと、たった三人で奏でる巨大さは、そしてまったく同じものなのです。

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2009年02月17日

KONITZ MEETS MULLIGAN

Konitz Meets Mulligan
1953年1月録音
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まずはジャケットの軽妙な美しさに惹かれ
出てくる音の斬新さに「クール」な気分になり
録音された年代を見てびっくりします。

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2008年10月28日

Cantando---Bobo Stenson Trio

Cantando---Bobo Stenson Trio
2007年12月12日、13日録音
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私が「ジャズ」を聞き始めた時
すでに「ジャズ」は歴史になっていました。
時代の音は、ロックであり、ニューウエーブであり、フュージョンであり。
「ジャズ」を聞くということは、「ジャズ」を勉強すること、その歴史を学ぶということでした。
「ジャズ」というものが、すでにあった、ということです。
それは「ジャズ」という音楽が死んだ音楽であったということでもあります。

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投稿者 furukawa_yasushi : 11:20 | トラックバック

2008年09月08日

Lew Tabackin Trio@柏WUU

すでに先週の金曜日のことです。
一緒に行かれたmasaさんもご自身のブログで紹介されていますが
Lew Tabackinさんの演奏を聴く機会を得ました。
実は、アコーディオン奏者の岩城里江子さんがオープニングアクトを務められるということでお誘いがあったわけです。
私などもそうですがルータバキンさんといえば秋吉敏子さんのご主人というくらいの認識しかないわけで、これまた失礼なことではありますが、今回はルータバキンさん目当てではなかったのですね。でも、いざ演奏にふれさせていただくと、そんなこととんでもないくらいに、実に素晴らしい演奏でご一緒させていただいた四人ともに大きな感動を受けて家路につくことになりました。

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2008年07月10日

cool sounds---Stan Getz

cool sounds---Stan Getz
1953年5月16日、1954年1月23日、11月9日、1955年1月31日、8月19日録音
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レコードを聞く時、針を落とした最初の一音って、やっぱりとても大切だったと思います。
針を落とす瞬間から持続されるあの緊張感のなかで、耳を澄ませ、音に包まれる。

梅雨空がじっとりと肌に染みこむような一日。
coolなサウンドに包まれている心地よさ。(演奏はhotですが)

ゲッツのテナーはちょっと湿っていて
梅雨時に似合います。

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2008年05月29日

「M/D マイルス・デューイ・デイヴィスIII世研究」---菊地 成孔、大谷 能生

「M/D マイルス・デューイ・デイヴィスIII世研究」
著:菊地 成孔、大谷 能生 出版:エスクアイア マガジン ジャパン
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東京大学の教養学部でのジャズに関する講義が菊地成孔氏と大谷能生氏によって始まったのは2004年春。その講義録は「東京大学のアルバートアイラー」として単行本にもなっています。そこでは、歴史的な切り口(前期)とキーワードによる切り口(後期)で、それぞれ講義がすすめられました。そして、それに続く第三期として「マイルス・デューイ・デヴィスIII世研究」が2005年春から行われていたことは、ネット上でもその講義録が公開されるなどして早くから注目を集めていました。
先の講義録が単行本としてブレークしていましたから当然この講義録も単行本かされると多くの期待が寄せられていました。
が、しかし、講義が終われども、いっこうに単行本としてまとめられ出版される気配がありません。
どうしてしまったのかな・・・と、思うこと3年。ついに登場した本は、もはや講義録をまとめたものではなく、大幅に加筆され、インタビューや研究者の論考なども大きく取り上げられた750頁にも及ぶ大著となっていたのです。

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2008年04月25日

WORKIN'---Miles Davis

WORKIN'---Miles Davis
1956年5月11日、10月26日録音
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今、菊地成孔のマイルス本を読んでいるところなのですが、マイルスのことが時系列で書かれているので読み進めながら同時期のマイルスの音楽も聞き直してみたりしています。
そうすると、いろいろ発見することも多いですね。

言葉が音楽を対象化する→新たな理解

という具合に菊地成孔さんの本を読ませていただいております。

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2008年02月25日

In A Silent Way---Miles Davis

In A Silent Way
---Miles Davis 1969年2月18日録音
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Teo Maceroが2月19日に亡くなったそうです。
享年82歳。
マイルスのこのレコードから、Teoの仕事が重要になってゆきます。
それが、どれくらい重要かを語るには、まだ時間が必要でしょう。
そして、私は、彼の偉業を思い、今日はこのレコードを聴くことにします。

New York Times

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2008年02月21日

Sonny Rollins with Modern Jazz Quartet

Sonny Rollins with Modern Jazz Quartet
1951年1月17日、1952年12月17日、1953年10月7日録音
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1951年1月の録音はロリンズのファーストレコーディング。最後の「I Know」1曲だけなんですが、なんとピアノはマイルスが弾いています。有名なのは冒頭から4曲目までの「Modern Jazz Quartet」との共演。こちらは、ちょっと時代が下って1953年になります。ちなみに、この時代の古い演奏では「MJQ」とは呼びたくない。略さずに「Modern Jazz Quartet」と呼びたいと思う古川です。

