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2010年12月10日

「今さら人には聞けない木のはなし」---林知行

[books ,c-森林をいかす家づくり--moriiki ]

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「今さら人には聞けない木のはなし」
著:林知行 発行:日刊木材新聞社
発行元通販

明日は家づくり学校の2年生を引率して福島の協和木材さんを訪ねます。
家づくり学校では1年生にも木の話をしています。
新建ハウジングプラスワンにも先々月ですが木材のはなしを書かせていただきました。
昨年暮れに出した共著ではありますが初の出版物は「やっぱり、木の家がほしい!」でした。
千葉県の林業家である斎藤さんとの地域材を使った家づくりの運動も8年目。
もうそろそろ書店に並ぶ「世界で一番やさしい 木材」でも、30名近い仲間との共著ですが取りまとめ役をやらせていただきました。
このように、どっぶりと木の家に関わっているわけですが、それでも、間違ったことを書いてはいまいか、言ってはいまいかと、いつもいつも確認しています。
この本は「今さら聞けない」とあるように、知っているようで知られていないと著者が思う項目を分かりやすく解説してあって、今までの私のやってきたこと言ってきたこと書いてきたことを確認させていただくことができました。
もとが「日刊木材新聞」という一般の方の目にはふれることのない業界新聞の連載なのだそうですが、専門家向けの小難しい話ではなく誰が読んでもわかるようなわかりやすい文章になっていて、木のことに感心を持っておられる方、木の家に感心を持っておられる方には大いにお勧めしたい本です。
とても良い本なのですが、残念ながら一般書店やamazonでの取り扱いはないようで、日刊木材新聞のホームページから注文できるようです。

最後に、著者のブログを紹介しておきましょう。

今さら人には聞けない木のはなし(ブログ編)

「今さら人には聞けない木のはなし」
目次

1.板目板が反る理由
2.正倉院の校倉壁は本当に湿度調整をしているのか
3.木の年輪幅は本当に南側が広いのか
4.世界最大の木造建築は
5.ヤング率とは
6.木材の含水率が一般人の思いつく含水率と異なる理由
7.合板はなぜ奇数枚構成なのか
8.誤解・混乱が生じやすい年輪関連の用語
9.木材の原料は何
10.“接着“でくっつく理由
11.樹木は生きているのか
12.集成材が積層材ではない理由
13.E-F表示って何
14.木材の収縮率が放射方向と接線方向で異なる理由
15.たて継ぎといえばなぜフィンガージョイントなのか
16.なぜ割れがあっても怖くないのか
17.なぜ平均値は強度評価の役に立たないのか
18.スギは加工しやすい木なのか
19.引張力が作用する部材とは
20.人は死んだらどうなるのか
21.木材の比強度は鉄よりも高いのか
22.木材のクリープでとくに注意すべきこと
23.辺材と心材の違い
24.O(オリエンテッド)とは、S(ストランド)とは
25.集成材の強度は製材の1.5倍なのか
26.集成材がくるいにくい理由
27.未成熟材とは
28.和風継手の種類
29.新興木構造とは
30.木材学会って
31.樹の枝は南側に多いのか
32.戦後における木造建築と木質建材の変遷
33.木の何がすごいのか
34.工業材料の意味
35.樹液の流れる音は聞こえるのか
36.タケについて
37.木材を一旦分解し、それを再構成して木質材料を作る理由
38.ホールダウン金物が必要な理由
39.合板の何がすごいのか
40.梁と桁の違い
41.積層すればなぜバラツキが小さくなるのか
42.イチョウ・ソテツ・タケ・ヤシは針葉樹か広葉樹か
43.戦後、木材が代替され続けた背景にあったもの
44.集成材と単板積層材の違いは
45.構造用フィンガージョイントはなぜ見た目が悪いのか
46.建築士はいつどこで「木材」を学ぶのか
47.世界最大の免震木造建築は
48.WPCとは
49.木材利用の意義を若者にどう伝えるか
50.なぜ「木材」の科学を学ばなければならないのか


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2010年12月10日 13:15

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