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2008年03月12日

高野保光さんのお仕事を拝見する

[a-家づくりについて---house_making ]

少し前になりますが、立川で建築家の高野保光さんのお仕事を拝見させていただきました。
建築面積で9坪ちょっとの小柄な住まいですが、とても快適な空間がしつらえられていました。外との距離感を様々なアイデアで生かしきりながら、それらの技が嫌味でなく自然に納まっているところはさすがです。
2階のリビングには和室がありますが広さは2畳半。とても2畳半には見えない。それは、空間のプロポーションがていねいに計画されているからだと思いました。

帰りがけ、高野さんは建て主さんの熱い思いについて語られ、それに答える高野さんの姿が印象的でした。
設計者と建て主さんとの関係についてはよく考えます。
我々設計者は建て主さんから何を求められているのか?
もちろん、技術的なこと、たとえば、丈夫な家、暖かい家、雨風に耐え長持ちする家を実現することがあります。ですが、それを超えた空間の快適さを我々は実現するわけですし、その言葉になりにくい部分をいかに信じてもらえて期待してもらえるか。
なにせ、設計している時は空間は設計図という絵でしかないわけで、完成しないと空間は我々の前には現れない。目の前にない「なにか」を信じてもらわなくてはならない。我々設計者はその「なにか」を作り続けることで、来るべき建て主さんの信頼を得ることが出来る。

その「なにか」を作り続ける高野さんの姿に大きな刺激を受けて帰ってきたのでした。

<蛇足>
先の2畳半の和室でお茶会があった様子が高野さんのブログで紹介されています。
お茶と内覧会


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2008年03月12日 15:00

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