« 10月9日 未明 J・デリダ 死去 | メイン | BOOKER LITTLE »

2004年10月12日

基本設計とは?--cucu_Houseの場合

[a-家づくりについて---house_making ]

基本設計というのは設計者によって いろいろなとらえられかたをしているようですが
ここでは、アトリエフルカワの場合どうなの、っていうことをcucu_Houseを例にしてお話しましょう。

まず、基本設計とは何でしょうか。
それを理解してもらうためには基本設計で決めておきたいことについて
知っていただくのが早いかと思います。

基本設計で決めて起きたことを箇条書きにしてみましょう。

1、住まい手に必要な部屋は何と何と何か?
2、必要な部屋の最適な関係(部屋同士・部屋と敷地)はどうであるか?
3、収納などバックヤードのスペースは足りているか?
4、以上をふまえて建物の大きさはどのくらいになるのか?
5、建物の大きさから判断した工事金額は建て主さんが提示した予算内か?

もちろん、正式な工事の金額は工事業者の詳細な見積もりがないと出てきませんし
詳細な見積もり書を作ってもらうには、仕様書と図面を一式用意する必要があります。
ちなみに、詳細な見積もり書を作るための図面を製作してゆく作業が
基本設計の次に来る実施設計の作業です。
ですから、基本設計の段階で考える予算というのは
とても大ざっぱなものです。
それは、予算の見当をつけるようなことです。
その段階で、提示された予算を大幅にオーバーすることもあるわけで
そんな時には、建物の規模を縮小するとか、
工事予算をもう一度見直して最初に考えていた金額から増額出来るかどうか、
そういうことをこの段階に十分に検討しておかないといけません。

さて、cucu_Houseの場合です。

第1回目の打ち合わせで
・お父さんの個室が必要であること
・キッチンと食事スペースは一体となっている方が好ましいこと
ということが出てきました。
こういうことが出てくるのも、プランとして1案つくってあったからで
目に見えるものがないと、こういう話にはなりません。
僕の場合には、第1案を提示した段階から住まい手との共同作業になります。
そして、第1案に対する問題を整理して、それに答える第2案がつくられます。

第2案では新居でも使いたいタンスや食器棚などの大きさが図面に配置しました。
これは、収納などのバックヤードのスペースを把握することにも役立ちます。
また、現在住んでおられる家の図面も簡単ながら同じ縮尺で用意しました。
現在のお住まいは住まい手にとってひとつの基準です。
それは大きさや広さに対する基準です。
その基準があるかないかでは、
目の前にしている図面が表している大きさを読み違えてしまうことにもなりかねません。
そんなことがないように、いま住んでいるところの図面と
計画案を比べてみることは大変重要なことです。

そして、第2案では
お嬢さん二人のために洗面台はどうあるべきかという問題が提示されました。
住まい手さんであるcucuさんご夫妻は
2回の洗面台を1m20cmくらい広くしてあげることで解決出来るのではないかと言われました。
確かにそうですね。
しかし、僕の案はそういうことを想定していなかったわけです。
お父さんの個室を少し小さくして、洗面台を広くする提案をしてきましたが
これについては、もう少し検討する必要があります。

そして、キッチンとお風呂です。

奥様は、このシステムキッチンと、このシステムバスが良いなあ・・・と、そんな感じ。
確かに分かりにくい(想像しにくい)オーダーメイドよりも
このメーカーのこのシリーズといえば、ショールームで実物も見ることが出来るし、間違いがない。
くわえて、自分自身の考えで選ぶという充実感があります。
この充実感は家づくりではとても大切なもの。
僕としては、その充実感をなるべく尊重してあげたいと思っています。
次回の打ち合わせでは、キッチンとお風呂のお話をする予定です。

これは、基本設計で決めておきたい
収納やバックヤードのスペースが足りているかということです。

とても大切なところなのです。


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2004年10月12日 16:53

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://af-site.sub.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/215

このリストは、次のエントリーを参照しています: 基本設計とは?--cucu_Houseの場合:

» フルカワさんと3回目の打ち合わせ from cucu_House
アトリエフルカワさんと打ち合わせ 第3回 打ち合わせも3回目になると、細かい使い [続きを読む]

トラックバック時刻: 2004年10月15日 18:07