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2008年01月19日

武満を聴く、そしてベリオ

[音楽--music ]

武満徹の音楽は、音楽として語るよりも「音」として私の中で語られます。
武満の音楽を聴きながら、武満の音楽を「皮膚」で聴いている、いや、感じている自分に気がつきました。武満の音楽は「音」の「感触」を肌で感じるものとして、私の中にあるのですね。

東京文化会館はよくアコースティックに響いていました。

都響、東京都交響楽団の1月の定期演奏会に武満のプログラムが組まれていると知ったのは、音楽ライターの山尾敦史さんのブログでした。
世の中、様々な人がいてそれぞれのアンテナを立てているのですが、敏感な方向が近いと感じている人が、こうしてブログで情報を発信してくれると、私のアンテナにもちゃんと届くのですね。ありがたいことです。

今回のプログラムは

1,弦楽のためのレクイエム
2,アステリズム ---ピアノ:小川典子
3,系図 ---語り:水谷妃里 アコーディオン:御喜美江

以上、武満徹

4,シンフォニア

以上、ベリオ

指揮:沼尻竜典

もちろん、武満を聴きたいと思って出かけたのですが、ベリオのシンフォニアも気になる曲です。一度、生演奏で聴いてみたかった曲でもありますから、こんな演奏会があると知ったからには出かけないわけにもゆきますまい。

というわけでまずは武満。こうして、武満をあらためて聴いてみますと、彼にとって「音楽」とは、「音」そしてその「感触」が重要なのだと感じました。
それは手先の触覚をはるかに超えた、宇宙に続く音の海にこの身を浸す感覚とでもいうのでしょうか。

特に、今回は「系図」のなかでのアコーディオンの音色の存在に身体がビリビリきてしまいました。本当に、素晴らしい演奏。素晴らしい時間をありがとうございます。

ベリオは休憩を挟んでの演奏。
この曲はCDで結構聴いていた曲です。CDで聴いていたときも脳みそが膨張して頭蓋骨を圧迫する感じがあったのですが、生演奏ではそれが何倍にもふくれあがった感じで、家に帰ってからも脳みそがぶつぶつ言っていました。これって、一体、何なんでしょうね。

ちなみに、ベリオのシンフォニアは中沢新一さんが著書の中で紹介されていたのをずいぶん前に読んだときに気になって、ブーレーズ指揮のCDを買ってきて聴いていたんですね。
この曲は何度聞いても不思議な曲です。

それにしても、頭蓋骨を内側から圧迫していたものはいったい何だったんでしょうね。


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2008年01月19日 23:30

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