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2004年07月05日
EURO 2004 決勝
[サッカー--soccer ]
EURO 2004の決勝戦が終わった。
結果はギリシャの勝利。
いちサッカーフアンとして、この結果をどう受け止めれば良いのか。
これからのサッカーはどういう方向に行くのか。
ギリシャの戦いを面白くないという言う人は多い。
ところで、サッカーの面白さ、って何だろう。
卓球部の友人が言っていた。
卓球というのはミスをさそうことを競う競技なのだそうだ。
確かにコートの大きさからすれば、相手のコートに返すのはそれほど問題がない。ただし、ミスしなければの話。すると、ミスをするかどうかが勝敗を決定するようなことになりかねない。
友人の言っていたのはそういうことだ。
昨日のウインブルドンの男子シングルス決勝を見ていても
テニスはコートが広い分、さまざまな状況判断で相手のコートのどこへ返すかが勝負の分かれ目になる。一方、卓球ではそれほどのダイナミズムはない。
サッカーはなかなか点がはいらない競技だ。技術の差が歴然としたチーム同士ならばいざ知らず、たとえば日本対フランスのような試合でも5点以上の差がつくことは考えにくい。それはやはりゴールが小さいからだと思う。コートの小さい卓球とその点で極めて似通った攻防が展開される競技ではないかと思う。
とは言え、ゴール前のフィールドの方はとても広いから、そのフィールドの広さを活かしてゴール前の守備を崩すというのがサッカーの醍醐見であし、面白さだ。卓球よりもフアンが多いのはその面白さが際立っているからだろう。
一方、サッカーの試合では引き分けねらいというのがある。
全員でゴール前の守備を固め、集中力を切らさず守りきる。
もちろん点もはいらないが、失点もしない。
そのくらい人数を掛けて組織的に守ればサッカーという競技では失点する可能性はきわめて低くなっている。
しかし、負けないとは言え、そういう試合が観ていて面白いかと言われれば、それは首を横に振りたいのは僕だけではないだろう。
負けない試合。
2年前のワールドカップのイングランド対アルゼンチン。
ゴール前を死守するイングランド。お世辞にもかっこいい姿ではなかった。
それでもイングランドは勝った。
ギリシャの組織的な守備はすばらしかった。
ギリシャにはテレビでよく見かける個人技で相手守備陣を突破するようなスーパースターはいない。
でも、何人かのコンビネーションで攻撃の形をつくるしっかりとしたチームだった。
スーパースターがいない、というよりそんなの必要ない、そういう感じかもしれない。
5月のチャンピオンズリーグといい
今回のEUROは「組織力」の勝負になった。
「組織力」ということで思い出す試合がある。
03/04のチャンピオンズリーグのグループリーグ初戦。
アーセナル対インテル。
インテルの戦いぶりは見事だった。あんな戦いを続けていたらインテルはきっと優勝したに違いない。
個人技も優れたスーパー選手が「組織力」を発揮。個人の能力がかけ算となってひとつのチームに神がかった力を与えた。その時の監督であるクーペルのなせる技だろう。でも、そうした力は評価されずにグループリーグ終了時にクラブ側から解雇されてしまう。「組織力」に対する評価が定まっていなかったからか、それがインテルというクラブなのか・・・・。
とにかく、これからのサッカーは「組織力」だとみんな理解した。
「組織力」を付けることの出来る監督が評価されるようになる。
「組織力」のサッカーは大道芸ような見せ物的な要素はないだろう。
「ファンタスティック」といような賛辞の仕方もなくなるかもしれない。
「ファンタジスタ」なんて個人プレーヤーをあがめることもなくなるのかもしれない。
しかし、これも一時的な流れ。
「組織力」と「個人技」は
どちらが欠けてもサッカーはつまらなくなる。
今は「組織力」の時代だということだ。
投稿者 yasushi_furukawa : 2004年07月05日 14:55
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