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2011年07月31日

静岡で木の家のお話をさせていただきました

[c-森林をいかす家づくり--moriiki ]

既に一昨日。7月29日の金曜日ですが、静岡県の「しずおか優良木材認証審査会」のお招きで木の家のお話をさせていただきました

今回は林材ライターの赤堀楠雄さんとご一緒させて頂きました。
第一部が赤堀さん、私が第二部を努めます。

赤堀さんは豊富なデータをもとに国産材の現在を浮き彫りにするお話をされました。今現在の木材の流通の話などとても興味深い内容でした。特に、お話の最後のほうで、山側は果たしてユーザー側をちゃんと見ているのか?という問題提起があったのが印象的でした。

私の方の話はというと、以下、ちょっと編集してまとめさせていただくと、タイトルは「やっぱり!木の家が欲しい」として、木の家が欲しいというユーザーに対して設計者としてどういう責任が取れるのか、何が出来るのか、そこから木の家の可能性としてのハーフビルドについてお話させていただきました。

設計者の責任としては、木材の品質とはなにかという問いかけと個人的な含水率の計測から、木は生き物だという、あたり前といえばあたり前の発見の話。さらに、木の品質について議論してきた木の研究会の活動の話をさせていただき、一個人事務所では知ることのできなかった「未成熟材」のお話をさせて頂きました。
ここでは業種を越えたネットワークでの研鑽活動をやるべきだとまとめさせていただきました。

また、木造軸組工法の住宅のフルリフォームの設計監理を通じて実感した、木の家の可変性の可能性にふれ、二酸化炭素の貯蔵庫である木材でできた木の家の骨組みを二酸化炭素のストックと考え、それに対して可変性を持ったインフィルを考えてゆくというハーフビルドの家づくりを紹介し、ハーフビルドによる木の家づくりの環境的な意味をお話させて頂きました。

ハーフビルドの家づくりは、家族の成長と共に変化する家を実現するために、可能性を持ったしっかりとした箱を最初に作り、そこに家族の成長と共に間仕切りや建具・家具を加えてゆくことが出来ます。ですから、スケルトンとインフィルに分けて考える木の家づくりは、生活スタイルが変わったからといって建て替えなくてはならない、今までの家づくりと違い、家を長く使い続けてゆくための知恵なのです。(蛇足ながら、昔の民家はスケルトンとインフィルにちゃんと分けて家を作っていました。)

講演会のあとは、関係者による懇親会。静岡の生しらすや黒はんぺん、美味しかったですよ。さらには二次会は、数年前に家づくりの会の仲間と行ったことがある「藍」という飲み屋さん。その時に飲みやすいと何倍も飲んで大失敗した泡盛を今回は一杯にとどめて、林業女子会の元気な面々と夜遅くまで、いろいろな話題で盛り上がったのでした。

静岡の皆さん、ありがとうございました。林業女子会、がんばれ!そして、赤堀様。また、きっとどこかでご一緒させてください。

林業女子会@静岡


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2011年07月31日 01:40

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