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2009年02月16日

銀座吉水にて映画を観ました

[a-家づくりについて---house_making ,映画・ドラマ・舞台--movie/play ]

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先週のことです。
銀座の吉水というお宿にて映画会をやっているという話はずいぶんと前から耳にしてはいたのですが、はじめて参加してきました。

映画会の前に吉水さんのオーガニックな「少し前の日本の食事」というテーマで用意された夕飯をいただきます。今回はカレーライス。とてもおいしかったです。

食事を終えて地下のホールに。
映画が始まります。
映画と言っても記録映画で姫田忠義さんという監督さんが撮ってきたライブラリーをひとつずつ拝見して姫田さんのお話もあわせて聞きましょうという企画です。
姫田さんは「民族文化映像研究所」の代表であります。

今回上映されたのは「シシリムカのほとりで アイヌ文化伝承の記録」という作品で、足掛け3年の歳月をかけて1996年に完成、日本映画ペンクラブノンシアトリカル部門第5位、キネマ旬報文化映画ベストテン3位、JSC賞スピリット賞を受賞しています。

NHKの特集番組でもそのお姿を拝見したことのある萱野茂さんというアイヌ文化の伝承者が案内役となって、アイヌの文化を紹介する映画なのですが、既に途絶えてしまった分化もあり、そういうものは口伝で伝えられてきた情報をたよりに出来るだけ忠実に再現されフィルムに収められています。

食べ物を手に入れること。
農耕の技術や狩猟の技術。
熊を捕る仕掛け。
山菜採りの様子。
木の皮から糸を紡ぎ布を織ること。
丸木舟を石斧で彫って作り上げる様子。
木と草から造られる家。

完全自給自足の生活。
実は少し前の日本では普通に見られたことなのではないでしょうか。
少なくとも戦前までは。近代以前は。

人は自然の恵みと共生しなくては生きてゆけないという
最も基本となる感謝の気持ち。
その感謝の気持ちが自然の崇拝であり神の存在を意味付けていた。
人と自然とのあるべき関係がそこに記録されていました。

この映画を見て、人の生きる力というものを感じました。
逆に、現代人に決定的に失われたものが、この生きる力なのではないかということも、この映画は我々に突きつけてきます。

しかし、では一昔前の生活に戻ることが出来るかというと、それは難しい。でも、今の生活の問題点を、少し前のことを考えることで明確にしてゆくことは出来るでしょう。そして、いま我々は何をやるべきなのか。

家づくりについても同様です。
家づくりから生きる力が失われていると感じます。
家は人が生きる場です。生き生きと生きる場です。
家を生きる場として活性化するにはどうしたら良いのでしょうか。

私も参加させていただいている
あたり前の家ネットワーク」では、あたり前の家、本来あるべき家づくりのかたちについて様々な議論があります。
私はその中で、住まい手参加の家づくりについて考えています。
その考えを進めるためのキーワードが「セルフビルド」「ハーフビルド」による家づくりです。
プロとアマチュアの協業による家づくりの可能性です。

わたしは、家が家として生き生きとした場になって欲しい、そういう願いを持っています。その願いゆえに、直営式やセルフビルド、ハーフビルドのサポートを積極的にやってきました。もちろん、工務店で現場監督を経験したのもそのためです。
そうした私の経験を少しでも役立てていただきたいと思っています。また、いっしょに、生きるための場をつくる家づくりについて、考え実践してくださる方々とのワークショップ、勉強会をやりたいと考えています。

勉強会につきましては、詳細が決まりましたら、こちらのブログでもお知らせさせていただきます。
生きる場をつくるための家づくり、ご興味、ご関心のかる方の大勢のご参加をお待ちしております。


※新しいホームページで情報更新中!!

投稿者 furukawa_yasushi : 2009年02月16日 10:25

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コメント

セルフ・ハーフビルドの勉強会、とっても期待しています。
古川さんの「思いのたけ」を全部盛り込んだ内容だったら、イイナ~。

投稿者 クラッカーランド : 2009年02月16日 11:46

クラッカーランドさま
これからレジュメを作って事務局長に提出。
それから、詳細が決まります。
さて、どうなることやらですが
多少は期待していてください。

投稿者 fuRu : 2009年02月16日 12:06