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2009年09月 アーカイブ

2009年09月01日

「日本の統治構造」---飯尾潤

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「日本の統治構造」
著:飯尾潤 中公新書1905
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官僚内閣制から議院内閣制へ。日本の政治が時代の転機を迎えようとしています。
2007年に書かれたこの本は、議員内閣制はともかく、官僚内閣制ってなに?という疑問にも優しく答えてくれる本であり、それだけではなく、国を治める政治の運営における組織論としてこの本は書かれています。歴史を振り返り現在を見直す。
ずいぶん前に読んだのですが、今紹介するにふさわしい本だと思い取り上げます。
カフカ的迷宮のような日本の官僚内閣制。
その官僚内閣制がどうして日本に根付いたのか、そしてその問題点は何か、論旨も明快で文体も平易です。そして、官僚内閣制の問題点として日本の政治の「権力核」の不在に到着します。
これから、日本という国における最良な「権力核」を実現する事は出来るのか、一人の国民として注目してゆきたいと考えています。

2009年09月03日

「twitter」と「blog」

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少し前から「twitter」なるものを始めてみました。ブログの右のサイドに最近のつぶやきが表示されるようにしています。(Twitter Updates)
少し前からアメリカで流行していましたので「twitter」という名前は私もよく目にしていたのですが、ぶつぶつ個人がつぶやくということがインターネットの中でどういう意味をもつのか、さっぱりとわかりませんでした。たしかに、有名人が今何をしているのか、どこにいるのか、そういうことがリアルタイムで本人から発信されたら、覗いてみたいというのも、あるのかもしれませんが、ほぼ無名の私のような個人のつぶやきにいったいどのような意味があるのかないのか。

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2009年09月04日

「なぜ、ウエブに強い設計事務所は家づくりが上手いのか」---大戸浩、森川貴史

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「なぜ、ウエブに強い設計事務所は家づくりが上手いのか」
著:大戸浩、森川貴史 発行:エクスナレッジ
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sumai-open」の中心人物である建築家の大戸浩さんから著書が届きました。
インターネットに関する本を書いているという話はご本人から聞いていたのですが、ついに出版です。おめでとうございます。
家づくりはコミュニケーション術。そのためにインターネットをフル活用してきた大戸さんならではの本となっています。
クライアントとのイメージの共有、情報の共有、プロセスの共有、それを実現するのがコミュニケーション力です。しかし、とは言ってもそのコミュニケーションの舞台とは、事務所での打ち合わせであり、その時の話し言葉であり、議事録であり、実はとてもあいまいだったといえましょう。このあいまいな舞台を、クライアントとの共有をはかるツールであるインターネットを活用して「家づくり設計者」のオープンな「前線基地」にしようというのが本書の内容です。大戸さんが実践してきたことがオープンに書かれています。
個人でやっているアトリエ系の設計事務所にとって、インターネットは欠かせないツールになっていますので、本書から学ぶ事は多いにあるでしょう。

<おしらせ>
「sumai-open」で見学会があります。
2009/9/12(SAT)13:00〜16:00
VOL.16  KN-HOUSE見学会
設計:大庭建築設計事務所
詳しくは、こちらをご覧ください。

2009年09月05日

Haru_House(R)---2期工事工事契約

今日は、Haru_House(R)改修工事の2期工事の工事契約でした。
Haru_House(R)は、第1期工事である外構工事を春に終え、内部の耐震改修を含む水周りの総改修のための設計を進めてきましたが、工事内容と金額が決まり、契約と相成りました。
工事を請け負ってくださる堀井工務店さん、1期工事に引き続きよろしくお願いいたします。

2009年09月07日

フォルマ・フォロ セミナー 第1回 坂本一成講演会

土曜日は日月会主催の「フォルマ・フォロ セミナー 第1回 坂本一成講演会」に出かけました。「日月会」とは武蔵野美術大学建築学科の卒業生の会です。
建築家の坂本一成氏は、私が武蔵野美術大学在学中で3年生になる時に東京工業大学に籍を移されました。私は坂本先生のゼミには参加できませんでしたが大学2年生の最後の課題で先生の設計演習を受講する事が出来ました。当時は、坂本先生は1年生の図学を担当されていて、確か土曜日の午前中の2時間の、1時間目に講義があり2時間目が演習となっていました。反抗的だったのか朝起きれなかったのか、そこのところは定かではありませんが、私は1時間目の講義をさぼって演習だけ受講。それでも、図学はもともと得意だったので講義を受けなくとも主題された課題を解くのはさほど難しくなくこなして いい気になっていた記憶があります。
坂本先生は当時、祖師谷の家を発表されたばかりだったと思います。新進気鋭の建築家として注目を浴びていました。そんなこと新潟の田舎から出てきた私は知る由もなく、無礼な事をしていたなあ、などと思い出されます。

