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2007年11月07日

蒲原宿の家

[建築--architecture ]

先の静岡ツアーで一番印象に残ったお宅です。
宿場町の街道沿いの古い民家をリフォームしています。
言葉で言いますと、そんな簡単な事になってしまいますが
建て替えようとしていたご家族と一年かけて話しあい
今まであったものを出来るだけ残す方針になったそうです。

三世代にわたる家族が暮らすお宅ですが
最初の写真は、みなが集まる食堂です。
建具が開放出来て中庭と一体になります。
建具の影がきれいですね。

玄関から通り土間になっていて
それは、家族が集まる食堂の土間につながっています。

道路側の一間は中庭になっていました。

前面の道路は拡張されていて
玄関先との距離がなかったので曳き家したのだそうです。
セットバックしたスペースには沖縄の民家のヒンプンのような壁があり
裏は自転車置き場になっていました。

ところで、このお宅の台所の壁にはシメ縄が下がっていました。
中庭には神様がいました。
どちらも、とても自然に家族とともにそこにいました。

○蒲原宿の家 設計:自由工房


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2007年11月07日 21:20

コメント

なんと素敵なんでしょう…。ため息です。しかし、建て替えよりよほど予算が…という感じですね。それにしても素敵です。

投稿者 masa : 2007年11月09日 04:04

masa さま
実は今回の静岡ツアーでは静岡県で活躍している建築家の仕事を拝見させていただく企画でして、二日間で7軒のお宅を見せていただく事が出来ました。
ただ、いわゆる雑誌をにぎわす「かっこいい」建物に、最近私は強い違和感を感じておりまして、静岡の方々も「違和感」の方向を向いているなあという感じがぬぐいきれず、見せていただくたびに強い孤独感を感じていたのでした。そんな時、最後にこのお宅を見せていただいて、ほっとするとともに、強く勇気づけられたのでした。
このお仕事は建築家の石田正年さんのお仕事ですが、古いものと新しいものが自然と調和していてとても気持ちが良かったですよ。
私のつたない写真ではその魅力の一部もお伝え出来ていませんが、とにかく勇気をもらって帰路につく事が出来たのでした。
ちなみに、建て替えと同じくらいの予算だったと聞いています。

投稿者 fuRu : 2007年11月09日 09:44