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2006年12月01日
IN EUROPE---Jack DeJohnette NEW DIRECTIONS
[ジャズ--jazz ]
New Directions in Europe---Jack DeJohnette
1979年6月ライブ録音
→amazon
僕は、ジャズが好きなんだけれども、
何で、こんなに好きなのかな、と思うことがある。
でも、一日中ジャズを聴いているかというと、そんなことはなく
ジャジーな雰囲気にひたっていることが特に好きなわけでもない。
うーん、僕にとってジャズっていったいなんなんだろう?
そんな時に、このレコードのことを思い出した。
ここには、ジャズの「優しさ」と「激しさ」と、とびっきりの「自由」があるのだ。
メンバーが面白い。
リーダーでドラムスの、ジャック・デジョネット。
トランペットのレスター・ボウイに
ギターがジョン・アバークロンビー。
そしてベースが、エディ・ゴメス。
ジャズのフォーマット(編成)ということでいえば
レスター・ボウイをワンホーンとする
カルテットということになるのだろうが、そんな聴き方をする音楽ではない。
各メンバーが対等である、ということが大切だ。
もちろん、おおもととなるグルーブを作り出しているのはデジョネットで
そのグルーブ感を、各メンバーが敏感に感じ取り、いっしょに盛り上げている。
それぞれのメンバーが、実に勝手な演奏をしていながら
お互いの音に、きりきりと迫りくるスリリングな瞬間。
互いを尊重しながら、大きなひとつのヴィジョンを共有する。
ここには、ルールと自由が絶妙なバランスで共存している世界がある。
これこそが、ジャズ。
僕にとって、ジャズとは、だから、理想的な自由の表現なのだ。
ビル・エヴァンスが目指した世界もこれに通じる。
蛇足ながら、エディ・ゴメスはビル・エヴァンスの良き理解者として
長い間パートナーを務めていたのだし
ジャック・デジョネットだって、名盤といわれる「お城のモントルー」で、ビルとのすばらしい共演を果たしている。
ギターのアバークロンビーは、後年、ビル・エヴァンスへのオマージュでアルバムをつくっている。
ここには、「ジャズとは何か?」という問いへの
明瞭な答えがあると僕は思っている。
同メンバーによる、ちょうど一年前のスタジオ録音盤はこちら
<蛇足>
ジャックデジョネットが
キースジャレットのスタンダードトリオとして来日する。
○Keith Jarrett (公式HP-日本)
日程は
2007年4月30日(月・祝) 東京文化会館 大ホール
2007年5月3日(木・祝) 大阪 フェスティバルホール
2007年5月6日(日) 神奈川県民ホール
2007年5月8日(火) 東京文化会館 大ホール
2007年5月10日(木) 東京厚生年金会館
東京公演で唯一SS席が残っていた5月8日の東京文化会館大ホールを予約した。
東京公演は鯉沼ミュージックでチケットが販売される
投稿者 yasushi_furukawa : 2006年12月01日 10:00
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