「田舎で暮らす!」
著:田中淳夫 平凡社新書
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「だれが日本の『森』を殺すのか」なんていう、すごいタイトルの本も書いている著者の最新刊である。
この本は田舎暮らしの指南書であるとともに
田舎の暮らしと都会の暮らしを対比させることによって
暮らしとは何か?生きるとは何か?ということまで問うている本だ。
それは、冒頭にあるこんな言葉から始まる。
現代社会では村八分という言葉は死語になりつつあるが、地元の人々が行う村八分ではなく、移住者側が地域を無視する村八分は起きている。田舎に求めるのは自然環境だけで、人にも地域にもなんの世話も受けないと考える都会人がいるようだ。
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先日の、ビル・エヴァンスの「クロスカレント」で
ワーン・マーシュのことが気になってっていることを書きましたが
調べていたら、すごい音源を見つけてしまいました。
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新宿区で工事が進行中の
shijimi_Houseですが、秋に完成の予定です。
完成の時には見学会を行います。
それに先立ちまして、建物のコンセプトについて少々。
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「苔のむすまで」
著:杉本博司 出版:新潮社
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杉本博司さんの名前を知ったのは
aki's STOCKTAKINGの「杉本博司展をまだ見ていないけど」でだった。
2005年11月の記事だから、ずいぶんと前になる。
結局、六本木ヒルズで行われていた展覧会には行けなかったけれど
この「苔のむすまで」はamazonから届いた。
それから毎日、この本の表紙を眺めていたのだけれども、
どうしても読む気が起きなかった。
本というのは、必ず、向こうからやってくる、そんな時間(タイミング)の中にある。
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かねてから、見てみたかった
谷口吉生氏の設計になる上野国立博物館の「法隆寺宝物館」を
若冲を観に行ったおりに見てきました。
美しいプロポーションは写真で見るとおりで、すばらしいですね。
アプローチからの水を張った演出、そして、深く軒の出たような内側とも外側とも言えない空間の魅力はさすがだと思いました。
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ここのところ、TVで僕の大好きな曲がかかっています。
KINKSの「I'm not like everybody else」(邦題は「僕はウヌボレ屋」)
名曲「Sunny Afternoon」のシングルのB面として、1966年6月に発売されました。
1966年6月といえば、ビートルズの来日です。
○The Beatles Live In Japan Document 1966
先日、来日40年としてNHKで放映された「ビートルズの103時間」を見ると、当時の様子がよくわかります。
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「「間取り」で楽しむ住宅読本 」
著:内田青蔵 光文社新書189
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戦前から戦後にかけての、貸家から持ち家への変遷をふまえ
住まいの中で間取りというものがどのように考えられてきたかを紹介している。
章立てで「玄関」「居間」「台所・食堂」「客室」「子供室」「寝室」「トイレ・浴室」と、それぞれの部屋について、歴史的な視点から、変わったもの変わらないものについてふれることによって、間取りっていったい何なんだろうという問題を、われわれに投げかけてくれる。
こうした歴史的な視点は、これから、家を作られる方には、常識にとらわれない自分にあった間取りを考えるきっかけを与えてくれるだろう。また、僕ら、間取りを考えることを仕事としている者にも興味深い内容になっている。
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「わたしを離さないで 」
著:カズオ イシグロ 翻訳:土屋政雄 出版:早川書房
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「知らない」と言うことが、かくも切ないことであるのか。
日本生まれ、イギリス国籍のカズオ・イシグロの小説は
精緻な言葉の世界を通して、「知らない」「知らされない」をめぐり
切なく揺れ動く。
主人公、キャシー.Hは
幼少時代を語る。
彼女はもちろん知っている。
けれども、彼女はもちろん知りはしない。
「知らないでいる」ということは、かくも切ないことであるのか。
「知っている」とは何か?
「知らない」とは何か?
そして、僕らはいったい「何」を知っているというのだ。
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「cure jazz」---UA×菊地成孔
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歌姫UAと、いま絶好調の菊地成孔とのコラボレーションによる
ジャズアルバムというだけで期待させるものがある。
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二日前、8月29日。
早朝に家を出る。
aiko_Houseの現場の時はいつもそうだ。
途中駅で工務店の専務さんと待ち合わせ。
その後、建て主さんといっしょに現場に向かう。
現場で外壁の色を決める。
夏の終わりの日差しは、じりじりと照りつける。
工事は着々と進んでいる。
瓦の屋根は、OMソーラーの集熱面とともに完成している。
外壁のモルタル塗りが始まっている。
今回も、杉の建具を菊池さんにお願いする。
現場で待ち合わせて菊池さんと打ち合わせ。
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