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最初に登場した柳家三三さんが、いわゆる古典落語をやって、今一つ会場が盛り上がらなかったのを受けて、後に続く人たちは漫談中心の展開になったのですが、同じ漫談でも白鳥師匠だけ、ちょっと違う感じがしたのが面白かったですね。

それが、何が違うのかって言われると、説明にちょっと困るんではありますが、強いて言えば、白鳥師匠の漫談や話しは「落語」ではないということでしょうか。

他の人は漫談をやっていても、やはりどこかで「落語」を感じるんですね。それは演じている人が強く「落語」を意識しているからだと思うんです。逆に批判的に言えば「落語」に寄り掛かっているような感じ。それが白鳥の場合にはない。まったくない。なんにもない。ある意味、捨て身の戦法とでもいうんでしょうか。他の人が、捨てられずにしがみついている（？）「落語」をいとも簡単に「ポイ」しちょうような「ふてぶてしさ」や「不敵さ」。それがあって、白鳥の話は「落語」ではないのかもしれないけれども、「落語」にしてつまらなくなっちゃうんだったら「落語」でなくても面白い方が良いよね、という強いパワーが師匠の話しにはあるのですね。

帰りがけ、友人K君とも話したんですが、贔屓目抜きに白鳥の話が一番受けていたし面白かったです。こんなにパワフルな舞台を続けてゆけば、白鳥のフアンもどんどん増えてゆくことでしょう。

＜昨日の演目＞
1、やかん　--　柳家三三
2、越路吹雪物語　--　春風亭小朝
3、疝気の独楽　--　林家いっ平
　　（中入り）
4、マキシムド飲兵衛　--　三遊亭白鳥
5、紙くずや　--　林家たい平
6、ストレスの海　--　春風亭昇太

小朝師匠が早い出演なのは、この日の夜に別の場所で独演会が控えているからだったそうです。

さて、最後になりましたが、昨年（2007年）の4月2日と3日、25日、26日の4日間にわたって池袋芸術劇場で行われた三遊亭白鳥師匠の独演会「白鳥大全集」。そのトリの演目と白鳥自伝「ぼくはこうしておおきくなった」が収録されたDVDが発売されています。

独演会では、私は二日目に出かけましたが、とっても面白かったわけで、迷わず購入しました。