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2010年11月 アーカイブ

2010年11月01日

prefab house

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本の行商、なんていうとびっくりする方も多いでしょうが、設計事務所の方々ならば懐かしいなあと思うわれる人も多いはずです。私が学生時代にアルバイトしていた設計事務所にも定期的に建築関係の本を売りに来るおじさんがいて、所員の方たちは結構高価な大型本をこぞって買っていました。建築関係の人は本に目がない。私もそうですが。
しかし、そうした行商さんも最近ではめっきりその姿を見かけなくなりました。
それが、先輩建築家の紹介で、数少ない行商さんがときおり私の事務所に来られるようになったのです。行商さんも商売上手で、こういう傾向の本は気に入ってくれるかなと、それぞれの設計事務所の傾向をよく研究しておられる。
というわけで、ズバリ、私の事務所にこの本を持ってきてくださったのでした。
「prefab house」
重い本なのにご苦労様です。

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2010年11月03日

suijin_House---工事契約

本日、大安吉日。
suijin_Houseの工事契約でした。

大幅な予算オーバーを覚悟してつくった図面でしたが
やっぱりオーバーしてみると、設計者としてはかなりせつないものがあります。
それでも、予算に限りなくおさまるような仕様変更の案を作ってみたり。
そうした甲斐あり、工事費も決まり本日の契約と相成ったわけです。

来週には解体工事が始まります。
そして、地鎮祭、地盤調査。必要ならば地盤改良と続きますが、
お隣さんも工事が始まっていて、半地下を掘っているところを見せていただきましたが、綺麗な関東ローム層が出ていました。これならば、地盤改良はいらないかもしれません。

年明け上棟を目指します。

施工:河合建築

2010年11月04日

kotori_House---中間検査

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今日は「kotori_House」の中間検査でした。
建物の配置、高さが建築確認申請に添付した図面の通りにできているかのチェックと、柱と梁を接合している金物がちゃんと付いているかチェックされます。
木造の二階建で規模の大きくないものの場合には中間検査はないことの方が多いのですが鎌倉市では実施しています。
今回は民間の検査機関にお願いしておりましたが、そういう場合にも行政の方針に合わせて行われます。
検査は問題なくその場で合格。
引き続き、大工さんの工事がすすんでゆきます。

施工:安池建設工業

2010年11月05日

momi_House---配筋検査

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今日は「momi_House」の基礎の配筋検査でした。
瑕疵保証の検査もあわせて行ない、問題なし。
来週早々にはコンクリート打ち。今月後半に上棟となります。

ところで、「momi_House」の東側道路の向こうには雑木林が広がっています。2階の東側の寝室からは緑をタップリと眺めることが出来ます。窓から緑が見えるって、良いですよね。

施工:村上工務店

2010年11月06日

0676_House---完成見学会のお知らせ

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工事を進めてまいりました
「0676_House」がいよいよ完成の運びとなり
建主様のご厚意により完成見学会を行うこととなりました。

二世帯居住を考えた、千葉県は大多喜産の杉材をふんだんに使った
ちょっと和風の家になっています。

空気集熱式ソーラーシステム「そよ風」を採用。
杉の木と漆喰の空間に天窓からこぼれる柔らかい光が満ち溢れるように設計しました。

見学会の概要は以下のとおりです。

日時:11月23日(火曜日祝日) 午後1時〜午後5時頃まで
   11月27日(土曜日) 午前10時〜午後3時頃まで
会場:千葉県市川市 京成八幡駅から徒歩7分 JR総武線本八幡駅から徒歩12分

お申込みいただいた方に詳しいご案内をお送りいたします。

お申込みはメールで。お名前と連絡先を必ず書いてお申込みください。

施工:かしの木建設

2010年11月08日

事務所の新顔

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鎮座している事務所の新顔です。

ScanSnap S1500M

Colorio PM-G4500

ScanSnapは、いわゆる高速スキャナー。
各種書類のデジタル化のために購入。
紙の書類もデジタル化で電子メールでの送受信が出来ます。
仕事のやりとりでいただいたFAXもこれを使ってデジタル化して保存すれば、机の上で煩雑になっている紙の煩わしさから解放されます。実は、いただいたFAXに回答を書き込んで送ると、そこはFAXの力不足、文字が潰れて読みにくいなんてことも今まではありました。が、そうしたトラブルも解消します。
というわけで、購入直後から大活躍。すでに、事務所の顔としてはなくてはならないものになっています。

