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2009年07月01日

「ジャズCDの名盤」---悠 雅彦,福島 哲雄,稲岡 邦弥

[books ,ジャズ--jazz ]

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「ジャズCDの名盤」
著:悠 雅彦,福島 哲雄,稲岡 邦弥 文春新書
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ジャズの名盤を紹介する本はたくさんあって、私も数冊待っていますが、それでもこの本を買わずにはいられなかったのは、なんとヘンリー・スレッギルが紹介されていたからなのです。ヘンリー・スレッギルの紹介に2頁を使ったジャズの名盤を紹介する本なんて初めてです。

Henry Threadgill
マルチリード奏者。
自由自在なアンサンブルユニット「Air」のリーダー。

私が「Air」を初めて知ったのは高校生の時。
行きつけのレコード店の店長さんからのお薦めの一枚。
「シカゴ・ブレイクダウン’82」。

フリージャズという括りで語ってしまえばそれまで。
しかし、この一枚のレコードからあふれ出る音は
暗くて陰惨なイメージなどどこにもなく、
自由を求めてはつらつと動き回るその動き。全編にはユーモアが感じられる。
この魅力をどう表現したら良いのか。

音楽とはそもそも自由なものだった・・・。
ジャズという「スタイル」ではなく、ジャズという「存在」・・・。
ジャズという「存在」にある音楽というものが持つ「快楽」。
ジャズは音楽のもつ「快楽」の一面をあぶり出しているのだ。

その時から、つまりは高校生の時から私の中で
「Air」は、そして「Henry Threadgill」は特別な存在として居続けているというわけです。

ちなみに、「Air」のデビュー盤をプロデュースしたのが、実はこの本の著者の一人である悠雅彦氏。NYで彼らの演奏を聴いてすぐにレコード化を思い立ったのだそうです。それゆえ、この本で紹介されることになったのでしょうが、ジャズという音楽の魅力を語るときには欠かせない一面がここにはあると思います。

ただし、ジャズの「スタイル」を楽しみたい方は近づかないように。(笑)


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2009年07月01日 10:00

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コメント

参考になりました。
この本も読んでみたいと思います。

投稿者 maida01 : 2009年07月01日 19:02

maida01さま
久しぶりにジャズのことを書いてみたくなって書きました。
本当はアート・アンサンブル・オブ・シカゴについて書いてみたいのですが、それはもう少し時間がかかりそうです。

投稿者 fuRu : 2009年07月01日 20:45