この木
大多喜の山中で見つけたこの木。
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大多喜の山中で見つけたこの木。
NPO法人家づくりの会が昨年から始めました
プロ向けの住宅設計の学校「家づくり学校」ですが
昨日はその第二期の開校でした。
今期は座学中心の1学年と見学会中心の2学年の2コース。
そして、昨日は一学年の初回の講義が行われました。
テーマは「建築家になるためには」。
前半は家づくり学校校長である泉幸甫氏の講義、
後半は家づくりの会の若手三名と泉校長の対談形式の講義。
満員の会場は熱気ムンムン。
参加者の熱意で熱くなっていました。
講義のあとの懇親会も大いに盛り上がった第二期家づくり学校のスタートでした。
4月30日のことですが
建主さん立ち会いのもと
0676_Houseに使う梁材についてヤング経数の全数測定を行いました。
測定機械はATA社のハンディグレーダーHG-2001。
JAS認定の測定器です。
今回は木の研究会の仲間である秩父の金子製材さんよりお借りしました。
ちょっと時間がたってしまいましたが
4月27日号の「リフォーム産業新聞」第7面に
「ハーフビルド研究会」が大きく紹介されています。
5月8日の土曜日。
実施設計の最終段階にはいっている「kotori_House」の地盤調査を行いました。
結果は地盤改良をするほどではないけれども基礎の補強対策は必要かな、というところ。
実施設計に盛り込みます。
本日は「0676_House」の配筋検査。
あいにくの雨でしたが、検査は無事終了。
良好な施工で問題ありませんでした。
50歳が近づいてくるといろいろな「もの」や「こと」が見えてくるようになるものです。
本当は、もっと若い時期に見えていれば自分の人生も違ったものになった、などと思ってしまうのですが、リアルな世界に「たら・れば」はありません。
先日も内田樹さんの構造主義の解説書を新書で出ていたものを読んだのですが、学生時代に現代思想にかぶれ、まるで分からないながらも字面を追っていた本の中に出てきたいくつかの言葉が、目に張り付いていた鱗がするりと取れるように見えてきたりすると、もちろん内田さんの文章の力がまずはすごいのですが、年を重ねてきたということも、言葉を受け取る力を自分に与えてくれているなあと思ったりします。
毎年の誕生日のブログに、その年その年の思いを書いてきたのですが、今年はどうもそういうかたに力の入った気分ではないようです。
建築や住宅に関わる身としては、時代の過渡期、潮目に立ち会っていると言う感覚が昨年くらいから強くあるのですが、一番は自分が理想としている社会をどのようにイメージ出来るのか、それに対して自分に何が出来るのか、そうしたことをひとつひとつ丁寧に考えてゆくしかないのだと思います。
最近、いろいろなところで「みんなの家計画」ということを書いています。これも自分がイメージしている社会のありかたをトレースしている作業なのだと思います。
家族4人の中くらいの家。
momi_Houseがはじまります。
文化財保護法の指定を受けた敷地で試掘をやってもらいましたが
遺跡が発見されることもなく(笑)計画を進めてゆけることになりました。
シンプルなスタンダードハウス、元型ともいえる総二階建てを目指します。
「寝ながら学べる構造主義」
著:内田樹 文春新書
→amazon
どのくらい前だろう、
自他共に認める売れっ子インテリアデザイナーがTVに登場していて
じゃらじゃらアクセサリー過剰のその男性デザイナーは
お世辞にも印象が良かったとは言いにくいのだけれども
売れるものはどういうものですかという問に
「イケてるかイケテないか、じゃない」
と言っていました。
見た目や言い方はともかく「なるほど」と少しだけ合点した私でした。
やはり、人気があるものには
何かこう「イケてる感」というのがあるものです。
「正しい」とか「間違っている」という基準とはレベルと言うか次元の違う「イケてる・イケてない」。
逆に「イケて」いれば何でもいいのか、という反論もありますが、「イケてる」ものの進撃を食い止めることは、ちょっと難しいから、ここはひとつ「イケてる」ということのポジティブな意味を受け取った方が精神衛生上も良いのではと思ったりします。
まあ、一時的な「イケてる」では当然生き残れないのですけれどもね。
というわけで内田樹は「イケてる」のであります。