一方はA3対応のプリンター。
今まで使っていたプリンターが突如動かなくなってしまったのです。そういえば4年ほど前にも同じ事が起こったことを思い出しました。メーカーに修理をお願いしたら、印刷時に出る廃インクのタンクが一杯になってしまったのが原因。タンクの大きさは決まっているので、4年に一度は必ず起こる予定調和的なトラブル。その都度、メーカーに本体を送って廃インクの処理をお願いしないといけないというのですね。というわけで、その時期がまたやってきたというわけです。しかし、メーカーにプリンターを出すとなるとへたをすると1週間くらいはプリンターが使えなくなります。これでは仕事になりません。急遽、プリンターを購入することにしました。なんだかなあ、という感じです。

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2010年11月09日

The Social Network

facebookの映画です。
Radioheadのcreepのカバーが使われています。
監督はデヴィッド・フィンチャー。
面白そうですね。
公開が楽しみです。

2010年11月10日

kotori_House---几帳面な配線

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先日の「kotori_House」。
眼を見張るような仕事が!
電気やさんの配線工事です。

現場監督の気質がこういうところにもあらわれるのか、大工さんの気持ちが伝わるのか、そもそも電気やさんの心意気なのか、いいですね、こういう仕事を見せていただくと。

施工:安池建設工業

2010年11月11日

Ryuichi Sakamoto: Playing the Piano North America Tour 2010-LOS ANGELES

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iTunes

2010年11月5日。坂本龍一の北米ツアーの様子がUstreamを使ったインターネットでの生中継で配信されました。誰でも見ることのできたステージの模様は、私もfacebookから情報を得て、途中からですが見ることが出来ました。インターネット配信というと、映像も並以下、音も並以下というのがイメージとしてあったのですが、この配信については映像の鮮明さと音の良さがさいだっていました。この音源はiTunesでもすぐに配信されました。さすがにこちらは1500円ですが、正式版が配信されるまでのスピードに驚くばかりです。デジタルの凄さでしょうね。

前半は、このブログでも紹介したことがある、fenneszとのコラボレーション「cendre」に近い、音のコラージュ。そこからピアノソロになってゆきます。今も聞きながらこの記事を書いていますが、良いですね。教授のピアノ。

そういえば、NHKで「スコラ」という番組をやっていました。途中にワールドカップがあって、放送日がよくわからなくなってしまって、最後の方は見そこねてしまったのですが、現在、編集されたものがまた放送されています。そこでは、教授が音楽の楽しさ面白さを一方的なアカデミックな視点も交えた様々な視点から解説してくれていてとても面白い。

再編集版の初回はベートーベンの話だったのですが、その解釈が面白くて、Kempffのピアノソナタ全集を思わず買ってしまいました。8枚組の全集とはいえ3500円ほど。これだけの名演奏がこの値段というのも、これまたびっくりではありました。amazonのなせる技でしょうか。

デジタルな情報処理で私たちは驚くほどはやく安く物や情報を手に入れることができます。教授の演奏の配信やamazonの破格値販売はそうしたことの象徴なのかもしれません。

2010年11月12日

「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」---村上春樹

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「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」
村上春樹インタビュー集 発行:文藝春秋
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1997年から2009年にかけてのインタビュー集。海外のものが多数収録されていますが、邦訳されて発表されたのは初出のものが多いのではないでしょうか。

自動筆記のように小説を書き始める村上春樹の方法はとても興味深いところです。「物語」がどこにあるのか、どこから生まれるのか、ひとりの人間が生んだ「物語」に、どうしてこれほど沢山の人達の心が揺さぶられるのか。想像と創造の不思議な世界は、実は私たちのとっても身近にあるわけで、人と人を深く繋ぐその世界を私たちは無意識のうちに信じて生きていると言ってもいいのではないでしょうか。

