« ひなかざり 2006 | メイン | The Essential Johnny Cash »

2006年02月21日

The Freewheelin' Bob Dylan---Bob Dylan

[音楽--music ]

The Freewheelin' Bob Dylan---Bob Dylan
1962年7月9日〜1963年4月24日録音
amazon

ほとんどギター一本
それだけ。

僕が生まれる1963年5月の直前、
というか、僕が胎内にいる間につくられたレコードですね。
というわけで、
僕のボブ・ディラン体験は「ストリート・リーガル」からで、
僕はボブ・ディランの時代を共有しているわけではないのだけれども
ギターって、こんなふうに弾くんだよね、と
ひさしぶりに聞いていて思った。

ギター一本で、というと
なんだかすごく気負っている感じがする。
そこで試される力量というのは
テクニックとかそういうスケールでは計れないものだからだろう。

ずいぶん前に、深夜にテレビを付けたら
小柄な男性がギター一本でステージに立っていた。
もちろん、ギターがとっても上手いんだけれども
それだけじゃない何かで、観客を引きつけていた。
そのギタリスト、後で、確かめると「押尾コータロー」という名前だった。

1960年代後半から
録音技術の進歩にあわせて
ポピュラーミュージックはどんどん複雑になっていった。
それにあわせるように
ギタリストは英雄になり
技巧が競われることになる。

テクニックがすごいギタリストというのは昔からあまり好きになれない。
僕も中学高校とギター少年として過ごし
ディープ・パープルとかコピーしていたけれども
聴いている音楽は、もっとシンプルなものだった。

音楽を聴くとき、確かに技術を聞いている部分はある。
アレンジの複雑さや妙(これも技巧ですね)を聞いている部分もある。
でも、それだけじゃあない。

それは、もう、ほとんど、
音楽ってなんなんだろうという問いかけだったりするんだけれども
やはり、もう一度手にとって聞きたくなると言う
その音楽の本質から言えば
テクニック・技巧を超えたところにあるものの大切さというのが
やっぱりあるんですよね。

歌スタ」というTV番組が面白いのは
審査員がそこのところをちゃんとわかっているからだと思う。

人の心をとらえる良いもの、それが持っている秘密は
テクニックや技巧ではないのだろう。
家作りも同じだと思った。

それにしても、このディランのレコード。
一切の気負いを感じさせない、そのままの感じが素敵です。

そして、僕はこのレコードを
最近、ヘビーローテーションで聞いている。
アコースティックのボブ・ディランは、やっぱ、いいですよね。


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2006年02月21日 10:20

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://af-site.sub.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/769