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2006年09月24日
NO DIRECTION HOME---Bob Dylan
[映画・ドラマ・舞台--movie/play ,音楽--music ]
NO DIRECTION HOME---Bob Dylan
マーティン・スコセッシ監督
→amazon
Bob Dylanといえば「Like A Rollingstone」の僕。
だから、栗田さんがCHRONOFILEで紹介していたこの映画は、気になっていた。でも、BSが見れないのではいたしかたない。劇場公開の情報も入手したが、年末の慌ただしさの中、ついぞ行きそびれてしまった。というわけで、DVDで見ることにした。
映画は、フォークの世界から、電気ギターに持ち替えて、
ロックの世界に転身しようとするディランと、それを裏切りとするフアン。
その衝突。
それを象徴するような、1966年5月17日のマンチェスターでのライブ映像を一つのピークとして
ディランとその時代を、残された映像と関係者へのインタビューによって、描き出している。
映画中、もっとも興味深かったのは
ディランはもともとロックバンドをやりたかったのだということ。
最初に持ったギターも、どうやら、エレキギターだったようで、
それが、ニューヨークに行って、いまはアコースティック一本でやるのが良いと判断して
エレキギターを持つのをやめたのだということが
本人の口から語られる。
つまりは、1966年に「裏切り者!」と糾弾されること自体
ディランにとっては、ナンセンスなこと、だったのだ。
ディランにとっては、ニューヨークに行った時に
アコースティックであることが自然であったし
その後、時代のサウンドを表現するために
エレキギターが必要になったというだけなのだ。
ここでも、エレキギターが重要な役割を果たしている。
○「東京大学のアルバート・アイラー---東大ジャズ講義録・キーワード編」(af_blog)
○Hail to the Thief---Radiohead(af_blog)
○I'm not like everybody else---KINKS(af_blog)
ディランにはエレキギターのサウンドが必要だった。
そこには、
「アコースティック対エレキ」-「フォーク対ロック」
などというつまらない対立なんて存在しない。
そうした、ディランの自由な精神が、このドキュメンタリーからよく伝わってくる。
それに対比した、世相の動きが、また興味深い。
※新しいホームページで情報更新中!!
投稿者 furukawa_yasushi : 2006年09月24日 09:30
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コメント
ごぶさたしております、僕は運良くBSで見れました。
いつの時代も時代の先駆者はその時はなかなか理解されないようです。
最近発売された「MODERN TIMES」も良いですよ。
さすがに激しさはもうないけどささやくように心に響きます、ディラン65歳だそうです。
投稿者 カーク : 2006年09月24日 22:32
カークさん こんにちは
「MODERN TIMES」
もう日本でも買えるんですね。
iTunesのCMに使われているのは
iGaさんの記事で知りました。
僕も買ってこよう。
投稿者 fuRu : 2006年09月24日 22:46
fuRuさん、こんばんは。
TBありがとうございました。
スパム対策中だったので認証が遅れてしまいました。
このDVDは持っていたくなりますね。
バエズとの関係やギターの話も興味あったけど、やはり一番感心できたのは、リアルタイムではわからなかったあの時代を少しだけ身近に感じることができたことかな。
私も「MODERN TIMES」ほしいです。
投稿者 栗田 : 2006年09月24日 23:22
栗田さん こんにちは
このドキュメンタリーを知ったのも、ディランに再び興味がわいてきたのも
栗田さんのあの記事のおかげです。
栗田さんもおっしゃってられるように
あの時代の記録フィルムが数多く引用されていて
それを見るだけでも、時代の風のようなものを感じることができる映画だと思いました。
この映画は、ディランを知ると言うよりも、あの時代を知る、といった方が良いかもしれませんね。
投稿者 fuRu : 2006年09月25日 09:39