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2007年12月17日

BEING THERE---Tord Gustavsen Trio

BEING THERE---Tord Gustavsen Trio
2006年12月録音
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冷え込みが厳しくなってくると空気が透明になります。
この時期、雪国の生まれの私は、雪の降る朝の、あの「におい」が
脳の奥の、ちょっとこめかみに近い当たりから
深い湖の底から浮かび上がるマリモのようにやってきます。

Tord Gustavsenは北欧のピアニストで、ピアノの一音一音が透明に響きますが
冷たすぎるということがないのが心地よい。
きっと、彼は、彼の生まれ育った国の風景を思い描きながらピアノに向かっているのではないでしょうか。
故郷の風景には、どこかしら離れられない懐かしさがこびりついているというものです。
そんなこびりついた風景を彼の音から感じるのですね。

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2007年09月28日

Pikasso Guitar

Pat MethenyがLinda Manzer(Manzer Guitar)に作ってもらったギターだそうです。
Ξ Pikasso I
Metheyはよくこのギターを使っているようですが、
Metheny初心者の私はまったく知りませんでした。
Metheny Mehldau名義の「QUARTET」に収録されている「The Sound Of Water」でも、Mehldauとのデュオで使われていて摩訶不思議な東洋的とも言える響きを生み出していますが、最初、CDを聞いたときには、こんな音を出すのは一体どんな楽器なのかさっぱりわからずにいたのです。
それが、今回のMehldauとのステージで、やっとその姿を知ることになりました。

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2007年09月27日

METHENY MEHLDAU@NHK Hall

昨晩は、パット・メセニーとブラッド・メルドーのカルテットによる
ジャパンツアー2007の東京公演初日をNHKホールで聴いてきました。
会場入り口に「本日の演奏時間 休憩なし 140分」。
実際はアンコールを含めて160分でしたが
160分があっという間。一言で言えば、素晴らしい演奏でした。

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2007年07月20日

THE WAY UP---PMG

THE WAY UP---Pat Metheny & Group
2005年
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あんなに苦手で違和感を感じていたパット・メセニーが
こんなに自然に聞ける自分に驚いています。
このアルバムが、というのではなく
ともかく、メセニーの演奏に自分が自然に入っていけるようになったのです。
人というのは、ある日突然、苦手なものから解放される。

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2007年06月28日

My Foolish Heart: Live at the Left Bank---Stan Gets

My Foolish Heart: Live at the Left Bank---Stan Gets
1975年5月20日録音
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関東地方は、またもや暑い一日になりそうで
ここは一つ、涼しい音楽でも聴こうかと
Richie Beirachのピアノソロに手をのばしました。

そのRichie Beirachのデビューは
1973年にスタン・ゲッツ・カルテットの一員としてというのは
意外に知られていないかもしれません。
1947年5月23日生まれですから26歳。

そして、このCDは、Richie Beirachが在籍してたスタン・ゲッツ・カルテットの1975年のライブ録音。

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2007年06月08日

1780円 10枚組み Nat King Cole

タワーレコードで見付けた10枚組み。
消費税込み1780円。
曲目のみ。クレジットも何もない。
でも正真正銘のナット・キング・コール。11時間以上。
membranというメーカーで、ホームページもありますが実態はよくわかりません。
でも、ナット・キング・コールの歌は最高です。
音も悪くないし十分すぎるほど堪能出来ます。
それにしても、1780円とは。

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2007年05月08日

Keith Jarrett Trio@Tokyo Bunka Kaikan

On Green Dolphin Streetが好きだ。
若葉が萌え出ずる。花々はむせ返るように薫り立つ。
風は吹き、空が眩しい。
On Green Dolphin Streetは、そんな季節にとっておきの一曲だ。
そして、今日のコンサートはこの曲から始まった。

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2007年04月25日

Jim Hall & Ron Carter@BlueNote_Tokyo

Jim Hall 1930年12月4日生まれ---76歳。
Ron Carter 1937年5月7日生まれ---69歳。
うーん、年をとるのも良いものなんですね。
昨日(4月24日)の演奏は、心にしみましたよ。心からふたりに拍手を送りたいです。

実は、このふたりの来日ライブがあると知ったときは複雑な気分でした。
私はJim Hallの大フアンです。
でも、ライブに行くか行くまいか、悩みました。
年が年だけに、過去の栄光に浸る懐メロ回顧大会だったらどうしよう、そんな不安感。
だって、ふたりが華々しく活躍していたのはもうずいぶんと前のことなんですから。

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2007年04月13日

Bossa Antigua---Paul Desmond & Jim Hall

Bossa Antigua---Paul Desmond & Jim Hall
1964年7-9月録音
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1964年という年は
John Coltraneが「A LOVE SUPREME」を録音した年だ。
Coltraneの演奏を聴いた後でこのCDを聴くと
一体全体、これらのレコードはほんとうに同じ時期に録音されたのだろうかと考えてしまう。

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2007年03月29日

QUARTET---METHENY MEHLDAU

QUARTET---METHENY MEHLDAU
2005年12月録音
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先日、吸い寄せられるようにタワーレコードに。
試聴コーナーで一曲目を聴いて、頭をぽかりと叩かれて、肩を押されて、CD持って、レジに並でいました。
発売されたばかりのCDを買うなんてひさしぶりです。
ちなみに、日本盤は昨日が発売日だったようです。

