2005年02月04日
お金と時間---境界線
6時間も動かないで座ったままのカップル。
二人には時間なんて、あるような、ないようなもの。
借金の期限。
何度計算しても売り上げがあわないということ。
たりない分は自分のポケットからだし、あまったら自分のポケットに入れた。
自分のものと人のもの。その境界線。
人から借りたお金は返さなくてはいけない。その厳しさはその境界線の厳しさから来る。
海外を飛び回る商社マンだったマスターには、その厳しさが身にしみてわかっている。
しかし、その厳しさってなんなんだろうか?
「憎まれ役を引き受ける年齢」。
夜遅くに男の一人暮らしの部屋に女性がいるということ。
夜と昼の境界線。
部屋の中と外との境界線。
独り者と既婚者の境界線。
自分の部屋と人から借りている部屋の境界線。
そこにははっきりとした境界線がある。
人はその境界線を飛び越えるか、立ち止まって引き返すか、
そんなことで悩んで生きているのかもしれない。
そこにあなたの時間がある。
<蛇足>
借金の返済というテーマは「北の国から」でも出てきました。
僕らが住んでいる社会を見ようとする時「お金--借金」は切り離せないものかもしれません。
宮部みゆきの「火車」をこのエントリーを書きながら思い出しました。
○第1話のこと「コーヒーミルと割れるお皿」
○第2話のこと「土をこねることと「結婚」」
○第3話のこと「一人でいきる」
○第4話のこと「お金と時間---境界線」
○第5話のこと「言う、言わない、言えない」
○第6話のこと「クリスマスの夜に」
○第7話のこと「ふりかえるという「仕事」」
○第8話のこと「みえない」
○第9話のこと「傷」
○第10話のこと「みられる」
○第11話のこと「つめこまれた時間」
※新しいホームページで情報更新中!!
投稿者 furukawa_yasushi : 2005年02月04日 12:59
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コメント
フルカワさん こんにちは。
境界線、というキーワード。
なるほど。確かに今回の話に
ちりばめられた言葉ですね。
まだ境界線がどこにあるか分からない若いあずさと、
境界線がどこにあるか分かっていて死ぬ覚悟で借金を依頼したオトナリさん。
社会で生きていくためには境界線は見えていないといけないけれど、
見え始めちゃうと結構辛いものですね…
投稿者 sunneko11 : 2005年02月06日 16:30
sunneko11さん
ほんとに展開の緩急が激しくて
こういうサッカーができると日本も強くなれるのに・・・・て、違う話でした。
でも、どうなるんだろう、ですね。
投稿者 fuRu : 2005年02月06日 17:26