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2006年06月13日
「静かな音楽」---つのだたかし
[音楽--music ]
「静かな音楽」---つのだたかし
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「リュート奏者は人生の三分の一を調弦に費やす」
Wikipediaで「リュート」の項目を見ると、そんなことが書かれていました。
弦をはじくと「ブーン」とうなる。
これは楽器というもののひとつの起源ですね。
そこには原初的な響きがあります。
そして、リュートという楽器は、そのことを強く意識させてくれます。
それゆえの調弦の大切さ。
この、つのだたかしのリュートの演奏集には
リュートの魅力があふれています。
ただ、それは古楽の響きと言った限定されたものではありません。
古楽にとどまらず、自作の曲も織り込まれた
ある種のコンピュレーションになっているからです。
つのださん自身が自分の音楽は「セレクトショップ」だと答えていたことを思い出します。
○セレクトショップという名言(山尾好奇堂)
古今東西を問わず、世にある音楽の様々なところを目の前に並べてみせること。
それは音楽コレクションということなのかもしれませんが、
モダンな世界観のひとつのあり方でしょう。
僕らはそうしたモダンな世界で今を生きているのです。
そして、現在を生きる僕らの時代の響きが、やはり確かにあって
その響きを一音一音、弦をはじきながら、手探りで探して選びだすこと
それが、「セレクトショップ」であるという自覚なんではないかと
このCDを聴きながら感じました。
○つのだたかし(Dowland & Company)
投稿者 yasushi_furukawa : 2006年06月13日 14:55
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コメント
ナイロン弦を使うクラシックギターは演奏時間の中のかなりの時間を調弦に使っています。
新しい弦の方がきれいな音が出ますが、新しいほど伸びやすいからですが、知らない聴衆
は「ギタリストはなんて耳が悪いのだろう」と思うかもしれません。
伸びている内がいい音出るわけなのですが。
投稿者 中里 : 2006年06月13日 19:52
中里さん
ほんと、ナイロンであれ、スチールであれ、新しい弦はすぐにチューニングが狂います。
こまったものです。
でも、ひいていると活きの良さを感じます、音が艶っぽいですよね。
それに比べ、古くなった弦はかさかさのお肌を連想する老齢な感じ。でも、チューニングは狂いにくい。
チューニングにはいつも悩まされました。
ちなみに、明日の明日館講堂で
目白バ・ロック音楽祭の一環でつのだたかしさんのリュートコンサートが行われます。
僕は三春堂さんでチケットを入手。今から楽しみです。
投稿者 fuRu : 2006年06月13日 21:04