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2007年03月20日

Alone Together---Jim Hall & Ron Carter

Alonetogether---Jim Hall & Ron Carter
1972年録音
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Jim Hallがこの春来日します。
なんと、Ron CarterとのデュオでBlueNoteのステージに立つのです。
さっそく、東京での二日目、4月24日のファーストステージを予約しました。
というわけで、がさごそと、古いCDを引っ張り出してきて聴いているというわけです。

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2006年12月01日

IN EUROPE---Jack DeJohnette NEW DIRECTIONS

New Directions in Europe---Jack DeJohnette
1979年6月ライブ録音
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僕は、ジャズが好きなんだけれども、
何で、こんなに好きなのかな、と思うことがある。
でも、一日中ジャズを聴いているかというと、そんなことはなく
ジャジーな雰囲気にひたっていることが特に好きなわけでもない。

うーん、僕にとってジャズっていったいなんなんだろう?
そんな時に、このレコードのことを思い出した。

ここには、ジャズの「優しさ」と「激しさ」と、とびっきりの「自由」があるのだ。

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2006年11月15日

GETZ/GILBERTO

GETZ/GILBERTO----Stan Getz & Joao Gilberto
1963年3月18日、19日録音
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よのなか、いろいろ悪いやつはいるが
金の払いの悪いやつほどたちの悪いのはない。

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2006年10月26日

Class Trip---John Abercrombie

Class Trip---John Abercrombie
2004年録音
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秋の日の ヴィオロンの ためいきの

身にしみて ひたぶるに うら悲し。

ヴァイオリンの響きとは
かくも冷たくこの身に滲みるのか。
John Abercrombieのギターと
Mark Feldmanのヴァイオリンは
初冬の夜空、堅く石のように輝く星の元、響く。
そして、遙か彼方のその場所に
遠く遠く輝いていた、その星の
その距離を思う。
ジャズは、こんなところまできていたのか。

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2006年10月17日

A NIGHT AT BIRDLAND---Art Blakey

A NIGHT AT BIRDLAND---Art Blakey
1954年2月21日録音
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「トランペット・センセイション!」と
ピー・ウィー・マーケットのアナウンスで紹介される
クリフォード・ブラウン。

もちろん、リーダーであるドラムスのアート・ブレイキーも
アルトサックスのルー・ドナルドソンも
ピアノのホレス・シルバーも、ベースのカーリー・ラッセルだって
すばらしい演奏をしているし、それが、このレコードをジャズの超名盤としているわけだけれども
クリフォード・ブラウンだけが、別次元。
当時から「センセイショナル」であり、
今なお「センセイショナル」である。

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2006年09月28日

Nefertiti---Miles Davis

Nefertiti---Miles Davis
1967年録音
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9月28日はマイルス・デイヴィスの15回目の命日。
1991年のその日、彼は永遠のさよならを彼自身に告げたわけであるが
彼は生涯にわたり、自分自身への決別を繰り返した。

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2006年08月29日

「cure jazz」---UA×菊地成孔

「cure jazz」---UA×菊地成孔
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歌姫UAと、いま絶好調の菊地成孔とのコラボレーションによる
ジャズアルバムというだけで期待させるものがある。

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2006年08月11日

ワーン・マーシュはすごかった!

先日の、ビル・エヴァンスの「クロスカレント」で
ワーン・マーシュのことが気になってっていることを書きましたが
調べていたら、すごい音源を見つけてしまいました。

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2006年07月31日

CROSSCURRENTS---Bill Evans

be-cross_current.jpg

CROSSCURRENTS---Bill Evans
1977年2月28日、3月1日-2日 録音
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ビル・エヴァンスのレコードの中では
もっとも地味な一枚かもしれないこのレコードを
まるで体温(人肌)ほどに加熱された海の底に放り込まれた梅雨あけの午後に
耳にしていると、すーっと、惹きこまれている自分がいる。

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2006年07月03日

「東京大学のアルバート・アイラー---東大ジャズ講義録・キーワード編」

「東京大学のアルバート・アイラー—東大ジャズ講義録・キーワード編 」
著:菊地 成孔 , 大谷 能生  出版:メディア総合研究所
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歴史編」に続く「キーワード編」。
2004年度の東京大学の一般教養の授業としておこなわれた講義をまとめたもの。「歴史編」が前期で「キーワード編」が後期の授業となり、2冊で通年の講義を収録。

UAとのJazzAlbum「cure jazz 」がもうすぐ発売の菊地孔成と、大谷 能生 の東大講義録。

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2006年06月27日

COLTRANE---John Coltrane

COLTRANE---John Coltrane
1962年4月11日、6月19日、20日、29日、9月18日録音
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ChinchikoPapaさんが「マイ・フェイバリット・コルトレーン。」として「Transition」について書かれていた。
それを読ませていただいて、さて、では、僕にとってのベストは何だろうと思ったら、このレコードかなと思った。

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2006年05月18日

Bitches Brew---Miles Davis

Bitches Brew---Miles Davis
1969年8月19日〜21日録音
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ブラームスが交響曲の第一番を
ドビュッシーが交響詩「海」を作曲したのが、それぞれ43歳の時だったと
先日のエントリー
kompfさんに教えていただき
そうだなあ、ではマイルズはどうしていたのかな、と思って調べたら
こんなものをつくっていました。

