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2006年12月14日

村井・木村・桑原、そしてカレーと歌舞伎

[アート--art ]

今日は朝から、「村井修写真展」、「木村伊兵衛のパリ」、「桑原弘明SCOPE展」を、はしごして見てきました。東陽町から銀座、京橋です。

<村井修写真展>
わきた教授のブログで知りました。
「村井修写真展「都市の記憶」」Blog版「環境社会学/地域社会論 琵琶湖畔発」

村井修さんは丹下建三や白井晟一の建築写真で特に有名な方で、そのイメージが強かったために、今回展示されていた「1950年代の風景」には、ちょっと驚かされました。
先の建築写真が、人を拒むような鋭利なナイフの切れ味を持って光と影をとらえているとしたら、この古い日本の風景は、実に優しい眼差しでとらえられているからです。
印象的だったのは、やたらに広い道に、向こう側は蔀板張りの蔵のような建物、そして道に一本電信柱、その電信柱に向かって少しうつむき加減の老女が写っていた写真です。
彼女はどこから来たのでしょうか?そしてこれからどこへ行くのでしょうか?重い荷物も背負っています。ちょと一休みしているのでしょう。その彼女にとって、この電信柱が差し出している空間のなんと優しいことでしょう。村井の眼差しには人の紡ぎ出す空間が実にさりげなく、かつ見事にとらえられていると思いました。

それにしても、竹中工務店と言うところは、どうも入りづらいところですね。

<木村伊兵衛のパリ>
masaさんのブログで知りました。
エルメスの木村伊兵衛Kai-Wai散策

こちらは写真も凄いですが、デジタル技術というもののすごさをあらためて感じてきました。
それにしても、いささかの気負いもなく、昭和の町を撮していたときと同じ視線でパリの街や人々がとらえている彼の写真に、驚きながらもこころ安らぐひとときに、彼の写真の魅力の底の深さを一杯感じて帰ってきました。
それから、会場に置かれていた目録にカルティエ・ブレッソンとの思い出話が載っていました。「カメラ毎日」1957年5月号に掲載されたエッセイの一部のようで、木村にとって、パリが、あるいはブレッソンがどういう存在だったのかがわかって面白かったです。

<銀座といえば、カレーと歌舞伎>
さて、なんとなく、銀座を歩いていたら歌舞伎が見たくなってきました。
歌舞伎座には「幕見席」という席があります。今何をやっているかなと、ちょっと足を伸ばせば、なんと「将門(忍夜恋曲者)」をやっているではありませんか。これは、私の大好きな演目のひとつ。常磐津の名曲にのって演じられる舞踏劇です。
開演まで小一時間。ちょうどお昼ですし、そういえば、近くにあるナイルレストランに久しぶりに行ってみようと、そうすれば、時間もちょうど良い。というわけで、ナイルレストランで、自動的に出てくる「ムルギランチ」が1400円になっている!と、ひっくり返りながら、でもやっぱりおいしいなあ、と思って幕見席にならんで、久しぶりの歌舞伎を観てきました。
大向こうから観ていたら、下でちゃんと観てみたくなってきました。
初春歌舞伎は、これまた大好きな「金閣寺」を玉三郎でやりますね。勘三郎親子の「鏡獅子」もあったりと、豪華絢爛。奮発して一等席のチケット買おうかな。18000円だって、やれやれ。

<桑原弘明SCOPE展>
AKi隊長のブログで知りました。
桑原弘明SCOPE展 /2006aki's STOCKTAKING

小さな箱があります。そこにはのぞき穴があいていて、そこから覗くと、実に精巧に出来たミニチュアの世界があるのです。でも、展示で見ることが出来るのは、その箱だけ。うーん、覗いてみたい、ですねえ。と、物欲しそうな姿で並べられた箱の前に立っていたら、画廊の女性が気を利かせて、なんと、覗かせてくださいました。実は、一日三回、四つの箱が誰でも覗いて見られるようにちゃんと時間が決められているのです。私も1時半のご開帳に間に合うつもりで動いていたはずなのですが、歌舞伎なんて観たのがいけませんね。画廊に着いたのは2時。ちょうどご開帳が終わってしまったばかりだったのです。ですから、ホント、見せていただくことが出来て嬉しかったです。こればかりは、やはり「覗く」という行為がとても大切な作品なんですから。

