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2009年04月08日

「住に纏(まつ)わる建築の夢」---松村秀一

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「住に纏(まつ)わる建築の夢」
著:松村秀一 出版:東洋書店
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一戸一戸の住まいがあつまりコミュニティがうまれる。
家をつくるということは、その建物の断熱や耐震の性能も大切ですが
最終的には、人が生き生きと暮らす場所になってほしいと思い我々は家づくりに関わっています。
そのために最も大切なことはなんだろうか?
松村秀一さんは、産業と住宅のありかたについて、様々な論考を続けてきた人ですが、この本では、今までの論考を下敷きに、
建築が夢見てきたことはどういうことだったのだろうか?
住み続ける、という考えが街を育ててきたのだが、それに対して作り手側の我々に出来ることは何なのか、と、新たな視点で問うています。
スクラップ・アンド・ビルドでは街は育たない。
コミュニティは育たない。

生き生きとした街、それには生き生きとした一戸の家。
その一戸の家を実現するためには、
住まい手が積極的に参加できるような、参加したくなるようなデザイン・計画が必要です。そして、海外の例も取り上げながら、自らの手で手入れし、増改築してゆくというDIYの考えがとても大切です。

自分の家に愛着を持てるようにするにはどうすれば良いのか?
本書を読みながら、プランニングの段階から積極的に住まい手に関わってもらうことや、自分たちで出来ることは自分たちでやろうというセルフビルドの考えを出来るだけ取り入れた家づくりを進めてきた私の考えがいよいよ時代に即してきたのか、我が意を得たり(笑)と膝を打ったのでした。

最近の流れとしては法的な規制がどんどん厳しくなり、家づくりの楽しさまでが失われてしまいそうですが、まだまだ捨てたものではありません。いろいろなアイデアで、住まい手が生き生きと暮らせるような家づくりは絶対に可能です。生きていることを実感できるような楽しい家づくりを。これからもどんどんサポートしてゆきたいと考えています。


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2009年04月08日 10:00

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コメント

そうだ。そうだ。

投稿者 nt-lab : 2009年04月09日 08:26

nt-labさま
結局は、一軒一軒の家が良くなるだけでは良い街は生まれず
良い街にならなければ住むことの快適さは結局は生まれない。
我々は、最終的には住むことの快適さを提供したいわけですから、一軒の家を設計する立場から、どうしたら良い街が生まれるかを考える必要がある。家から一歩外へ、一歩街へ、そして一歩社会へ。そのためのプログラムを考えることも我々設計者の職務なのかもしれませんね。

投稿者 fuRu : 2009年04月09日 11:10