1926年生まれで、1969年の時に43歳だったマイルズ。
ふーっ。すごい仕事をしていたんですね。

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投稿者 furukawa_yasushi : 09:30

2006年05月14日

VOICES---Stan Getz

VOICES---Stan Getz
1966年12月2日録音
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甘く優しいささやき
ムード音楽
このレコードを、ジャズのレコードと言ってすすめたら
嫌われるに違いない。
でも、このレコードの一曲目。
「Once」が流れ出したとたん
僕は身体ごと音楽に引き込まれてしまう。
音楽の魅惑があふれて、その大河に僕は飲み込まれてしまう。

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2006年04月08日

Saxophone Colossus---SONNY ROLLINS

Saxophone Colossus---SONNY ROLLINS
1956年6月22日録音
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ソニーロリンズはその最初から
そこにあるべき音を知っていた。
このレコードは、その「確信」によって存在している。
あり得ないほどの「確信」に満ちている。

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2006年03月30日

My Favorite Things---John Coltraneと「海辺のカフカ」

My Favorite Things---John Coltrane
1960年10月録音
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エリック・ドルフィとのコラボレーション(1961年)を経て
黄金のカルテットへとすすむその直前。

このレコードが名盤といわれるのは
その後、ライブでの定番レパートリーとなる
「マイ・フェヴァリット・シングス」の初演ということと
ソプラノサックスによるコルトレーン独自のモードの世界へ、大きく踏み出した記念碑としてだろうか。
最晩年の、長大なアドリブの洪水を知っていると、ここで聞かれるソロはかなり物足りない。
おまけに、黄金のカルテットに入れなかったアート・デイビスのベースは
ふらふらしていて、ちゃんとそこに座っていない。
それでも、僕はこの演奏がわりと好きで、よく聞いている。

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2006年02月18日

NEIGHBOURHOOD---Manu Katche

NEIGHBOURHOOD---Manu Katche
2004年3、11月録音
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マヌ・カッチェのECMデビュー盤。
ドラムというのは、もちろん技術的な善し悪しが問われるんだけれども
そこから先となると、いかに大きなリズム、グルーブがだせるか、っていうことになっちゃう。
マヌ・カッチェの叩くグルーブは、包容力のある大きさで
とても魅力的だ。

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2005年12月28日

moonbeams---bill evans

moonbeams---bill evans
1962年5月17、19日、6月5日録音
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Bill Evansという名前。
リリカルで耳に心地よいピアノジャズ。
連想するもの、イメージするもの。リラクシング。
そして、この「Moon Beams」というレコードは
そうしたビルのイメージ、まさにそのもの、なんだろう。

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2005年12月03日

「意味がなければスイングはない」---村上春樹

「意味がなければスイングはない」
著:村上春樹 出版:文芸春秋社
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村上春樹の新刊エッセイ。
季刊「ステレオサウンド」に連載されていたものが一冊の本になって出版されました。
かねてから、音楽についてのまとまった文章を書いてみたかったと語る
皆さんご承知の音楽好きであるところの村上春樹さんの、音楽への思いの丈が語られています。
シューベルトのピアノソナタは「海辺のカフカ」でも出てきたなあとか、
ブルース・スプリングスティーンのこと、
ブライアン・ウイルソンとビーチ・ボーイズのこと、
へそ曲がりなウイントン・マルサリス論。
などなど、どれも、興味深い内容のものばかりですが、
スタン・ゲッツについて語る村上の言葉が特に僕の胸に響きました。

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2005年10月28日

Eventyr---Jan Garbarek

Eventyr---Jan Garbarek
1980年録音
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音楽を聴いているとき
ある風景が目の前に現れることがある。
それも、その音楽を聴くと、決まって必ずその風景があらわれる。

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2005年10月21日

Keith Jarrett Solo #159

p.m. 7:00 Oct.20 at Tokyo Metoropolitan Art Space
僕はそこにいた。

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2005年09月15日

Consecration---Bill Evans

Consecration----Bill Evans
1980年8月31日から9月7日 録音
→現在廃盤

1980年9月15日に他界する直前の演奏。キーストンコーナーでのライブ。
1989年にアルファレコードのジャズ部門としてあったAlfa Jazzから2枚組みで発売された。
実は、20代後半にこのレコードを聴くまで、僕はビルエヴァンスが大変苦手だった。

当時、僕は会社勤めで神保町に通っていたが
その神保町にある「ジャニス」というレンタルレコード屋さんで
この2枚組みをみつけて、なぜか気になって手に取ったのだ。

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2005年09月08日

Arcade---John Abercrombie

Arcade---John Abercrombie
1978年12月14、15日 録音
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ジャケットに書かれた「John Abercrombie」の名前を横目でみながら、学生時代にディスクユニオンでジャケット買いした一枚。
John AbercrombieはECMを代表するギタリストです。
初めて彼の演奏を聴いたのは
Jab Garbarekと共演した、やはりECMのレコードで「Eventyr」ですが、
そこでの彼のギター、及びマンドリンの、変幻自在な演奏と、色付けの豊かさ。
そして、青白く燃える激しさに、とても心打たれていた僕は
彼の名前が書かれたジャケットの、その美しさをみかけて、思わず手に取ったというわけです。

