« 「住宅工事現場写真帖」---初の単独著書です。 | メイン | Bluetooth Keyboard »

2010年12月17日

AFRO-CUBAN---Kenny Dorham

[ジャズ--jazz ]

101216-afro-cuban.jpg

AFRO-CUBAN---Kenny Dorham
録音:1955年1月30日、3月29日
amazon

Carlos "Patato" Valdes。3月29日のセッションに参加しているコンガ奏者。
彼のコンガの響きはこのレコードで永遠に刻み込まれました。

はじけるビートに永遠の生命が宿る。
生の演奏は一期一会の現れだったはずなのに、毎回毎回、CDプレーヤーを回すたびに私たちの前に立ち現れる音。そのたびに、私たちは音の中に身をゆだねます。私たちを包みこんでくれる音、まるで生演奏を聞いているかのように。

これは、レコードの不思議でも何でもなくて、
技術革新で私たちの生活環境が変わったということです。
それは不思議ではなくて、ただ変わったということ。

そして、録音されて25年経った80年代にこのレコードが大復活しました。
この事件は象徴的です。逆に言いますと、私たちはレコードの誕生と共に膨大な音楽のアーカイブを持つことになった。そのアーカイブをたどれば、ひょっとしたら新しい音楽は必要ないかもしれない、くらいに過去のアーカイブは充実したものになってきている。

複製芸術の時代。哲学者が憂いた、一期一会の神聖さの喪失は、今では誰もオオゴトとしていないのかもしれません。

寒さが厳しいこの頃。ホットなレコードを一枚ご紹介しました。


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2010年12月17日 10:20

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://af-site.sub.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/2261

コメント

patatoはたしか亡命キューバ人で、私も彼のモデルのコンガを持っています。
キューバには当時も今も、彼以上のプレーヤーがゴロゴロいます。

投稿者 モイチ : 2010年12月17日 12:36

モイチ様
嬉しいコメントありがとうございます。
さすがキューバの空気を吸っておられた方だけあります。

atatoは
ジャズの世界では超一流のケニー・ドーハムと共演したために
このように後世まで語り継がれるようになったのだと思います。
もっと凄いプレーヤーもいっぱいいるんでしょうね。

すごい音源があれば今度聞かせてください。

投稿者 fuRu : 2010年12月17日 13:54