というわけで、4時前には事務所に戻って仕事をしています。


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2006年12月14日 16:17

コメント

竹中工務店もエルメスもどちらも入り難いですね。

投稿者 iGa : 2006年12月14日 23:03

iGaさん
それがですね。
なんだか、威圧的な感じを(個人的にでしょうが)受ける竹中に比べると、ということなんですが
私の個人的な感想としましては、エルメスの方は意外とフレンドリーな感じがしました。
もちろん、黒服さんに扉を開けられたときにはどうしようかと思いましたけれども・・・。

投稿者 fuRu : 2006年12月14日 23:09

歌舞伎、わたしは観たことないのです。
初めて観る時は一等席でと思っているんですが
ちっちゃくおこづかいの積み立てでもしないと
おいそれと行かれない値段ですねー。

http://blog.mag2.com/m/log/0000207496/108035384.html
こんなの、どうでしょう。
ちょうどゆうべ調べて今朝書いたところなんです。

投稿者 りりこ : 2006年12月15日 08:12

意外と早い復旧でした。おめでとう。
学生時分より村井修はかなりすきです。建築写真はアゴの仕事、彼の真骨頂は風景だと思っています。

投稿者 shin : 2006年12月15日 12:02

りりこさん
実は一月の歌舞伎座は今日からチケットを販売しています。
ざっと見てみたのですが、一等席でこんなところ?というところしか残っておらずちょっとがっかり。
お知らせいただいた新日屋さんで申し込んでみようかなと思っています。

投稿者 fuRu : 2006年12月15日 12:07

shinさん
コメントありがとうございます。
真骨頂は確かに風景ですね。そこに人が優しくいる、というのが良いと思いました。
これだけ、対称的な作品を撮られているというのも面白いですよね。

投稿者 fuRu : 2006年12月15日 12:09

>エルメスの方は意外とフレンドリーな感じがしました。

前はソニービル側の脇道から直接ギャラリーに入れたと聞いていたので、そちらに廻ったらギャラリー入り口も晴海通りの正面からになってました。

ここからは妄想です。
(本社)何故、ギャラリーに直接アプローチさせているのかね。
(日本)ギャラリーに来る者はエルメスの客層とは異なりますので、、、それにビンボーそうで、、、(^_^;)
(本社)君たちは我が社の文化活動の意味を何も解ってないのか、、、
(日本)いや〜小汚いスニーカーを履いた奴らがエルメスを身に付けるとはとても思えませんな、へへへ。
(本社)見た目で人を判断するな、彼らも将来はうちの顧客となるんだ、その可能性を君たちが摘み取ってどうするんだ。
(日本)、、、、へへ〜m(__)m
何故か4階に停まったエレベーターから反射的に降りてしまい、階段を下りながら、こんな妄想を思いつきました。

投稿者 iGa : 2006年12月16日 13:06

私もエルメスの店員さんにどう見られていたのか・・・・。
正面玄関からエレベーターまでのおよそ10m(?)にすべてがつまっている感じがしました。(^^;)

投稿者 fuRu : 2006年12月16日 20:28

わ、私もこの日午前中に行きました。偶然出くわしていたら面白かったのにね。その後、竹中のサステイナブルだというビルをぐるぐる外から撮影して帰りました。低層にして木を植えてるところまではよかったですが、建物に「設計」がありません。設計先攻のゼネコンとは思えませんが、妙に主張するよりはいいかもしれませんけど。外壁なんだかな〜と思いましたが、再生骨材と光ファイバーの廃材とのことですよ。
http://www.takenaka.co.jp/sustainable/project/01/index.html

投稿者 ike : 2006年12月19日 12:32

ikeさん そうでしたかあ。
私は10時から10時半過ぎまでいましたが
もう少し居たら、遭遇していたんですねえ。
それにしても、竹中さんのあの手のビルにはどうも・・・・です。
落ち着かないのですよね。

投稿者 fuRu : 2006年12月19日 12:37

10時半なら編集長がいたはずなのですが!  まさにニアミス。
私はその待ち合わせに30分遅れていきました・・・。

投稿者 ike : 2006年12月20日 10:42

なんと!山田さんともニアミスでしたか。
それにしても、上司を30分待たせるとはikenouchiさんらしい。(^o^)

投稿者 fuRu : 2006年12月20日 10:44