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2009年07月14日

住まいの履歴書

[a-家づくりについて---house_making ]

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土曜日は東京フォーラムにて
一般ユーザー向けのセミナーに参加してきました。

「私の家の情報活用術」

長期優良住宅制度が始まり、先導的モデルでなくとも100万円の補助金がもらえるとか税制優遇があるとかということで、関心が高まっています。ただし、そのためには住まいの履歴を整理することが求められています。そこで、住まいの履歴とはどういうものなのか、履歴にどういう意味があるのか、という話から、現在、住まいの履歴として具体的に運営されているいくつかのシステムの紹介が今回のセミナーの内容でした。

なぜ、住まいの履歴が必要かといえば、住宅がストック時代に入ったこと。ストックとして使い続けるためには履歴が大切であること。また、メンテナンスをしてきた履歴があれば中古住宅も正当に評価できるということがあげられていました。

ただ、住まい履歴を整理することがそんなに大切なことならば国策として進めれば良いのですが、国はそうした動きは市場が決定するという新自由経済主義の態度を取っているために、民間の動きだしに依存しているところだそうです。
というわけで、一般ユーザーに向けて住まいの履歴の大切さを知ってもらおうという今回のセミナーが企画されました。でも、会場は閑古鳥。用意された座席の半分埋まっていたかどうか。ましてや、周りを見渡せば、僕のようなユーザーではないプロ側とおぼしき人ばかりです。この辺、関心は高まっているのに情報の流通がしっかりとしていない印象を受けます。

それはともかく、今回のセミナーで一番面白くて重要だと思ったのは、
日本財務コンサルティング株式会社の代表取締役中里氏の発言。そして東大の野城先生とのやり取りです。

中里氏、中古住宅を社会のストックとして流通するためには履歴が必要だとしながらも、では履歴がある物件に対して、金融機関が融資をしてくれるかという質問に、顔をそらして口を濁らせた返事。要は、今現在、住まいの履歴があっても、中古住宅に対しては正当な評価はできないということ。つまりは、金融機関も様子見状態。誰かが口火を切らないと中古住宅の流通の道は開かれない、そういう閉塞状態であることがよくわかるやり取りでした。

逆に言うと、今後、履歴情報で中古住宅が評価されローンが組めるようになると、中古住宅の価格は跳ね上がるでしょう。これは、今の中古住宅の価格が破格の安さだということなんですが、そういうことでいうと、今こそ、しっかりとした中古住宅を破格の安さで手に入れる絶好のチャンスなのですね。

ほぼ1円の家」という本もありました。

今がチャンス!
僕も中古住宅、買おうかしら・・・
そんなことを思いながら家路につきました。


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2009年07月14日 08:00

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コメント

だいぶ前に鹿島茂さんの新聞記事で、「超少子化社会の行き着く先は資産価値の暴落」というのがありました。単純に、既存の家などが余ってしまうからですね。今のうちに中古住宅ビジネスが出来上がらないと、地方があっという間に荒れ果ててしまうかもしれません。

建築家の「ほぼ1円の家」見たいですね。統一感があって落ち着きのあるリフォームってあまり見たことないもので…

投稿者 kass : 2009年07月14日 13:10

kassさま
住宅はすでにそれを必要としている世帯数よりも多いという住宅余り時代です。少子化が進めば拍車がかかるでしょうね。

ちなみに、昨月引き渡ししましたフルリフォームは なかなか良い感じで仕上がりましたよ。

投稿者 fuRu : 2009年07月14日 14:23