このレコードは僕がジャケット買いして大満足だった数少ない一枚ではないでしょうか。

その後、Jack DeJohnetteのグループでのライブ盤に興奮し
以来、僕は20年以上もJohn Abercrombieのフアンをやっているというわけです。

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2005年09月07日

「ECMの真実」---稲岡 邦彌

「ECMの真実」
著:稲岡 邦彌 出版:河出書房新社
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ECMはレコード会社の名前だ。
大変個性的な音づくりで知られる。
「あれ、これECM風だねえ」なんて思っていると
それは本当にECMのレコードだったりする。
たぶん、ECMのレコードは、誰が聴いてもその特徴的な響きを聞き取ることが出来るのではないだろうか。
この本は、そんなECMの生い立ちから現在の地位を築くところまでを
日本人である著者が、ECMのレコードを日本で売り出す経験を通して描かれている。
加えてECMをつくってきたミュージシャンや関係者へのインタビューも収録されており、ジャズのレーベルのひとつとして発足したECMが、いかにして独自の世界を持ちながら商業的に成功したのか、その裏側を覗くようで読んでいてとても楽しかった。

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2005年09月02日

You Must Believe in Spring---BILL EVANS

You Must Believe in Spring---BILL EVANS
1977年8月23,24,25日録音
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最初の一音から秋の空気の張りつめた感じがひろがる。
スタジオで録音された、ピアノトリオとしては最後の演奏。

美しい、究極の表現、完成度が高い、
などなど、このレコードに寄せられる賛辞の数々は数えきれない。
しかし、このレコードを聴く時の、
この「せつなさ」はいったい何なんだろうか?

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2005年08月25日

Special Edition---Jack DeJohnette

Special Edition---Jack DeJohnette
1979年3月録音
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僕にとってジャック・デジョネットといえば
マイルスグループでもなく、ましてやキース・ジャレットとのスタンダードトリオでもない。
まさしく、「スペシャルエディション」と名づけられたこのレコードそのものなのだ。
そして、このレコードは、僕がジャズをリアルタイムで聴き始めた1980年代の幕開けをつげるレコードでもある。

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2005年08月24日

Forest Flower---Charles Lloyd

Forest Flower---Charles Lloyd
1966年9月18日(Live at Monterey Jazz Festival)、9月8日
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チャールズ・ロイドの最初のひと吹きから
夏の終わりをつげる、夕暮れの、ちょっと湿っているけれども、ひと肌な温度を持った風が、僕の顔の横を吹き過ぎる。
これほど季節感を感じるレコードは少ない。
夏の終わりが近づくと、この音が恋しくなる。
そして、ジャック・デジョネットのドラムス。

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2005年08月18日

増尾好秋---新宿 Jazz Spot J

昨日は、漂泊のブロガーさんと
増尾好秋のライブでプチオフ会。
会場はタモリが名誉店長という新宿のJazz Sppot J

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2005年07月30日

「ビル・エヴァンスについてのいくつかの事柄」---中山康樹

「ビル・エヴァンスについてのいくつかの事柄」
著:中山康樹 出版:河出書房新社
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今年はビル・エヴァンス没後25年ということで
ビル・エヴァンスの本がまた出ていた。
書いているのは、マイルス本をやたら連発している中山康樹。
マイルス本同様のあの口調で書いているに違いないと、最初は敬遠していたが
実は違った。

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2005年07月16日

at Basin Street----Clifford Brown& Max Roach

at Basin Street----Clifford Brown& Max Roach
1956年1月4日、2月16,17日 録音
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Jazzのトランペットで誰が好きかと聴かれれば
クリフォード・ブラウンと答えるに違いない。

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2005年07月15日

Sonny Rollins Vol.2 (Blue Note)

Sonny Rollins Vol.2 (Blue Note)
1957年4月14日録音
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スタジオライブで、のりのりな、ブルーノートのジャムセッション。
これぞ「ジャズ」っていうところが、ここにはぎゅうぎゅう詰め込まれている。
50年代の息吹。
ソニー・ロリンズだったら、この一枚。

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2005年07月08日

Syncopation SAMPLER

Kamesan Dailyのジョージさんから
SyncopationのSAMPLERが届きました。

これはジョージさんが個人的に始めた
みんなとSyncopation」の企画に参加表明するともらえる貴重盤です。
参加の方法は
みんなとSyncopation企画#5:Music Freedom」にアクセスしてください。

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投稿者 furukawa_yasushi : 09:35 | コメント (2)

2005年07月07日

Of Blue---Syncopation

Of Blue---Syncopation
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「つね」こと阿部恒憲をリーダーとするコーラスグループSyncopation
バークリー音楽院で教鞭をとるマンハッタートランスファーのシェリルが
在学生のオーデション選考で結成したボーカルアンサンブルを元に活動を開始。
これは、彼らの日本でのデビュー盤。