建築の世界では空間の魅力を語るときに「スケール感」という言葉を使います。では、そのスケール感が人々の感覚として成立するための根拠はどこかというと、人の身体のサイズからということになります。たしかに、私たちは自分の手の大きさ、足の大きさ、などでモノの大きさを把握している。しかし、だったら、身体の大きい人と小さい人ではスケール感が異なるのか、空間の魅力は異なるのか、というと、そうではないのが建築の面白いところ。そこには、なにやらゆるけれども共通して我々がもっている大きさの感覚があるようです。この共有感がなくては、実は建築の設計はできないかもしれません。

言葉も同じでしょう。あまたの言葉の意味するところは、それぞれの人の生きてきた経験によって裏付けられている。しかし、だからといって言葉が独りよがりのものにならないのは、なにかそこに大きな秘密があるからです。

村上春樹のこのインタビュー集を読んでいて、そんなことを考えてました。

とても、とても、面白い本です。

2010年11月15日

「建築家のピカイチ間取り集」

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「建築家のピカイチ間取り集」
文化出版局
amazon

家づくりでは、間取りだけが大切というわけではないですが、やはり、自分たちにあっている家を考えてゆくには間取りは役に立ちます。
建売のような決まりきったプランでは、なかなか解決できないことも少なくないわけで、そういう時に、他の方のお住まいの間取りを覗いてみると、そこになにか解決のきっかけが見つかるかもしれません。

この本は数十名の建築家が手がけた間取りだけを集めた本です。

大きなページ分けは建物の大きさ別で、巻末には「狭小地」とか「中庭」とかのキーワード検索も出来るようになっています。もちろん、建築家別のインデックスもありますが、どちらかといいますと、建築家は脇役で間取りが主役という本です。

私も三つのお宅の間取りを掲載させていただいておりますが、建築家が前に出ていないのがとってもいいなと思ったりしております。

というわけで、寒くなってきたこの頃、部屋を暖かくして間取りを眺めながらそこでの生活を思い描いてみるのも、ちょっとマニアックかも知れませんが面白い時間の過ごし方ではないでしょうか。

2010年11月16日

0676_House---完了検査合格

今日は、朝から「0676_House」の完了検査でした。
建築確認申請でチェックされた法的な事柄がちゃんと守られて工事がされているかの検査です。検査は問題なくその場で合格。合格証は今週中に発行される予定です。

来週は完成見学会。そして、いよいよ引渡しとなります。

2010年11月17日

101115 pm.7:00 東京文化会館小ホール

この月曜日、東京文化会館に室内楽の演奏会を聴きに出かけました。
「アンサンブル・アデッソ」秋の室内楽、と題されたコンサートで主催はNPO法人音楽博物館であるとチケットに書かれていました。
調べてみると、このNPOは今回のチェリストでもある木越洋さんが中心になって活動されている団体でした。

さて、演奏された曲は次のとおり。

ベートーベン ピアノ三重奏曲第4番「俗歌」
シューベルト 弦楽四重奏曲第13番「ロザムンデ」
ドヴォルジャーク ピアノ五重奏曲

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2010年11月18日

円覚寺舎利殿

11月13日になりますが、鎌倉にある円覚寺舎利殿を見学することが出来ました。私も所属するNPO法人家づくりの会でやっている、設計者向けの学校「家づくり学校」の講義の一環として特別のはからいで見学ができることになったのでした。普段はその姿の一部としてみることはかなわない建物です。

円覚寺舎利殿といえば、私にとっては初恋の相手と言ってもいいようなもので、高校の日本史の教科書でその姿を見てから想い焦がれること30数年。やっと、こうしてお顔を拝見することができたわけなのです。

端正な姿とプロポーション。過不足なく、しかし豊かなディティールの造形。ああいいなあ、建築というのはやはり実物を見ないとだめだなあと強く思うとともに、そのスケール感の絶妙さにほれぼれと見入ってしまったのでした。

