井上アパート
田んぼの真ん中に。
なんとも時間が止まったようなたたずまい。
採集地:佐久市
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田んぼの真ん中に。
なんとも時間が止まったようなたたずまい。
採集地:佐久市
土曜日は京島のLoveGardenさんに
岩城里江子さんのアコーディオンを聞きに。
岩城さんの演奏は素晴らしくて
LoveGardenさんの雰囲気と相まってとてもいい空気ができていました。
ふと足元を見ると、使い古された、たぶん松板であろうフローリング。
いい味を出しています。
もちろん、これは本物の無垢板だからの表情なのですが
本物の時間がここには刻まれているのです。
本物がいいのは本物の時間が刻まれるから。
「やっぱり、木の家がほしい!」でも書かせていただいた木の魅力です。
アコーディオンのアコースティックな響きが
本物の時間の中で、嬉しそうに響いていた、とても素敵な時間がそこにはあったのです。
そして、家づくりにも本物の時間が必要なのだと、あらためて思って帰ってきたのでした。
「ちばの木活用コーディネーター」養成講習で見学した材木市場に積まれていた丸太の山。
一本一本が、とっても個性的です。
木は生き物ですから個体差があるのが当然なんですが、柱や梁に加工されると、とたんに生き物だってことが忘れられちゃうようです。
森をいかす家づくりは木が生き物だということを知ってもらうことから始まります。
木の色というとどんな色を連想しますか?
多くの方は白木の綺麗な檜などの色か、ナラやブナの家具のナチュラルな少し黄土色がかった色を連想するのではないでしょうか。
でも、木の色はどんどん変わってゆくのです。
色がかわるというのは色があせて汚くなってゆくことと思われるかもしれませんが
染めた布が色あせてゆくのとはずいぶんと違います。
写真は木の板でできた塀です。
風雨にさらされて、すっかり色が変わってしまっています。
たぶん、出来上がったときはピカピカの新品で、まぶしいくらいに白い白木だったことでしょう。
新品の白木と、干からびたような今の姿とどちらが好きかと言われれば、私は今の姿のほうが好きと答えるでしょう。この色合は出そうと思っても出せない。時間をかけて風雨に耐えなくては出てこない色だからです。
小さな模型をお渡しして基本設計完了。
実施設計に入ります。
ハーフビルドを次のように定義して研究会をたちあげます。
ハーフビルドとは半分完成した家です。
残り半分は未完成ですが、住みながら住まい手がセルフビルドで作ることもできますし、必要なときが来たらプロにお願いして作ることもできます。
ハーフビルドの意義は
家づくりを住まい手のもとに取り戻すことにあります。
まずは家づくりの時間が住まい手から奪われています。
2年とか3年とかかけて自分たちの生活になじませながら作り上げる時間が奪われています。ローンのこととか建物の保障のこととか、様々なことで、家づくりの時間が奪われています。
その延長線上で、家づくりから住まい手は隔離されてしまっています。家づくりそのものが住まいてから奪われることになりました。
こうした状況を打開する有効な道は住まい手との対話による家づくりです。すでに、工務店さんでも設計事務所でも、住まい手との対話による家づくりをしているところはありますし、逆に、住まい手との対話を拒絶した人達もいます。
ですから、設計事務所限定でも工務店限定でもなく、住まい手をハーフビルドでサポートしたいひとが集まる会にしたいと考えます。
対話による家づくりに加えて、もうひとつ重要なのは、半分完成という家づくりの方法論の確立です。
半分完成というところで、建築確認の完了検査を受けることができること。瑕疵保証の責任範囲が明快であること。半分完成であるから総工事費は低くなりますが、残り半分の完成に向けた工事を住まい手の生活に合わせてうまくビジネスにすることができるかどうかということ。
ハーフビルド研究会のテーマはプロとアマの協業であり、今までにない形での家づくりサポートをビジネスにするということです。
Jazzが好きな私ですが、大学時代に一番良く聞いていたレコードはJack DeJohnette率いるNewDirectionsというグループのヨーロッパライブでした。
そこでギターを弾いていたのがJohn Abercrombieです。
なにせ、今まで聞いたこともないようなギターでして、とても新鮮でなおかつ、私の心にフィットするサウンドでありましたから、その後、彼のレコードを集める事になったわけです。
彼のフアンを始めて25年は経とうとしていますが、未だに彼の演奏を生で聞いたことがない。日本での認知度は余り高くないので来日すると言う事が、まずは望めないのであきらめもあります。
ところが、昨日、偶然にアクセスしたmixiのコミュで来日しているという情報をゲット。なになに、コットンクラブで木曜日から土曜日までの三日間、各日2ステージ。そして、なによりも、どうしてだか、ミュージックチャージが5000円。ひょっとして、と、コトンクラブのHPを見れば座席が残っている。すぐさま、昨日の夜の1stステージを予約したというわけです。