マイルスの「Seven Steps to Heaven」の記事にコメントを下さった
ジョージさんのブログ「Kamesan Daily」を訪問したら
ちょうどその日のエントリーが
みんなとSyncopation企画#5:Music Freedom」。
読ませてもらってすぐに感じました。この企画はとても面白い企画だってね。
それよりもなによりも、
サンプルで試聴した「Tme After Time」を聴いて、このグループ、良いなあと思ったわけです。

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投稿者 furukawa_yasushi : 09:31 | コメント (8)

2005年07月04日

TBS情熱大陸ーー菊地成孔

TBS情熱大陸菊地成孔がでていた。
菊地と言えば東京大学で行われた講義をまとめた「東京大学のアルバートアイラー」だ。
僕も、この本の記事をこのブログに書いたが、
アクセス数をみるとすごい人気となっている。
菊地の人気の高さ、菊地への関心の高さがよくわかる。

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投稿者 furukawa_yasushi : 00:14

2005年06月28日

Seven Steps to Heaven---Miles Davis

Seven Steps to Heaven---Miles Davis
1963年4月19日、5月14日録音
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1960年代を通して、ジャズが変質してゆく過程のなかで
それぞれのミュージシャンにとっての分岐点というものがあるとすれば
僕はマイルスの分岐点をこのレコードに聴いてしまいます。

そして、このレコードが録音された前日の1963年5月13日は
僕がこの世に生を受けた日です。(マイルスとぜんぜん関係ない)

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2005年06月11日

MILES DAVIS VOLUME 1、2

MILES DAVIS VOLUME 1
(→amazon
1952年5月9日、1953年4月20日録音

マイルス率いるオールスターセッション。
1954年の「Walkin'」に向けて突き進む、若きマイルスの姿がここにある。

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2005年05月31日

「東京大学のアルバートアイラー」---菊地成孔+大谷能生

「東京大学のアルバートアイラー」
著:菊地成孔+大谷能生 出版:メディア総合研究所
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UAの「SUN」で、サウンドに広がりと奥行きを与えている
マルチ(!)サックス奏者の菊地成孔は
昨年(2004年)の(UAのツアーの真っ最中)に東京大学の一般教養の講義を行いました。
その前期分の講義録をまとめたのがこの本。

内容は「ジャズ」を歴史的に読み解くというもの。
中心は「モダンジャズ」。そして、後半はマイルスの話に終始しています。
具体的には、コード体系を築いたバークリー・メソッドを中心に、その前史であるバッハの12平均律と、その後の展開のMIDIで挟み込んで、音の記号化という側面で、「モダンジャズ」の「モダン」たるところを解きほぐして語ってくれています。

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2005年05月30日

Since We Met----BILL EVANS

Since We Met----BILL EVANS
1974年1月11,12日 Village Vanguard (new York)でのライブ
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ビル・エヴァンスは何度もトリオでニューヨークのヴィレッジ・ヴァンガードに出演している。
最も有名なのは、スコットラファロとのトリオで出演した時のもの。
1961年6月25日。
そして、それから13年後のこのライヴ。
僕は、エヴァンストリオでのゴメスは、
どうしても、あの彼特有のバチバチ叩き鳴らすような弾き方が気になってしまう。
でも、ここでの演奏は彼がそのことを意識しているのかどうかわからないが、
叩きつけるような弾き方を彼はひかえている感じ。
そんな、ちょっと柔らかくなったゴメスのベースとビルのピアノが
ヴァンガードの空間を突き抜けて、僕の耳に飛び込んでくる。

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2005年04月09日

JESSE VAN RULLER TRIO

4月8日、BLUE NOTE 東京(夜の部)にてJESSE VAN RULLER TRIOの演奏を聴いた。

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2005年03月18日

「カインド・オブ・ブルーの真実」--アシュリー・カーン

「カインド・オブ・ブルーの真実」
著:アシュリー・カーン 訳:中山浩子 監修:中山康樹
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マイルスの「カインド・オブ・ブルー」にまつわるドキュメント。
ポールチェンバースが出だしをなかなか合わせられずに何度も間違えたりして、スタジオで困っている様子など、そんな逸話も随所にちりばめられていて、読んでいてとても面白かった。
また、レコーディングの様子をとらえた写真や、当時のさまざまな資料も満載されている。資料的な価値の高い本だ。このレコーディングでマイルスのギャラがいくらだったのかまで書かれている。
カインド・オブ・ブルーを何度も聞いてきた方には、この本はとても興味深く読めるだろう。

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投稿者 furukawa_yasushi : 09:42 | トラックバック

2005年03月17日

Kind of Blue---Miles Davis

Kind of Blue ----Miles Davis
1959年3月2日、4月22日録音
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名作「Kind of Blue」は誰が作ったのか?

収録曲の「Blue in Green」が、実はクレジットとは異なりビルエヴァンスの作曲だったと言うのは既知の事実。しかし、作曲とはなにか?

