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2007年12月07日

耐震診断

[a-家づくりについて---house_making ]

最近は、木造住宅をリフォームする時には必ずと言っていいほど耐震診断を行います。
大きな地震が近々来るとか、そういう噂が広がっていて
みなさんやはり不安になっているのだと思います。

この書類は「一般診断法」による診断書です。
国土交通省で定められた方法で既存の家屋の耐震性能を診断します。

実際に診断しますと、ほとんどの場合で「NG」がでます。
詳しく言いますと1981年に基準が変わっていますので
それ以前に出来た建物では耐震性が不足している可能性が高いわけですね。
また、一般的な木造の2階建てでは
建築士の設計によれば建築確認申請の時に耐震性のチェックは不要となっているために
疑い始めると、耐震性のチェックなしでつくられた家もたくさんあるのでは、ということになります。
困ったものです。

今回、リフォームの計画をしている建物も
2階の梁間方向を除いて「NG」。
1階について桁行方向、梁間方向ともに
「倒壊する可能性が高い」と出てしまいました。
リフォームで現在住んでいる人としてはびっくり仰天、腰を抜かしてしまいます。

もちろん、ちゃんとした診断ですから真摯に受け止める必要があるのですが
この家が20年以上もご家族をしっかりと守ってきたと言う実績がまったくもって無視されているわけで
「倒壊する可能性が高い」というコメントも「規模の大きな地震の場合」と注釈を付けたちゃんとした説明のもとでないと、ただ単に人を怖がらせることになってしまいます。
また、「倒壊する可能性が高い」というのは国土交通省のマニュアルにある言葉です。国からお墨付きをもらったような言葉です。ですから、使い方によっては必要以上の恐怖をすまい手に与えて、それによって必要以上の耐震補強工事を住まい手に薦める営業ツールとしても使われかねません。

ポイントは、建築士など客観的な立場の人に耐震診断をお願いして客観的な立場からの説明を受けることが大切だと思います。これから耐震診断をしてみよう、リフォームをしてみようという方は、まずは工事業を営んでいない専門家に相談されることをお勧めします。

というわけで、明日はリフォーム工事の現場説明会で松本まで行ってきます。
このブログもしばし休憩です。

ところで、これは12月6日付けの新聞の一面記事です。
耐震補強、耐震性を考慮した設計というのも
その大本になっている地盤の評価が間違っていたのではどうしようもありませんよね。
間違っていたではすまされない、とても恐ろしいことだと思います。


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2007年12月07日 10:20

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