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2005年02月14日

'Round About Midnight--Miles Davis

[ジャズ--jazz ,音楽--music ]

'Round About Midnight--Miles Davis
1955年10月27日、1956年6月5日、9月10日録音
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最初に聴いたマイルスのレコードだけれども
マイルス入門ならこの一枚でしょ。
何せジャケットがカッコいい。選曲も良い。演奏も良い。
非の打ちどころがないなあ。
ヴァレンタインデイにも良い。
マイルスの入門というだけでなく、モダンジャズの入門としてもおすすめです。

同時期の録音としてはプレスティッジの「マラソンセッション」が有名。
マイルスはプレスティッジとの契約を早く済ませちゃおうと思ったのか
いやあ、コロンビアとのふたまた契約では身が持たんということなのか
あるいは、次なるギルエヴァンスとのコラボレーションに早く集中したかったからなのか不明。
ともかく、この「マラソンセッション」は、1956年5月11日、10月26日の二日間で、それぞれ14曲と12曲録音していて、後日、4枚のレコードとなった。


workin'
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steamin'
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relaxin'
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cookin'
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この4枚、どれも素晴らしいのだが
コロンビアのこの「'Round About Midnight」に比べるとどうしても違和感がある。
昔から、同じ時期の録音なのにこの空気の違いは何ナノカと、思っていたんだけれども
最近分かったことというのがあって、実はこの録音にも怪しいおじさんテオマセロが一枚からんでいたようだ。中山康樹さんの本をひも解けば、録音された5つくらいのテイクからテオさんは良いところをつなぎあわせて1つのトラックにしていたとのこと。
そんなこと、プレスティッジのおじさん達は考えようもなかった、だって、ジャズは一発録りに決まってるだろ、てなもんですから、そんな細かな編集をジャズでやってしまったのが、テオおじさんの凄いところなんでしょうね。
で、編集されているからといって、「嘘つきー」とか叫ぶ人はいないわけで
それはMADCONECTIONのiGaさんも言っているように
タイトル曲でマイルスがミュートを効かせたトランペットで入ってくるところとか、Bye Bye BlackBirdのマルスの音色とか、ともかく良いわけですよ。
逆に、レコードはライブではないわけで、何度も何度も「おなじもの」を聴くんだから、テオマセロの判断はやっぱり正しかったということでしょうか。

投稿者 yasushi_furukawa : 2005年02月14日 09:37

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» 'Round About Midnight / Miles Davis from DOG ON THE BEACH
このアルバムが私が初めて手に入れた Miles Davis のアルバムである。私実はつい最近になって Jazz を色々と聴くようになった。 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年02月14日 12:53

» 作ったの from LIFE ‘O’ THE PARTY
さっきも書いたけど、私はPCが苦手だっ!! 何がなにやら、どうにも、こうにも。 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年02月14日 19:57

コメント

プレスティッジでの録音も意図的だったと言われています。普通ならカットしてしまうカウント、やり直し、罵声、等々、マイルスの意思で全てレコードに残していると云うことです。

投稿者 iGa : 2005年02月14日 11:12

iGaさん こんにちは
たしかにプレスティッジの4枚に、そういう「おかず」が随所にちりばめられているのはきっと意図的なのだろうと思っていました。そういうのも「マイルスっぽい」んでしょうね。ある種のカッコ良さがそこにはあると思います。

投稿者 fuRu : 2005年02月14日 11:18

演奏の後、「テォ、テォ、」とテオマセロを呼ぶマイルスのしゃがれ声が聴こえるアルバムは何でしたっけ?

投稿者 iGa : 2005年02月14日 11:45

今聴き直していたんですが
おかずが1番はいっているのが「Relaxin'」でした。
マイルスの指がカウントを数える出だし。やはり雰囲気がありますね。
2曲目は出だしをやり直すところが入っています。これまたスタジオの空気を感じさせてくれます。そして、最後の曲が終わったあとのがちゃがちゃ、雑音。
でも、「テォ、テォ、」は発見出来ず。
うーん、僕も聴いた憶えがある・・・。

投稿者 fuRu : 2005年02月14日 12:20

ハッピーバレンタイン!!です。
マイルスは私が大好きな殿下とも共演していて、その共演の際、あれ程個性の強い殿下がまるっきし子供に見えちゃうほどの「アクの強さ」で改めて絶句した思い出が。
何というか、個性とか追いつかない「何か」を強烈に発信している人だな〜〜と。はい。

投稿者 kazoo : 2005年02月14日 15:09

kazooさん
そうなんですよね。殿下とも共演しているんですよね。
殿下もドキドキ、というのが良いですね。
この際、うちのブログにも殿下のバナー張っちゃおうかな。

投稿者 fuRu : 2005年02月14日 15:57

うわあ!貼ってください〜〜〜!!!ぜひぜひぜひ!!fuRuさんが入会して下さったら、なんかグレードが上がる気がする。ワクワク。

投稿者 kazoo : 2005年02月14日 19:31

横から失礼
Miles Smilesのことじゃないでしょうか>「テォ、テォ、」

投稿者 Master@JimmyJazz : 2005年02月14日 21:32

fuRuさんはじめまして!
以前から実はこっそりのぞかせていただいておりました・・おはると申します。(サイバラ好きです)

このたびはこのスタイリッシュなブログに妖しい殿下部バナーを貼っていただいて感涙です。
kazooさん、ほんと、バナーがグレードアップしちゃった気がしますですねぇ・・しみじみ。

マイルスとプリンスの競演はアルバム"AMANDLA"のタイトル曲と記憶しております。

投稿者 おはる : 2005年02月15日 09:00

Master@JimmyJazzさん こんにちは
たしかに Miles Smileの最後の曲が終わった時に
「テォ、テォ、」って、言っていますね。うーん、さすが、です。

kazooさん はりましたよ。
これからは殿下の音楽も心して聴かねば。

おはるさん こんちは
こちらもちょくちょく覗かせていただいております。
ネパールには行った事があるし
カトマンズからエアカーゴで荷物を送ったこともあって
他人事ではない気分です。
これからもよろしく、です。

投稿者 fuRu : 2005年02月15日 09:52

そうそう「Miles Smiles」でした、「Milestones」と同じ語呂合わせシリーズですね。

投稿者 iGa : 2005年02月15日 18:00

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