「ジャズに名演あり、名曲なし」というのは誰がいったのだろうか。

このレコードに収められている曲は名曲だろうか?
名曲とは言えないと思う。
名曲とは誰が演奏しても、なにかが伝わってくるような曲だ。
このレコードの曲は、このレコードでしか生きてこない。

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2005年03月12日

チャーリー・パーカー 没後50年

今日は、チャーリー・パーカーの命日とのこと。
1955年の今日。享年34歳。そして今年は亡くなって50年目。生きていたら84歳です。

The Complete Studio Recordings on Savoy Years
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パーカーといえばダイアルでの録音の方が有名かもしれないが、このサヴォイも良い。
でも、この4枚組みの完全盤を通してきくのはかなりしんどい。
別テイクが山盛りになっていて、なかには数秒のテイクもあって、落ち着いて聴いてられないということ。それから、サヴォイとはいいながら、ミュージッククラフトやギルドといったレーベルの音源も収録されているから、ちょっとややこしい。
でも、若きマイルスやディジー・ガレスピーとの共演など聞き所盛りだくさんでもある。

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2005年02月26日

In Praise of Dreams---Jan Garbarek

In Praise of Dreams---Jan Garbarek
2004年ECM
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北欧のテナーサックス奏者Jan Garbarek(ヤン・ガルバレク)が昨年発表した最新作。
第47回グラミー賞のCategory 45 - Best Contemporary Jazz Albumにノミネートされた。ちなみに受賞したのはBill Frisell のUnspeakable。→詳しくはHMV
ここで聴かれるのは、テナーの音とビオラの音が優しくかさなりながら「そこにある」、そんな音楽。

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2005年02月19日

Bridge---Sonny Rollins

Bridge---Sonny Rollins
1962年1月30日、2月13日、14日録音
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1959年9月。ちょうど29歳のソニーロリンズは音楽界から姿を消す。
雲隠れしている間、肉体的鍛錬、精神修行に励み、イーストリバーのウイリアムズバーグ橋の上でサックスを吹く日々を送っていた。そして2年が過ぎロリンズは再び人々の前に戻ってくる。
このレコードはその復帰第一作。「橋」というタイトルは日々の練習に明け暮れたウイリアムズバーグ橋にちなんでつけられた。
僕はこのレコードを聴きながら「記録されると言うことの残酷さ」について考えてしまった。

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2005年02月14日

'Round About Midnight--Miles Davis

'Round About Midnight--Miles Davis
1955年10月27日、1956年6月5日、9月10日録音
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最初に聴いたマイルスのレコードだけれども
マイルス入門ならこの一枚でしょ。
何せジャケットがカッコいい。選曲も良い。演奏も良い。
非の打ちどころがないなあ。
ヴァレンタインデイにも良い。
マイルスの入門というだけでなく、モダンジャズの入門としてもおすすめです。

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2005年02月10日

Live at the Fillmore East --Miles Davis

Live at the Fillmore East --Miles Davis
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ロックの殿堂、フィルモアイーストでの1970年6月のマイルスグループのライブ。
チック・コリアにキース・ジャレット、ベースがデイヴ・ホランド、ドラムスがジャック・デジョネット。
メンバーも凄いが演奏はもっと凄い。

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2005年02月03日

Beauty Is A Rare Thing: The Complete Atlantic Recordings

Beauty Is A Rare Thing: The Complete Atlantic Recordings
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オーネット・コールマンがアトランティックレーベルに吹き込んだ演奏を
録音順に並べて収録した6枚組みのボックスセット。
6枚を通して聴いてみて、オーネットコールマンが少しわかった気がした。

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投稿者 furukawa_yasushi : 09:15 | コメント (2) | トラックバック

2005年01月25日

ジャズ・じゃず・Jazz--僕のジャズ原点

「ジャズ」という言葉からイメージされる音楽について考えました。
おもうに、やはり、この「ジャズ」という括り方はかなり乱暴ですよね。

c.c.minton.gif

Charlie Christian/Dizzy Gillespie/Thelonius Monk
(邦題:ミントンハウスのチャーリークリスチャン)
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最初に買ったジャズのレコード。
なぜか、今入手できるジャケットは黒地になっています。

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投稿者 furukawa_yasushi : 09:45 | コメント (15) | トラックバック

2005年01月19日

Explorations---Bill Evans

Explorations---Bill Evans
1961年2月2日録音
amazon

スコット・ラファロ、ポール・モチアンとのファーストトリオのスタジオ録音は
1959年の「Portrait In Jazz」とこの「Exploration」の2枚しかありません。
良くビルエヴァンスの入門として、ヴィレッジヴァンガードでのライブである
「Waltz For Debby」や「Portrait In Jazz」を勧める人がいますが
僕だったらこの「Exploration」を、真っ先におすすめします。
それくらい、このレコードは完成度の高いレコードだと思います。
聴けば聴くほど、じわーっと凄さが身体に染みてきます。
一瞬のひらめきのように、突然 今まで見えていなかったものが見えてきたりもします。
そんなレコードには、なかなかお目にかかれない。ほんとうに素晴らしいレコードです。

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投稿者 furukawa_yasushi : 09:43

2005年01月12日

Portrait in Jazz--Bill Evans

Portrait in Jazz--Bill Evans
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1959年12月28日の録音

黒メガネにスーツ姿で、髪の毛は7-3というか9-1くらいにきっちりわけてあって
ぼーっと青白い顔。
何でこんなジャケットなんだろう?
あらためて不思議に思います。