そうなのです、様々な寸法がちょっとだけ小さいのです。この、ちょっとだけ小さいのがすごく良い。これは写真ではわかりませんね。

ともかく、写真を撮らせていただきましたのでその一部をご紹介いたします。

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2010年11月19日

momi_House---上棟

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本日、momi_Houseが上棟いたしました。
シンプルな四人家族の家。
3月の竣工に向けて、ちょっと急ぎ足で工事を進めてゆきます。

施工:村上工務店

2010年11月22日

「facebook完全活用術」---佐々木和宏

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「facebook完全活用術」
著:佐々木和宏 発行:アスキー・メディアワークス
amazon

facebookを始めて、いろいろ活用しております。
知人を探そうとしてgmailで検索して、ほうぼうに招待メールを送ってしまったりと失敗も多いのですが、いろいろな機能があって、これは十分使える手応えを感じています。
とくに、情報発信ということで言えば、今までHPやブログ、Twitterが担っていた事を、このfacebook一つで十分に対応できると思います。
特にわたしのところのようなアトリエ系の設計事務所にとって、facebookで自分のウォールを持てば他にHPもいらなくなるのではないか、とも考えています。
この本は、そうしたfacebookの解説書で、特に私が知りたいと思っていたいくつかのポイントが書かれていて大いに助かったのでした。

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2010年11月24日

0676_House---完成見学会1日目

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昨日は「0676_House」の完成見学会一日目。
たいへん大勢の方にご来場いただきまして、ありがとうございます。
ちょっとバタバタして対応がうまくできずに
十分にご案内できなかった方もおられたのではないでしょうか。
せっかく、おいでいただいたのに、申し訳ありませんでした。
この場を借りてお詫びいたします。

さて、今日は、昨日の会場の様子をご紹介しましょう。

会場には、玄関から始まり建主さんのお母様が活けてくださったお花があちこちに。
お母様の生花はすばらしい。
現代彫刻のオブジェのようなものもあります。

見学会は今週の土曜日、27日も行ないます。
午前10時から午後3時くらいまで。
お申し込み受付中です。メールでお問い合わせ下さい。

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2010年11月25日

suijin_House---地鎮祭

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今日は「suijin_House」の地鎮祭。
工務店の社長さんに、建物が建つ四隅と真ん中を、お酒とお塩とお米で清めていただきました。

これから地盤調査の結果をもとに、地盤改良などの検討を行い
来年の上棟にむけて工事を進めてゆきます。

2010年11月28日

0676_House---完成見学会2日目

昨日は「0676_House」の完成見学会の二日目でした。
今回も大勢の方においでいただきまして深く感謝いたします。

3時終了予定でしたが、結局4時半まで来場者にご説明をさせていただきました。
この頃は4時を過ぎると太陽の傾きがわかるくらい日が短くなっています。
日中がぽかぽか暖かかったので日が落ちてからの急な冷え込みの温度差をはっきりと感じます。暗くなってからの夜景見学でそれを実感。ふたたび、建物の中に入ると、なんともいえない「あの暖かさ」がそこにはあったのです。

「そよ風」の効果抜群、というところでしょう。空気集熱式のソーラーシステムの効果を体験するには、初冬の快晴の日の日暮れ時が一番ですね。

見学会のあとは建物の取扱説明とお引渡し。今日の日曜日は引越し。新しい生活が始まります。

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2010年11月30日

ハンスさん宅にて

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今日は、住みながら自分の力で家づくり進行中のハンスさんのお宅へ。
おいしいお茶をいれていただきました。
家の完成まではまだ時間がかかりそうですが
木と土でできたやさしい空間でいただくお茶は格別です。

テーブルはスイスのご実家から送ってもらったものとか。
食器棚もスイスから送ってもらった素敵なものが置いてあって
いいものを大切に使うヨーロッパの人達のいぶし銀のような心が通っている家具に、なんとも言えない羨ましい感情が沸き起こったのでした。
ハンスさんの家はこうした心の通った家具を置いても負けない強さがありました。その強さを作り上げるには時間が必要なのだと感じました。蚕が繭を作るようにハンスさんのお宅は出来てゆくようでした。

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