その坂本先生の今回のテーマは「構成形式と現実条件の緊張関係・ニュートラルな建築空間のために」。散田の家から最新作までを振り返りながら「建築とは何か?」というとても大きなテーマをお話してくださったと思います。

以下、セミナーの覚書。

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2009年09月08日

0676_House---ぽっかり

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千葉県の住宅街のなかにこんなところが。
道路からは見えません。
0676_Houseの敷地です。
現在、基本設計をすすめています。

2009年09月10日

Lew Tabackin Trio@柏WUU again!--ライブについて

昨夜は柏の「studio WUU」までルー・タバキンさんのトリオの演奏を聴きに出かけました。
そういえば、昨年も行っていたなあと、早いものでもう一年です。

昨年と変わらずにビッグなルーさんの演奏にひたすら感激。2ステージを聴いて300%の満足。これだけ、観客を満足させてくれるステージはなかなかないと思います。サックスの生の音、その音量に圧倒されて、身体ごとシビレテしまったのですが、これはCDを聴いていたのでは感じる事の出来ない世界ですね。やはりライブならでは、と思いました。

そして、オープニングアクトは昨年同様、我らが岩城里江子さん。4曲の演奏はどれも素晴らしかった。彼女の息遣いがアコーディオンという楽器で増幅されて会場を心地よい振幅で包んでいる感じ。おそらく彼女のアンテナも聴衆である我々の息遣いを察知して、それが彼女のバイブレーションと共振し楽器の中で増幅されて我々の元に届き、そして再び彼女のアンテナがそれを察知して・・・と繰り返す一体感。これもまた、ライブならではの高揚感です。
やっぱりライブは良いなあと思う事しかリ。

時は期せずしてiPodの新製品の発表と重なり、ライブの興奮さめやらぬままにインターネットでライブ配信されている会場の様子をチェックしておりましたけれども、iPodとかiTunesMSとか、音楽のライブ感とは全くかけ離れた遠い世界の出来事だといえましょう。

そういえば、ブライアン・イーノのインタビューを読みました。

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2009年09月13日

A HARD DAY'S NIGHT!

A HARD DAY'S NIGHT!
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最初は全然期待していませんでした。少し前に発売された「1」もリマスターでしたが、それほど新鮮な印象を持てなかったからです。
それが、今回の発売とリンクしてテレビ朝日のタモリ倶楽部で新旧聴き比べをやるというので、興味本位でみてみたら、地上波のアナログ、それも民放という音としては最低の環境でもその違いがはっきりとわかって、なんだか胸がドキドキしてしまったのでした。
タモリ倶楽部からバトンタッチされるかのように10分遅れで始まったNHKの特集は、ビートルズって誰?という人向けの内容ではありましたが、使われていた音源がすべてリマスター音源。こちらは民放よりも格段に音が良いので、番組を見ているうちに、さらにさらに、この新しいビートルズをもっとちゃんと聴いてみたいという気持ちを抑えられなくなってしっまったのでした。
そして、昨日、この一枚を購入。ステレオ盤の「A HARD DAY'S NIGHT!」というだけで、とてつもなく新鮮ではありますが、それだけでなく、さすが最新技術でのリマスターだけのことはあります。いろいろな音が聞こえてきます。
そのいろいろな音の多くは、楽器の弾きそこなった音だったり、ポールとジョンの歌が瞬間的にずれっちゃったところとか、声が出ていないところ。音を外しているところ。適当に楽器を弾いているなあと思うようなところだったり、です。
この適当さ、いい加減さが、ほんとうに良い加減なんだと思いました。
このいい加減さがビートルズの存在をリアルに浮き上がらせているようです。こういう良い加減が最近は失われてしまっているなあ、などと、リマスターで蘇った、と言いますか、元々あった音なんだけれども、ビートルズもちゃんと聞いていた音なんだけれども、2009年になってやっと我々の手元に届いた音を聴くことで、逆に現代という逃げ場のなくなった時代を思い知らされるかのようです。
ビートルズというのは、本当にすごい人たちだったと思いますが、同時にこんなにいい加減で適当な人たちだったという事は、とっても大切なことだと思います。
今回のリマスターの登場で、そういう議論が起こると良いなあと思っていたりします。
(起こるわけないかな?)

