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2007年10月02日

その後の iPod touch

[道具--tools ,音楽--music ]

iPod touchを使い始めて一週間。
今まで使ったこともないような道具なので最初は右往左往していましたが
最近はエンターテイメントの道具として深く感心するばかりです。

iPodを最初に買ったのは3年前で
それ以降、音楽を聴く機会が圧倒的に戻ってきました。
中学生、高校生、大学生と音楽漬けになっていた日々が戻ってきたわけですね。
それは、やはり、あの小さな機械の中に膨大な音楽を詰め込んで持ち歩けたのが大きいと思います。
ウオークマンは聴きたい音楽が変われば、カセットテープやMD、あるいはCDを入れ替える必要があります。それに、そうしたメディアというものはそれほど多く持ち歩けるものではありません。
その点、iPodは、私の持っていたのは20GBでしたが、ビルエヴァンス全集とレディオヘッドの全集を同時に持ち歩くことが出来たのです。どこでも好きな音楽をチョイス出来るという、今までに無い楽しみ方がうまれたのでした。

その点からすると、今回の「iPod touch」は容量も最大で16GBと今までのラインナップからすると見劣りしますから、ユーザーインターフェースの面白さだけが目に付いてしまいます。持ち歩ける音楽の量が減ってしまうんですから、それも当然ですね。だから、ユーザーインターフェースの面白さに飽きたら価値がなくなっちゃうこともありだなと、そうなっても良いかなという半分冒険のつもりで購入を決断していました。

しかし、使っていてびっくりしたのは
カバーフローのインターフェースです。
それは、そのハードウエア的なことはともかく、アルバムジャケットを指先でめくるように手もとで眺めるその仕掛けに、そして、その操作がとても心地よくいつまでもやっていたい衝動に駆られたからなんです。

考えてみれば、LPレコード世代の私にとっては音楽とはLPのことでした。音楽を聴く時は家のステレオの前に座って、レコードジャケットを眺めて、どれを聴こうかなと考えていた。ジャケットを見ることが、音楽を聴くという行為と渾然一体となって、音楽を聴く楽しみになっていたわけです。ある時は、音楽を聴かずにジャケットを取っ換え引っ換え眺めて過ごしていた時もありました。それを、今まで忘れていたのですね。その感覚が、iPod touchを使っていて私の身体の中に突然よみがえってきたのです。

音楽がエンターテイメントであることの意味合いとして、やはり、視覚的な楽しみがそこに融合してあるわけです。
動画が再生出来るようになったiPodはその最初のステップだったのでしょうし、今回のiPod touchはそれをもう一歩進めたものだと言えます。そして、それを実現したハードウエア+ソフトウエアが次の欲望(=快楽への衝動)を確実に生み出すでしょう。それがデザインということなんではないかとも思いました。

さて、一部で関心を高めている
iPod touchは果たしてPDAとして使えるか?ということですが
結論から言いますと、使えないと思った方が良いでしょう。
しかし、そう判断するのはソフトウエア的なことからですので、今後のアップデートで使い勝手の良いPDAに生まれ変わることは可能性として大きいと思います。

現時点で×だなと思う点は

1、iPod touchでカレンダーを編集出来ない。
→出先で予定を入力出来ない

2、アドレス帳の検索用のタグが日本語に対応していない。
→必要な連絡先を探すのに手間取る。

なぜか、アドレス帳は新規連絡先をiPod touchから入力出来ます。

3、iPod touchの予定表のインターフェースは最低で、閲覧用としても魅力はまったくない。
→こんな感じです。

PDAは歴史が有りますし、インターフェースもずいぶんとこなれてきていたので、これでは太古の昔に戻ってしまったような感じですね。

一方、付属しているsafari(インターネットブラウザ)は表示も奇麗ですし、なんと言っても、指先2本で拡大縮小をしてくれるインターフェースは使い勝手が良い。
問題は、インターネットへの接続の手段としてWi-Fiしか用意されていないこと。
無線LANの環境がなければまったく役に立たないと言う不遇な境遇にありますので、これはかなりもったいない。

それでも、このsafariからはMovableTypeにログイン出来ますし、ブログの記事も投稿出来ます。もちろん日本語で記事が書けます。
また、Gmailもちゃんと送受信ができます。
Googleカレンダーは予定を書き込めるのですが、スクロールの表示などがうまくゆかず、使えるとは言えないのが残念なところ。

でも、Wi-Fi環境さえいろんな所に整い、ソフトウエア的な問題がいくつか解決されれば、safariを使ったPDAとして十分使えると実感しています。

今後の動向に期待です。


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2007年10月02日 09:40

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コメント

個人的にNewtonやザウルス、W-ZERO3などを使ってきたものとして、「PDAとして・・・」のパートは、気になっていたことの報告に納得したしだいです。
Wi-Fiだけのネット接続は現在の環境ではつらく、W-ZERO3のときも使用を断念。

たいへん参考になる内容のエントリー、ありがとうございました。

投稿者 栗田 : 2007年10月02日 13:11

栗田 さま
実は使ってみるまではPDAとして使えるのではないかとかなり期待していたのですが、
手にしてみれば、やはりこれはPDAではないなということがよくわかりました。
でも、可能性をすごく秘めたデヴァイスですよね。
今はカバーフローのギミックだけで大満足な古川でした。

投稿者 fuRu : 2007年10月02日 13:50

いいなー
新しいおもちゃ♪
僕のipodは壊れたまま…
直すより新しいのがほしいって感じですね。笑
あまり音楽は聴かないんですけど
ギター練習の時だけはヘッドホンで聞きながらがやりやすので
ipod壊れた最近は、なにか練習をダラけます…。(-_-;

投稿者 hinata : 2007年10月02日 18:09

hinata さま
いやいや、PDAに使えると思っていたところもあるんで、購入動機としてはただのおもちゃではなかったんですが、記事にも書いたようにPDAとして使うにはまだまだだということがわかりました。でも、おもちゃとして、これほど面白いものは無いんじゃないかな、という驚愕と感嘆に日々明け暮れています。

投稿者 fuRu : 2007年10月02日 18:55