この本は、私が現代思想にかぶれていた学生時代に、何書いてあるかわかんないよ、とギブアップしながらも字面だけおっていた本の中に出てきた、いくつかの言葉が、目に張り付いていた鱗がするりと取れるように、ああ、こういう事だったのかと見えてくる、という、実に「イケてる」本なのです。
とくに「エクリチュール」という言葉については、初めてわかった、と膝を打つことになりました。なるほどなるほど。
こんなに、わかりやすい本はなかなかない。こんなにわかりやすくて良いんだろうか。おすすめの本です。
EXnaviという四国化成が作っている広報誌に
エクステリア製品を使った中古住宅リフォームのアイデアを6頁にわたり書かせていただきました。
昨日は、下山先生の講義
「知っておきたい日本の木造建築工法の展開」の第二回目でした。
古代および中世-1ということで
竪穴式住居から浄土寺浄土堂まで。
第一回目に引き続き大変密度の濃い講義でした。
テキストが図版が豊富でとても良いと思います。
鉄は錆びます。
でも、ここまでとなると・・・
採集地:阿字ヶ浦
昨日は「0676_House」の墨付けの様子を建主さんと見てきました。
今はプレカットが主流で、大工さんが柱や梁をノミや鋸で手加工することはほとんど見かけなくなってしまいました。プレカットの合理性はコストの引き下げをもたらしてくれましたが、実はプレカットのシステムは木材の流通を根底から変えてしまったのです。
「0676_House」は大多喜の斉藤造林さんの杉材を使っています。こうした地域材をプレカット工場に持ち込んで加工だけしてもらうことも可能ですが、工場のルールに従う必要があり難しい面も多いのです。ちなみに、プレカット工場は大量に材料を入手する必要から全国各地からの仕入れを行っています。日本全国の木材がプレカット工場に集結しているようなイメージです。
ですから、地域材を使う場合にはプレカット工場に頼ることは難しく、大工さんの手加工でやってもらえるかが重要になってきます。
「0676_House」の工事をお願いしている かしの木建設さんは
大手プレカット工場に頼らない独自の方法で木の家を作っています。
大工さんの手刻みを基本として、半自動の機械加工を自社の設備として導入し、手刻みとプレカットのハイブリッドをやっています。
地域材を生かす木の家づくりには心強いパートナーなのです。
名前の通りBe-h@usによる「crambon_h@us」がはじまります。
なんと盛岡県。
山口県の住宅を設計したことがありますが、同じくらいの遠方。
加えてハーフビルドによる家づくりサポートもやります。
設計業務の委託も今までの形式とはすこし変えています。
アトリエフルカワはいろいろな家づくりのあり方をサポートしてゆきます。
中島工務店さんの案内で
金曜日と土曜日に岐阜県の加子母へ行ってきました。
ゆるい勾配屋根のおおらかな平屋建ての民家は
そのどれもが立派で、でも、威張っていなくて
なだらかな地形にうまい具合に並んでいました。
5月21日と22日にわたり
家づくりの会の有志を中心として活動している「木の研究会」で
岐阜県中津川市の中島工務店さんを訪問しました。
初日は、中島社長さんの案内でいろいろ見せていただきました。
まずは中島工務店さんが維持管理している「大黒柱の森」へ。
森と林業の大切さを話てくださいました。
知る人ぞ知る「けいちゃん」の名店「まるはち食堂」。
加子母の自然です。
樹齢千数百年といわれる大杉がありました。
加子母に残る芝居小屋「明治座」の楽屋に残された役者たちの落書きです。
岐阜研修の第一目的である神宮備林です。
伊勢神宮の20年ごとに行われる「式年遷宮」に使われる檜材の持続的確保のために約8千ヘクタールにわたる檜の天然林が国有林として管理されています。
一般に木曾檜として有名ですが、木曾地方では極相で檜が優勢となる土地なのだそうです。極相というのは、例えば山火事になって草木がなくなった状態から、最初は草が生え背の低い潅木が育ち、次第に背の高い樹木にその場所で優勢になる植物が移り変わってゆきますが、あるところで安定した植生のバランスとなります。その安定した植生を極相というのです。
あいにくの雨空になってしまいましたが5月26日に山本成一郎さんが設計された「昭和保育園」を見学させていただくことが出来ました。
講堂+食堂+事務室がはいる棟と園児のいる棟の二棟がそれぞれ別棟の家型の意匠をまとってL字型に配置されております。
自由学園明日館のバラが今年もきれいに咲いています。
先週末がピーク、でもまだまだきれいに咲いています。