2009年09月15日

Haru_House(R)---解体工事

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「Haru_House(R)」の解体工事が完了。骨組みがよく見えます。とってもしっかりとした骨組みです。20年以上前の大工さんの気持ちも伝わってきます。
設計では天井を張る予定でしたが、骨組みを見せるのも良いかなと言う話になりました。検討です。さて、どうなることか。
解体したら出てきたもの。今まで見えなかったもの。それを生かした発想で臨機応変に考える。これもリフォーム工事の面白さですね。

2009年09月17日

「1Q84」book3

今朝の毎日新聞に村上春樹のロングインタビューが掲載されています。
そこで、「1Q84」の「book3」を執筆中という話が出ていました。
来年夏刊行予定だそうです。

「黄金の都 シカン展」---1日ブログ記者体験

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上野の国立科学博物館で開催中の「黄金の都 シカン展」で、一日ブログ記者なるものを募集していたのを知り、さっそく応募してみましたら当選。
やったー!、と、本日、上野まで足を運んできました。
(一日ブログ記者は10月4日まで募集しています)
シカン文化とは、日本で言うと室町時代のころ。インカ文化の直前、ナスカ文化の少しあとに栄えたアンデス文明のうちの一つです。
今回の展示は、日本人考古学者 島田泉氏が1978年から始めた調査の成果を紹介する展示で、内容充実、とても見ごたえのある展示でした。

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2009年09月20日

赤富士

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この土日は、久しぶりの家族キャンプでした。
家族だけのキャンプとなると2006年の馬頭キャンプ場以来です。
今回は、初めてのキャンプだった2004年に予定していたけれども行ったら大雨で、いつかは行きたいと考えていた田貫湖キャンプ場に。リベンジです。
天気は、というと、前日までは曇りのち雨という悲しい予報でしたが、出発の土曜日の朝は昼過ぎまでには晴れ渡るという嬉しい予報に変わっていました。ところが、キャンプ地についてテントを張っても一向に青空は顔を出してくれません。少々残念な気持ちで夕ご飯を食べていると、家内が叫びました。振り返るとそこには夕日を浴びてそそりたつ富士山。
いやあ、すごい!赤富士とはこういうことなのか。食事の手も止まり、カメラを片手に少しでも富士山に近いポイントでと思わず駆け出してしまいました。
一発逆転、まさにそう言える風景との出会いでした。

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2009年09月22日

富士風景二題

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家族キャンプの二日目に、私たちは田貫湖の近くにある「小田貫湿原」により、そこから富士山の東側を回って帰ろうと、富士山スカイラインを通って河口湖ー大月へと帰路を定めました。
富士山スカイラインでは御殿場の登山口に立ち寄ってみました。少し登山道を登ってゆきますと、写真の風景に出会います。

土砂の流失が激しいために丸太の土留めとそこに苗木を植えて、木の根の力で土砂の流失を防ごうという試みです。これは人が作ったものですが、富士山の自然の風景になじんでいると思いました。

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2009年09月23日

茅葺き屋根の葺き替え@可喜庵

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町田にある鈴木工務店さんの「可喜庵」は茅葺きの民家で、鈴木社長さんの生まれ育った家を改築してギャラリーとして利用しておられます。
その「可喜庵」の茅葺き屋根の葺き替え工事を行っているというので見学に出かけてきました。
我々が行った、昨日(22日)はちょうど古い茅の解体作業をやっておりました。

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2009年09月24日

所沢ビエンナーレ

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9月23日最終日。所沢ビエンナーレに家族で出かけました。
会場は西武線所沢駅西口から歩いて5分ほどのところにある西武鉄道の旧車両工場。
三つの会場に展示されている作品群は内容が充実しており無料で観ることが出来るなんて嘘のようです。

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2009年09月25日

赤富士直前

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先日、ご紹介した赤富士。
真っ赤に染まる直前もきれいでした。

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2009年09月27日

THE LIMITS OF CONTROL

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ジム・ジャームッシュの新作「THE LIMITS OF CONTROL」を観てきました。
日曜日のお昼の映画館。
ジャームッシュの新作なのにガラガラでしたねえ、変ですねえ。
とても良い映画なのに。

映画のテーマは「ボヘミアン」。
「ボヘミアン」であること。
「ボヘミアン」である生き方。

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2009年09月29日

iPhone

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一年越し、と言いますか、一念越し。
想い焦がれた「iPhone」がここにあります。

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