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2005年07月04日

TBS情熱大陸ーー菊地成孔

[ジャズ--jazz ,報道・TV--topics ,音楽--music ]

TBS情熱大陸菊地成孔がでていた。
菊地と言えば東京大学で行われた講義をまとめた「東京大学のアルバートアイラー」だ。
僕も、この本の記事をこのブログに書いたが、
アクセス数をみるとすごい人気となっている。
菊地の人気の高さ、菊地への関心の高さがよくわかる。

菊地は、素顔をさらすことをいとわない。
だから、テレビの画面には、菊地の素が表出していたのだと思う。
僕はUAから菊地を知った。
だから、まだ菊地成孔のほんの一部分しか知らないのだが、情熱大陸を観て、あらためてその全体像のとらえにくさを感じる。
そして、とらえにくさを感じながら、同時に、テレビの画面から、一人の菊地成孔という、血肉のある人をしっかりと感じることが出来た。様々なものが同居している菊地成孔。でも、人間て本来そういうもの、では、はいですか?菊地はそれを素直に表に出しているだけだ、そう思った。そう思ったとたん、ますます、菊地成孔という人物に対して、興味をもつ。

誕生日は1963年の6月14日。僕の誕生日は1963年の5月13日。

歌舞伎町に住む。
千葉は銚子の場末の食堂。
その、混乱とごった煮の感覚が菊地とつながる。

ごった煮でありながら、視線の先は明晰だ。
2001年に出た、文芸の別冊「マイルスディビス」に
「マイルスのどこがすごいのか」という対談をやっている。
その内容は「オンザコーナー」の詳細な分析なんだけれども、
これは強烈な集中力でこの音源を聞き尽くしたものでなければ語れない内容だ。
音楽への集中力。そして、同じ演奏者だから見えてくる演奏者としてのマイルスの姿。
技巧的にうまくなれなかったが故にマイルスがみずからの存在をおいた世界。
そうした視点が菊地という一人の人物のなかで、そして、一人の人物を超えてつながり僕らに訴えてくるのだ。


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熱く語ること。でも、それは浪花節ではない。
かなり、クールに分析されたものに裏付けられた熱き情熱。
それが、菊地の魅力なんだと思った。


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投稿者 furukawa_yasushi : 2005年07月04日 00:14