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2004年12月30日

SOMETHIN' ELSE---Julian"Cannonball"Adderley

SOMETHIN' ELSE---Julian"Cannonball"Adderley
1958年3月9日録音 →amazon

リーダーのクレジットがキャノンボールだけれども、実はマイルスだったというのは有名な話だけれども、実はそれもただのうわさ話って言う人もいたりします。
そのマイルスはといえば、同じ頃に「MILESTONE」を2月4日と3月4日に録音していますから
この「SOMETHIN'ELES」はその直後の参加。
昔々、日本国の人気歌手は暮れの日本レコード大賞の出演を終えてから駆け足でNHKホールへ紅白歌合戦に間に合うように移動していた、みたいです。(?)
それはともかく、このくらいぴったり時期がかさなる録音も珍しい、暮れに聴きたい一枚です。

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2004年12月25日

Sketches of Spain---Miles Davis

Sketches of Spain---Miles Davis
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1959年11月15日、20日と1960年3月10日の録音

北風がピュー。
落ち葉がザワザワ。
そして、ギル・エヴァンズのオーケストラにむせび泣くマイルスの音色。

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2004年12月16日

UP,UP AND AWAY---Sonny Criss

sonny_riss-upupand.jpg

UP,UP AND AWAY---Sonny Criss
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超有名な名盤で持っていないものはかなりあるのに
こういうのを一枚だけぽつんと持っていたりします。

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2004年12月03日

Everybody Digs Bill Evans--Bill Evans

Everybody Digs Bill Evans : Bill Evans
amazonで詳しく見る

1958年12月15日録音。
ビル・エヴァンスは1958年2月から11月まで
マイルス・デイヴィスのグループに所属していました。
その時の記録はマイルスの「At Newport 1958」(→amazon
とか「Jazz At The Plaza」(→amazon
「1958マイルス」(→amazon
などで聞くことが出来ます。
そして、このレコードはマイルスグループ退団直後の録音ということになります。

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投稿者 furukawa_yasushi : 09:55 | コメント (2)

2004年11月17日

COLLECTORS' ITEMS---Miles Davis

COLLECTORS' ITEMS---Miles Davis

1956年3月16日録音(一部1953年1月録音が含まれます)。
絶好調のSonny Rollinsを従えたMiles Davis。
陽の目を見なかったお蔵テイクの寄せ集めみたいなタイトル。
ちょっと損をしていますねえ、このレコード。
内容は素晴らしい。
冒頭から引き込まれますが、
なかでも最後の「In Your Own Sweet Way」での
Milesの最初のひと吹きが秀逸です。

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2004年11月05日

「ポートレイト・イン・ジャズ」--和田誠、村上春樹

「ポートレイト・イン・ジャズ」
著:和田誠、村上春樹
ISBN:4-10-353407-9  出版:新潮社 定価:2500円(税抜き)

僕はジャズが好きだ。結構聴いている。
でも、まんべんなく聴いているわけではない。とても、かたよりがある。
この本には、26人のジャズミュージシャンが登場する。
知っている名前もあるし、相当に聴き込んだ人もいる。
一方、全然縁のなかった人の名前もいる。
なかでもビリー・ホリデイ。
僕はこれまでほとんど聴いていなかった。

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2004年11月04日

Skies of America--Ornett Coleman

Skies of America--Ornett Coleman
「アメリカの空」--オーネット・コールマン
ロンドン交響楽団(指揮:デヴィッド・ミーシャム)
(録音:1972年4月)

オーネット・コールマンが描く「もうひとつのアメリカ」
オーネットが見上げる「アメリカの空」はどんな色をしているんだろう。
オーネットはいつでも、「もうひとつのアメリカ」を見ていた。

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2004年10月13日

BOOKER LITTLE

TIME盤の「BOOKER LITTLE」とタイトルのついたこのアルバムは
僕にとって特別な「何か」であって
それは単なるJAZZというジャンルのレコードではないのかもしれない。

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投稿者 furukawa_yasushi : 10:44 | コメント (6) | トラックバック

2004年09月29日

Thelonious Monk Straight,No Chaser

t_m.jpg

Thelonious Monk Straight,No Chaser
「セロニアス・モンク ストレイト・ノー・チェイサー」

ジャズピアニストのセロニアス・モンクの記録フィルムを中心に構成されたドキュメンタリー。

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2004年09月21日

COLTRANE The Complete 1961 VillageVangure Recordings

Jazzに詳しくなくても、John Coltraneの名前を知らない人はいない。
このボックスセットは1961年11月にNewYorkのJazzClub VillageVanguardで行われたライブの様子を伝えてくれる。

COLTRANE The Complete 1961 VillageVangure Recordings

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2004年09月13日

BLUES ette /Curtis Fuller

試験が終わって
「やったー」と、その足で本屋に行って
村上春樹の新刊「アフターダーク」を買ってきて
帰りがけの電車で読んでいたら
いきなり、Curtis Fullerの「Five Spot After Drak」が本の中で流れていた。

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投稿者 furukawa_yasushi : 18:22

2004年09月07日

BILL EVANS/The Complete Live at The Village Vanguard 1961

BILL EVANS/The Complete Live at The Village Vanguard 1961

1961年6月25日
NYのJazzClub VillageVanguardで何が起こったのか?

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