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2005年06月10日
「バカなおとなにならない脳」---養老孟司
[books ]
「バカなおとなにならない脳」
著:養老孟司 出版:理論社(よりみちパン!セ)
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僕らの養老先生が子どもたちの質問に答えます。
長くなりますが、ちょっと引用。
質問「努力は、ムダだと思いますか?」 ーー自分の性格や知能を決めているのは遺伝子だと聞いたことがあります。だとしたら、努力したりするのはムダなんでしょうか。ーーキミ、これは非常に大きな誤解ですよ。たしかに遺伝子が決めているんですけど、ある面はね。でも、すべてを決めているわけじゃない。たとえばね、いれもので考えてみるのがいいです。遺伝子は、いれもののかたちは決めちゃうんです。だけれども、いれもののかたちはどうであろうと、その中には、いろんなものを入れることができるでしょう。遺伝子の話は、そういう話と同じなんです。
話を変えます。努力してもムダかっていう言いかた、考えかたね、いまの人がいちばんよく落ちる穴なんです。
うちの娘が部屋のそうじをしないから、怒ったら、「どうせ汚れるんだから」と言ったことがある。だったら、どうせ腹が空くんだから、ものは食うな、どうせ死ぬんなら、いま死ねといったら、死ぬか?
この手の理屈は、そもそもが成り立たない。アホなことを言うなって話です。
ああすればこうなる。すぐ結論だけを求めたがる。遺伝子がどうこう言う以前の問題なんですよ。
ボタンを押したら、ご飯が炊ける。キミたちのせいではないけれど、そういう世界で生きているでしょう。だから、あいだの過程が全部抜けてしまって、で、結果だけを早く求める。途中のプロセスを全部飛ばしている。
ところが、人生というのは、プロセスそのものなんです。
子供の質問も質問。
そして、そんな質問をしてしまうくらいに
追いつめられている子供たちの姿。
子供向けにかかれている本ですが、大人が読むべき本です。
多くの人に、ぜひ。
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投稿者 furukawa_yasushi : 2005年06月10日 00:00
コメント
おいらもかかわっちゃったりしてますので、是非とも。(^^)
投稿者 shachi : 2005年06月10日 22:25
脳科学の世界のsachiさん こんにちは
あれれ、この本にかかわっていたんですね。
それにしても、とても良い本ですよね。
読み終えた後、深く考えさせられました。
多くの大人に読んでもらいたいですね。
投稿者 fuRu : 2005年06月11日 10:58