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2007年11月26日

三佳純子さんの個展と矢野誠さん

[アート--art ]

以前、三春堂ギャラリーでお会いした
三佳純子さんから個展のお知らせとともに
個展の会場で矢野誠さんのライブがあるというお知らせをいただきました。
ところが、ライブ当日のまさにその時間に大切な打ち合わせが入ってしまって
それでも、演奏の最後くらいは聞けるかと思っていたのですが
こういう時に限って打ち合わせは延長となり、残念ながらタイムアウト。
それでもと思い、会場である目黒の「ギャラリーU」に駆けつければ
たった今演奏を終えた矢野誠さんが身支度をしておられるところに間に合いました。
そこで、少し立ち話。

三春堂ギャラリーでお会いしたすぐ後に井上陽水の「招待状のないショー」を聞きましたよという話をしましたら、「青空,ひとりきり」の編曲秘話を教えてくださいました。
なんと、矢野さんが書き上げたスコアで演奏してみたらどうしてもうまくない。それで、いったんスコアはキャンセルしてスタジオで、どちらかというと「せいの!」で演奏したトラックが良い。そのトラックにホーンなどをダビングして出来たのだそうです。偶然というか、意識しては出来なかった、というようなお話がとても興味深かったですね。
そういえば、先日の赤瀬川原平さんも同じようなことを言っていたのを思いだします。

それから、矢野さん、今どきの建築に関して、どうして視覚的なものばかりなのだろうかと言っていました。つまりは、触覚に訴えるようなものはどうしたんだろうということです。
音楽で言うと、最近巷で流れている音は、ほとんどがコンピューターのプログラミングで出来た音楽になっています。井上陽水の「青空,ひとりきり」のような「音」は、とても生々しくて手触り感がある「音」だと思うのですが、プログラミングで出来た音にはその手触り感がない。建築の世界でも、プログラミングされたような空間がもてはやされていて、手触り感を見失っているのでは、というのが矢野さんの問題意識なのです。
これも、最近聞いた中村好文さんのお話から、このところ「さわる」ということからうまれる空間について考えていましたので、何だか不思議な感じがしました。
共時性というのでしょうか。同時多発的に、社会のあちこちで同じような問題意識が発生しているということなのでしょうか。ふむふむ、です。

というわけで、本末転倒、最後になってしまいましたが
三佳さんの作品は、いつもながら素敵な色使いに心あらわれるようでした。
バリ島の光、というのがよくわかります。

個展は 今週いっぱい、12月1日まで
目黒の「ギャラリーU」にて。

ぜひ、お出かけください。


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2007年11月26日 12:00

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