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2008年04月17日

K200D

[K200D ,道具--tools ]

K200Dです。
K100Dも個人で使っている分にはほとんど非の打ち所もない素晴らしいカメラでしたが、K200Dです。
買い替えてしまいました。
買い替えたのは実は一ヶ月も前なのですが、いろいろあって今更ながらのご紹介です。

いろいろあったというのは、この写真です。

被写体は建築家の荒木毅さんが設計された素敵なコートハウスなのですが、この振れ方、尋常ではありませんよね。シャッタースピードも1/50秒ですから、それほどのスローシャッターではない。
実は似たような症状が買ってすぐに起こったのですが、どういうわけか、必ずこういうことが起こるわけではなかったのです。つまり、再現性のないトラブル。こういうのは困ったものですが、少し使い続けてみてそれから考えようと思っていた矢先の出来事。このような写真が撮れてしまった、というわけです。

サポートに電話で問い合わせてもトラブルの内容をなかなか理解してもらえず、新宿にあるペンタックスフォーラムに出かけてみました。

いろいろ話を聞いてもらって出てきた最初の回答が、カメラ本体には異常は見受けられない、原因は私の撮影時の手ブレではないか、というもの。血圧も上がりますが、辛抱強く説明。シャッタースピード1/50秒で、こんな手ブレ写真を撮る方が難しいでしょう、ということでやっとペンタックスの人も納得してくれてカメラ本体をもう一度見直してくれました。

その結果、バルブ撮影の状態がわかりやすいということで見せてくれたのですが、シャッターを押すとCCDが傾いたままになってしまうことが原因とのこと。おやおや、初期不良も初期不良、外れを引いてしまったか、ということで修理となりました。初期不良だから交換だと思いきや修理となったのもどうかと思いますが、しっかりと直って帰ってきて、ああ良かったな、というのが先週だったわけです。

それにしても、撮影者の手ぶれではないかという指摘に、かなり頭にきたのですが、逆を考えると、手ブレ失敗写真をカメラのせいにするクレーマーさんたちが、この世の中、結構多いということかなと思ってみたりしました。

さて、肝心のK200Dですが、これがすばらしい。ほぼ同時にでたK20Dの陰に隠れて、今ひとつ盛り上がりに欠けていますが、でも素晴らしい、です。
このクラス唯一の防滴防塵のボディは1000万画素強のCCDとあわせ、ひとつ前のモデルとはいえ未だに人気のK10Dと同スペックです。もちろん、ペンタミラーですからペンタプリズムのK10Dとは比べてはいけないのでしょうが、こちらのペンタミラーもピントの山がつかみにくいかと言えばそうでもない、いやいや、かなり優秀なものだと思いますから、マイナス点にはほとんどないと私などは思います。かえって、現在話題を集めている兄貴分のK20Dの一部機能も盛り込まれていて、その分、実はK10Dよりも優れているとさえ言えると思います。加えて、単三電池(=エネループ)が使えるという嬉しさも他社の同クラスの機種にはないですね。
こんな素晴らしいカメラ、どうしてあまり話題にならないのでしょうかね。

というわけで、少しばかり使ってみての印象。

1,ダイナミックレンジ拡張機能は素晴らしい。屋外での撮影でいつも苦労していた白飛びがかなりおさえられるようになりました。

2,シャッターまわりが改善されています。音も良いですがミラー動作のショックが少なくなったのは良いですね。

3,色は、いままでのK100Dに比べて、かなり自然な感じに近くなりました。K100Dが少し派手すぎたのかもしれません。

4,K100Dで、唯一気になっていたオートホワイトバランス時のホワイトバランスの混乱は少なくなっています。

5,ファインシャープネスの機能が素晴らしい。

そして、1000万画素強という高画素モデルを使ってみての感想は、実は画素数は600万画素で充分というもの。レンズの性能を生かして撮影すれば600万画素クラスでもかなり高精細な写真を撮ることが出来ます。そういうことが、1000万画素機を使ってみて初めてわかったわけですね。特に印刷だったらA4サイズまで、基本的にウエブ用の画像撮影に使うのであれば600万画素で充分です。
デジカメの高画素化競争が激化していますが、ナンセンスなんだなと、やっとわかりました。
加えて、ファインシャープネスで600万画素の設定で撮るとかなり良いと「価格.com」で知り試してみましたが、かなり良いです。

このカメラ、K100Dに比べて、細かな設定が出来るようになりましたので、今までやっていなかったのですがカメラを追い込んで使い込んでゆく楽しさもありそうです。

というわけで、K200Dは初期不良品にあたってしまったけれども素晴らしいカメラだというエントリーでした。



※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2008年04月17日 09:00

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コメント

画素数の競争は、ある一定レベルを超えたら全く無意味ですね。
実際自分のカメラでも、最高モードで撮影している人はどの程度いるのでしょうか。
プロユースは別として、メモリー量や保存負荷を考えるとそう思います。

私が最高画質で撮影するケースは、望遠が足りない場合、最高画質モードで撮影して、必要部分を切り取って保存する場合です。この時だけは高画素で良かったなと思います。

投稿者 東京町家 : 2008年04月17日 09:10

東京町家こと迎川さま
確かに高画素はトリミングして使えるという利点がありますね。
どちらにしても、高画素が良いというような煽った宣伝、問題ありという感じでしょう。
スペックのみの数字競争はどの世界でも先がないと思いました。

