« MUSE_House が はじまります | メイン | NO DIRECTION HOME---Bob Dylan »

2006年09月22日

「VectorWorks12で はじめるCAD」---五十嵐進

[books ]

「VectorWorks12で はじめるCAD」
著:五十嵐進 出版:ソーテック社
amazon

僕ら建築設計者、特にMacintoshユーザーが、
日頃からお世話になっている「VectorWorks」は
製図から、表計算、3DモデリングまでこなせるCADソフトだ。

CADとは、Computer Aided Design、つまりはコンピューターを使った設計ということ。
そして、コンピューターによる製図という意味で、
Computer Assisted Drawingの意味でも使われる言葉だ。
CAD(Wikipedia)

そして、拙ブログにも時々コメントを寄せてくださる
MADCONECTIONのiGaさんこと五十嵐進さんこそは
「VectorWorks」が「MiniCAD」と呼ばれていた頃から
我らユーザーにとって、知らぬものがない存在なのである。

CADを修得しようとする場合に
パッケージに入っている解説書は、あまりにもわかりにくく
それだけで、さじを投げてしまいそうになる。
そんな時に、本屋さんにでかけ、様々な市販の解説書を手にすることになる。

いまでこそ、VectorWorksの解説書も数種類出ているが
VectorWorksがMiniCADと呼ばれ、ヴァージョンも5でMac版しかなかった時、
それは僕がMacでCADを修得しようとしたとき、
唯一あった解説書が「2D CAD---Macで始める建築設計」だった。
そして、その本を書かれたのが五十嵐さんでありました。

冗談のように、
「MacでCADを始める人は、フロッピーディスクから描くんだよね」
と言われるようになったのは、まさに、五十嵐さんのしわざなのである。
(と、秋山さんが以前に言っていた

さて、内容であるが
製図の基礎の解説はもちろんのこと
VectorWorksの大きな特徴の一つである、3Dモデリングが簡易に出来るという点も丁寧に解説されている。
フロッピーディスクを描くのも健在だし(198頁)
リートフェルトの椅子の3Dモデリングもまだまだ現役だ(298頁)。

しかし、この本は、CADを修得するトレーニングとその解説という、そればかりの本ではない。
CADとは何か?、VectorWorksの世界観とはいかなるものか?、あるいはコンピューターと人間とは?、
と、そうしたグローバルでワールドワイドな視点から、CADというものの本質にまで迫ろうとしているのは
さすが五十嵐さんである。
冒頭の「はじめに」で、マクルーハンが引用されているところからして、その他の凡庸な解説書とは一線を画しているのがわかることだろう。

というわけで、CADの修得のために限らず
コンピューターでデザインする人(デザインとは計画すること、つまりは考えることですね)にとって
とても興味深い本になっていると思います。

また、蛇足ながら、VectorWorksも現在はWindows版の方のユーザーが多いそうですから
(もともとはMacから始まったとはいえ)Windowsユーザーのことも十分考慮した内容になっているので
OSの如何を問わず、VectorWorksユーザー必携の本といえます。

五十嵐さんご自身による記事
秋山隊長による記事


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2006年09月22日 11:00

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://af-site.sub.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/999

このリストは、次のエントリーを参照しています: 「VectorWorks12で はじめるCAD」---五十嵐進:

» VectorWorks12ではじめるCAD from aki's STOCKTAKING
VectorWorks12ではじめるCAD著者: 五十嵐 進ISBN: 4881665286出版: ソーテック社定価: 3,990-円(税込)click→... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2006年10月01日 16:32

コメント

なんだかトラックバックがうまくいかないので、本文中にリンクを張りました。

投稿者 AKi : 2006年09月22日 13:21

AKi隊長。ありがとうございます。

投稿者 fuRu : 2006年09月23日 22:19