日付変わって、昨日は家づくり学校の今期の最終講義でした。
家づくり学校とは、住宅の設計を志すプロのための学校で、NPO法人家づくりの会が運営しています。
今日の最終講義は「生き残るためには」
家づくり学校の一年を通して流れていたのは
建築家も、だてに設計料を戴いているわけではない、ということ。
設計者として建築家が営むためには、そこには何か必ず秘密があると校長先生の泉幸甫さんは言われます。
今期は全10回で、初回と最終回はシンポジウム形式ですが、中8回はそれぞれの講師が自分の生きざまを語った感じでした。僕も木を通して考えるということで、木と自分のことを話しました。
設計で生きてゆくというのは、上手、ヘタということもありますが、強い情報の力を持っていないと成立しません。それがつかめないと独立しても食べて行けないでしょう。
そういう建築家の生き様を若い次の世代に伝えてゆくための学校なのです。
こんな学校他にはないですね。
今日は、もと新建築住宅特集編集長の豊田さんをお迎えして、泉幸甫、川口通生、本間至が、生き残るためというテーマで話されました。中身の濃い2時間半。
私はスタッフの一人としてビデオ撮影係。
家づくり学校は来期も行います。
設計事務所、工務店を問わず、設計で生きてゆくということを真剣に学びたい方には、これほどの学校はないと思います。
ぜひ、多くの方のご参加をお待ちしております。
募集は近日中に、各種建築系雑誌にて告知。
こちらのブログでもお知らせいたします。
「人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか 」
著:水野 和夫 発行:日本経済新聞出版社
→amazon
2007年3月に出版されたベストセラービジネス書。
ベストセラーと言っても読みやすいわけではなく、経済に疎い私などはどこまで理解できたものやらというところ。それでも、ブログで紹介しようと思ったのは、分からないながらも強烈なイメージが伝わってくるところが多々あり、それがとても刺激的だったからです。それがなかったら本文で300頁はある本書を読了することはできなかったでしょう。
このお家、良い感じ。
昭和の匂いがします。
では、いったいここはどこでしょう・・・
Book3の発売日が決定していました。
amazonでは予約注文が始まっていますが
たぶん書店で、前日の夕方には並ぶと思いますので
そちらにしようと思います。
4月15日の夕方。
わすれなように・・・。
小さいけれども粋なお宅。
「suijin_House」がはじまります。
「すいじん」とはいろいろな漢字を当てはめることができますね。
「粋人」or「酔人」?
どちらもありのようです。
素敵な掛け軸の似合うお宅になるように頑張って取り組ませていただきたいと思います。
Haru_House外構
2009年4月完成
Haru_Houseは外構と室内のリフォーム工事でしたが
ここでは外構工事についてご紹介します。
門塀を木製にして植木を整理。
車2台をとめることのできる駐車スペース。
前面道路の交通量が多いので車の出入りが楽にできるように考えました。
工務店3社に図面をお渡しして実施設計完了です。
昨日は「goma_House」の敷地にて
雪の上を駆けまわってきました。
一度は足を運んでみたい「CAFE SHOZO」に
「goma_House」の建主さんにご案内していただきました。
スイス人のハンスさんは自邸を建設中。
ほとんど100%のセルフビルドですが、プロにも手伝ってもらっていますのでハーフビルドです。
縁あってこの現場の監理者をやらせていただいております。
先月までは棟が収まっていなかった洋瓦葺の屋根も、漆喰が入りきっちりと完成していました。
外壁の断熱材である炭化コルクの施工が終わっていました。
窓枠もついていました。
窓枠のプロポーションが綺麗だなと写真を一枚。
昨日と今日、とても温かい東京です。
さて、この花はなんの花だかわかりますか?
「ヨーゼフ・ボイス よみがえる革命」
編著:水戸芸術館現代美術センター 出版:フィルムアート社
→amazon
ボイスが来日した1984年は、私は美大の学生で、建築科でしたけれども同級生の間で来日のことが話題になっていました。私も西武美術館に足を運び、その無垢なまでの表現にあっけにとられて帰ってきたことを思い出します。ちなみに、平日の西武美術館はほとんど人影もなくゆっくりとボイスの作品に触れることができました。昨今の超満員の展覧会とはずいぶんと違います。
この本は、昨年から今年の始めにかけて「水戸芸術館現代美術ギャラリー」で行われた「Beuys in Japan ボイスがいた8日間」という展覧会を契機につくられたとあります。
この展覧会には足を運びたかったのですがかないませんでした。この本を読むと、やはり無理をしてでも行きたかったなという思いがわいてきます。
少し前のこと。
息子がなきながら帰ってきたというのです。
どうやら、友達の家に遊びに行ったら
自分がやったことのないゲームをやることになって
やり方がわからないので仲間に入れてもらえなかったとか。
そのゲームは、現在、全国の小学生の心を捉えて離さない
「スーパーマリオWii」。