投稿者 fuRu : 2008年04月17日 10:53

一昨日はご高配にあずかり。多謝。
何を大事に考えるかに、
まっすぐ向かった素直な住宅だと思いました。

投稿者 nt-lab : 2008年04月17日 11:16

nt-labさま
こちらこそ、お忙しい中、お出でいただきまして感謝であります。
あの家、Tomy-rinmei_Houseのことですが、あの家が「まっすぐな家」と感じていただけて嬉しいです。施工してくださったキューブワン・ハウジングさんもまっすぐな工務店さんですよ。

おっと、カメラの話から脱線してしまいました。

投稿者 fuRu : 2008年04月17日 11:27

fuRuさん、こんばんは。
長いなが~いエントリーですね。
このエントリー、どなたにむけてのものなの?・・・なんてね(^_-)-☆
新しいカメラ、ガンガンお仕事に使ってくださいね。
やはり、良いカメラは仕事に必要ですよね。

投稿者 わきた・けんいち : 2008年04月17日 23:25

わきた・けんいちさま
ははははは
ただのクレーマーだと思われたことにたいする憤慨と
自分の言葉足らずがそれを招いたことへの戒め、ですね。(^_^;)

投稿者 fuRu : 2008年04月17日 23:41

fuRuさん、そうなんですか。
僕のばあいだと、おっ家内に対して間接的に情報を提供する・・・、って感じでしょうか(^^;;。

投稿者 わきた・けんいち : 2008年04月18日 00:54

カメラの話題ですか....。ただいましょげかえっているところです。
先日某建築家ご夫婦のオープンハウスに勇んで行った時のこと。自分のカメラを持たずに伺いました。お二人が私と同じRICOHのカメラをお持ちで「使って撮っていいですよ」と貸して下さいました。階段の途中で上を見上げて撮っていたら...足元がフラつき、カメラは階段の途中に落ちて...動かなくなってしまった!
よく見たら、壁の漆喰もちょっとえぐれており....ちょっと人間をやめてしまいたい気分。(直接内容と関係のないことを書いてすみません...。)あーーーーーー。
ー危険人物よりー

投稿者 kadoorie-ave : 2008年04月18日 00:57

コンパクトデジカメは(コンパクトフィルムカメラも)ペンタックスです。
やはり買って1年後くらいにシャッター不良が出て修理に持ち込みました。
(新しいタイプを安く売るって言われた)
修理伝票に記入した隣で同じ修理の人が来て、初期不良ではないかと疑って以来ペンタックスは黒印です。
・・ですが、よく撮れて7年も使い続けていますよ。

投稿者 いちよう : 2008年04月18日 09:39

わきた・けんいちsama
「これ」と「あれ」はボディに印刷されている文字が
「100」か「200」かの違いしかないくらいに似ているのですね。
でも、うちの奥さんはすでに気がついているような気がします。
気がついていて何も言わない。うーん、良くできた家内だ。

投稿者 fuRu : 2008年04月19日 00:10

kadoorie-ave さま
私の敬愛する某建築家は
ロングジャケットのポッケにいれたデジカメを自動車のドアに挟んで壊しておりましたが、いろいろな危険人物がいるようです。
それにしても、その程度で動かなくなっちゃうカメラの方がおかしいような気がしますね。私もRICHOのGX-8を落としましたが、ボディにへこみが出来てもちゃんと動いていますよ。

投稿者 fuRu : 2008年04月19日 00:16

いちようさま
7年!すばらしい!!
こういうデジタルものって、たいていバッテリーがだめになっちゃって、7年くらいたつとバッテリーを売っていなかったりするんですよね。いちようさんのペンタックス、バッテリーはどうですか?
私が、K100DからK200Dへと使い続けているのは、バッテリーが単三電池タイプのものを使えるという点にあります。単三電池タイプだったらなくなっちゃうなんてことはないですからね。

投稿者 fuRu : 2008年04月19日 00:19

階段から落ちそうになった拍子なので、微妙にグシャッという音を立てるほどたたきつけちゃったような....CAPLIO GX100を。Aki氏から「オンナ●井」と言われたのは、ほめられたのでしょうか...

投稿者 kadoorie-ave : 2008年04月19日 11:58

kadoorie-ave さま
「オンナ●井」というのは
それはもう、たいそうな褒め言葉であると思いマスですよ。

投稿者 fuRu : 2008年04月19日 12:00

fuRuさん、こんにちは
待ちかねていました!fuRuさんのレビュー。
購入された後に発覚した初期トラブル、血圧が高くなりそうな話ですよね。思えば、fuRuさんだったから発見できたものの、初めてカメラを購入した人にとっては、Pentaxの方の言い分に「そうなのか!?」と半信半疑で納得させられてしまいそうです。

K200、素晴らしいカメラのようですね!バージョンアップを考えている僕にとって、この記事で思うのは、バージョンアップという言葉を使いK100に悪いなということ。どうなろうと、K100は使い続けようかなと思いました。でもやはり新たなカメラとレンズの購入は考えていたりしています。

これからもfuRuさんのK200の写真を楽しみにしています。

投稿者 Amehare : 2008年04月20日 19:03

Amehareさま
K100Dと二台体制ならば
ぜひともK20Dを選ばれることをお勧めします。
単三電池が使えないとか1400万画素なんていらない、ということもありますが
まったく違う世界のようですよ。

投稿者 fuRu : 2008年04月20日 19:20